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日米転生   作者: 照山
season2 第6章 トライデント編 第1幕
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season2-131 ヴェルディ連邦共和国

予備自衛官補教育訓練で投稿が遅れてしまい申し訳ございません

4月29日 ヴェルディ連邦共和国 フェリタス国際空港


「サボタ」による四・二三事件が一段落した。一段落したとはいえ、逮捕者は24日〜28日にかけても日本全国と米国全域で多数確認されている。「サボタ」側にも多数の被害を出した一方で日本側も陸上自衛隊と陸上保安庁側にも被害を出した。一方のアメリカ国内では国土安全保障省が緊急事態を宣言し、州兵・合衆国警察、FBI、CIA、沿岸警備隊が全国に展開して「サボタ」排除に全力を出した。しかし、日本とは違ってアメリカ合衆国は陸・海・空軍・海兵隊・宇宙軍は戦力温存を目的とするため動員はしなかった。


「サボタ」の出現を受けて、日本は戒厳令を出して外出禁止を発令したが民間人に犠牲者を出してしまったことに対してアメリカは国家・国境封鎖を実施し、「サボタ」の封じ込めを計画したというところが日米での緊急事態における対応の差である。アメリカ側の初動対応を受けて四・二三事件から4日後の27日に加藤総理はベッセマー大統領と面会し、デフコン制度の導入を2031年度から運用していくことが決定した。大まかな内容は今後閣議で詰めていく予定ではあるが自衛隊法もしくは防衛省設置法に組み込む可能性が高いだろう。日本版のデフコン制度に注目が集まるかもしれない。


そして4月29日、「サボタ」出現を受けて日本政府とアメリカ政府は国際同盟治安維持機関隷下に設置されている国際犯罪保安管理局にアロンゾら首謀者の追跡要請を出した。また、四・二三事件後の事情聴取や現状把握のため4月25日に国際同盟職員が日米両国に入国していた。29日で4日目となるが国際同盟側から加藤総理と鈴木防衛相、柳町陸上保安庁長官、ベッセマー大統領らの出頭が命じられたため航空自衛隊千歳基地に駐機中の政府専用機に搭乗し、ヴェルディ連邦共和国フェタリス国際空港に到着したのである。


「お久しぶりでございます加藤総理、ベッセマー大統領。ヴェルディ連邦共和国は皆様の到着を心待ちにしていました。さて、ここでの長話も良くないですし、「サボタ」の件に関しては国家治安管理省にてお話を伺いますので用意した陸軍車両にご乗車願います」


「お久しぶりですパラシス大統領。「サボタ」の件でご協力いただいて大変光栄です」


「いえいえ、旧ボルドー国を打倒し、今もなおデングリーヅ連邦という脅威に立ち向かっている両国のためであるならば私は喜んで協力しますよ」


「それはどうもありがとう」


空港から陸軍の公用車から国家治安管理省に到着するまでの間、デングリーヅ連邦という国家がどういう輩なのか占領していた台湾やイギリスが日本とアメリカのとっていかに重要な国家であるかどうかという話をした。フェリタス国際空港から2時間後の13:30、ヴェルディ連邦共和国首都・ヴェルスの中部にある国家治安管理省に到着した。


ヴェルディ連邦共和国国家治安管理省はヴェルディ連邦共和国内における警察組織であり、日本でいうところの陸上保安庁に準ずる組織である。国家治安管理省の活動内容は国内の治安維持・広報活動、破壊活動団体の摘発、テロリストの排除などを主要な活動としている。


「ここが国家治安管理省ですか・・・陸上保安庁本部とはまた違った威厳が感じられますね・・・」


柳町長官は国家治安管理省の建物を見上げながら中に入った。建物内に加藤総理らと入り、パラシス大統領に第1面会室に案内された。第1面会室に入ると国際同盟治安維持機関国際犯罪保安管理局長のローグ・リューズと国際同盟総会長のクロス・エリバンが待っていた。


「お疲れ様ですエリバン総会長、「サボタ」の件で足を運んでいたただいて光栄です。それとこちらの方は・・・」


「自己紹介遅れました。国際同盟治安維持機関国際犯罪保安管理局長のローグ・リューズと申します。「サボタ」の正体、そして「サボタ」リーダー・アロンゾの行方捜索に関してこちらに参りました。また、4月23日に貴国らで起きたことを話してもらえないでしょうか?」


「日本国内閣総理大臣の加藤誠也です」


「アメリカ合衆国大統領、アントニー・ベッセマーです。以後よろしく頼む」


加藤総理とベッセマー大統領は連れてきた国務大臣らを紹介後、リューズ局長が聞きたいとする4月23日の出来事を日本とアメリカ国内で起きたことをそれぞれ話をした。話している時、リューズ局長は時系列順にその時・その場所で何が起きたのかメモを取っていた。


「なるほど・・・事態の根幹は初動の対応が遅れたことが原因があるかもしれないです・・・。あ、決して貴国の情報・諜報機関が劣っているとは思っていないです」


リューズ局長の言葉に鈴木防衛大臣と柳町陸上保安庁長官は頭を抱えた。東京駅でアロンゾと接触した山宮・榎島1佐の対応が適切であったか否かということを当時の状況を局長に伝えた。


「それは悩ましいですね。何もしていないのにも関わらず身柄を拘束するのは人道上に反する可能性がありますからね。尾行するという手もありましたがどのような会話をされていたか報告を受けていますか?」


「駅前で発見し、声をかけたら来たばかりで寝てしまい、両1佐に声をかけられて挨拶だけして小平駐屯地に帰隊したという報告を受けました。長話はしていないようですがアロンゾと別れた後に彼は通信機を用いて誰かと話していたようです」


「ふむふむ。友好的に会話を終了した後に敵対するのは愚策だ。この件は山宮氏・榎島氏他関係者に非は無いと考えている」


「やはりそうですか。分かりました。アドバイスありがとうございます」


アロンゾとの接触に関する当時の出来事をリューズは想像し、日本側の初動対応が適切であったか評価したが難しい判断となった。その後、アロンゾの行方を含め、「サボタ」に関する情報について日米側と共有した。

次回もよろしくお願いします!

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投降お疲れさま。 怪我や病気がないように教育訓練頑張ってください
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