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日米転生   作者: 照山
第6章 トライデント編
497/501

season2-123 情報戦

4月20日 日本国・首相官邸


デングリーヅ連邦キューバ地区のアロンゾら20名が諜報活動を日米国内で開始してから1週間が経過した。この1週間で日本やアメリカ国内では不審火や窃盗、詐欺電話、そして自衛隊関連施設や米軍施設周辺で不審者が相次いで確認されていた。これらの情報を受けて加藤総理はNSC(国家安全保障会議)を開催し、大規模なテロの発生に警戒するため自衛隊に治安出動命令の発令を検討している。


「総理、陸上自衛隊小平駐屯地の小平学校情報調査部長の柳丸陸将補より4月13日から本日にかけて各地で不審者が相次いでいるとの報告を受けています。防衛省情報本部、朝霞駐屯地の中央情報隊からの報告には朝霞駐屯地、練馬駐屯地、立川駐屯地、愛知の守山駐屯地、小牧基地、福岡の博多駐屯地、兵庫の阪神基地隊、伊丹駐屯地、北海道の真駒内駐屯地、東千歳駐屯地や千歳基地周辺で不審者が確認されているとのことです。警衛の自衛官が不審者に対して職務質問をしようとすると逃げてしまうようです。小平学校情報調査部ではその不審者はデングリーヅ連邦からの諜報員の可能性が高いと考えられています」


「なるほど・・・だがデングリーヅ連邦から諜報員が我が国に侵入したとしてもどうやって我が国に入ったんだ?台湾やイギリス内部の体制や敵対勢力は排除したはず。そうなるとデングリーヅ連邦本土もしくはキューバ地区・グリーンランド地区・ニュージーランド地区のいずれかから何らかの方法で侵入した可能性がある。今後もどこから来るか分からない脅威そして、最悪の事態であるテロに発展する危険性もあるため自衛隊、陸上保安庁に対して治安維持出動命令を検討しているが皆の意見はどうだろう?」


「私は総理の提案に賛成です。ですが市街地のど真ん中に自衛隊や陸上保安隊を展開させれば国民に不安を与えてしまうでしょう。そのため、不審者が基地周辺や原発などの重要施設周辺で目撃されれば速やかに身柄を拘束する必要があります。限定的な治安出動をするべきでしょう」


鈴木防衛大臣は加藤総理に陸上自衛隊へ限定地域における治安維持、陸上保安隊に対して市街地の警備強化を提案した。しかし、デングリーヅ連邦による諜報活動が頻繁に行われば国民にも危害が及ぶかもしれないため全面的な治安維持出動を命じ、諜報員の身柄拘束に全力を捧げる必要性があると池田春樹防衛省・諜報部長、岩田外相が提案した。


ちなみに池田春樹は防衛省の諜報部の部長である。防衛省諜報部は陸上自衛隊小平学校情報調査部と同時期に設置された情報本部から独立した組織である。この諜報部では諜報員の育成・当該地域への諜報派遣が主要任務となっている。情報調査部、情報本部はそれぞれ独立しているものの諜報任務時は協力して遂行する形式となっている。


「池田諜報部長、岩田外相、君たちの提案はとても魅力的だ。だが不確かな情報が錯綜している今確固たる情報がないため下手に出れば国民生活に大きな影響が出る。そのため、国民向けに陸上保安隊は対テロ警戒のため陸上自衛隊と協力すること、自衛隊施設や政府関連施設、原子力発電所といった重要施設に接近しないよう要請することにしよう。この件に何か物申したい者はいるかな?・・・いなさそうなので今日のNSCは終了する。それでは各自職務に戻るように」


1時間ほどでNSC(国家安全保障会議)は終了した。この日のNSCの最終的な結論は対テロ特措法に則り、陸上保安隊と陸上自衛隊の対テロ訓練という名目で治安出動の発令と重要施設周辺への接近を首相官邸で国民向けに伝えた。この件にネットは大きくざわついた。


【この国にスパイがいるの怖すぎだろ】


【スパイ防止法制定しておいて良かったな】


【総理の身内にも裏切り者がいそうな気がして夜しか眠れない】


【いつになったら安心安全な生活が出来るのだろうか・・・?そもそもいつ元の世界に戻れるんだ?】


などといったコメントが見られた。一部では過激なコメントが見られた他、信憑性のない情報が出回る可能性があるためネットの情報を鵜呑みにしないよう注意を福地官房長官は呼びかけをした。


そして、ここからはアメリカ合衆国の対応である。4月13日〜4月20日にかけてCIA(中央情報局)は不審者の動向を追跡し、昨日19日に2名をロサンゼルスとシカゴで州軍に確保された。現在は身柄を移送中ではあるが今後の尋問次第では不審者の素性が明かされるに違いない。また、アメリカ合衆国のベッセマー大統領は米軍、州軍に対して基地周辺に怪しい人物がいないか警戒を最大級にするよう命じた。


デングリーヅ連邦と日米による情報戦はどちらが制するのか注目である。

学祭で遅れてしまい申し訳ないです!次回もよろしくお願いします!

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