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日米転生   作者: 照山
season2 第5章に向けて
480/527

season2-110 対キューバ地区対策委員会

3月16日14:00 日本国・首相官邸


「総理、準備が整いました。本当にやるんですか・・・?」


「あぁ。なかなか無い試みかもしれないからな。ぜひやってみよう」


同日、デングリーヅ連邦台湾地区、イギリス地区の件がひと段落したところで日本政府は今後出現する可能性があるキューバ地区、グリーンランド地区、ニュージーランド地区の対策委員会を行うことを公表した。ここまでは通常通りだが加藤総理は新たな試みを提案した。それは【ライブ配信形式の委員会開催である】。国会中継などが例に挙げられるがSNSを用いてかつライブ配信中のチャット送信、スパチャ有りの対策委員会を開催する主旨を公表した。


総理曰く、「国民の皆様に今の世界情勢を知ってもらう良い機会」と話している。この総理の発言に7割賛成、3割反対の声が上がった。主な賛成意見としては


【新しいやり方で面白い】【総理の斬新な考え好き】【なかなかこういうの無いからぜひ参加してみたい】


などの声が挙がっていた一方、主な反対意見としては


【この配信を敵の残党とかがみていたらどうするの?】【機密情報漏洩リスクは考えてる?】などの意見がある程度寄せられた。メリット・デメリット双方の意見が混在する中、16日14:00よりYourTubeにて開始した。加藤総理は緊張を隠しながら口を開いた。


「国民の皆様、本日は対デングリーヅ連邦キューバ地区対策委員会公式ライブ配信にお集まりいただきありがとうございます。まずはこの配信の開催にあたって皆様にお伝えします。この会合の開催によって今我が国が置かれている状況そしてこの異世界における安全保障環境は転移前よりかつてない状況に瀕しています。言葉の表現が難しいですが簡単に申し上げますと国家存亡の危機に瀕していると言っても過言ではありません。長くなってしまい申し訳ございません。それでは委員会を開始します。皆様の意見も参考にさせていただきますのでよろしくお願いします」


総理の発言に対してチャット欄は【デングリーヅ連邦やっぱりえぐい】、【日本政府ガンバレ!】、【もうちょい言葉選び気をつけてほしい】などの声が挙がっていた。また、この配信の同接視聴者数は開始5分で18万人を超えていた。開始早々でこの同接数から推測されるにこの委員会はかなりの注目を受けているに違いない。そしてニュージーランド地区、グリーンランド地区の対策委員会は5日後の21日に同様の配信形式で行われる予定である。


「さて、我が国はデングリーヅ連邦キューバ地区に存在する脅威を排除し、米国と共に対処するためまずはキューバの地理・地形、気候、そして設置されているであろう軍事基地を私たちは把握しなければなりません。こちらがキューバの地図になります」


加藤総理は転移前のキューバの上空地図を視聴者にも見せるため画面共有をした。キューバの地図を提示後、予想されるデングリーヅ連邦軍の基地がどこにあるのか、どのような戦力が存在するのか、自衛隊と米軍はどこに上陸し、攻略していくべきかを考えることになった。


「デングリーヅ連邦は空港を空軍基地として使用する傾向が見られます。台湾地区・イギリス地区でも各地の空港を空軍基地として活用していました。そのため、キューバ内部にある空港、空軍基地を加えると以下の航空施設が我々の目標になるでしょう。こちらをご覧ください」


加藤総理はデングリーヅ連邦がキューバに設置した可能性がある航空施設をリストアップした資料を二画面で提示した。以下が提示内容である。


        【デングリーヅ連邦キューバ地区に存在する可能性がある航空施設地点】

●サン・フリアン空軍基地

●フランク・パイス空軍基地(フランク・パイス空港)

●プラヤ・バラコヤ空軍基地(フラヤ・バラコヤ空港)

●ホセ・マルティ空軍基地(ホセ・マルティ空港)

●カンポ・リベルター空軍基地(カンポ・リベルター飛行場)

●ニカロ空軍基地(ニカロ飛行場)

●シエンフエーゴス空軍基地(シエンフエーゴス空港)

●グイネス空軍基地(グイネス飛行場)

●アントニオ・マセオ空軍基地(アントニオ・マセオ空港)

●サンアントニオ・デ・ロス・バニョス空軍基地(サンアントニオ・デ・ロス・バニョス空港)

●アベル・サンタ・マリア空軍基地(アベル・サンタ・マリア空港)

●サンクティ・スピリトュス空軍基地(サンクスティ・スピリトュス空港)

●イグナシオ・アグラモンテ空軍基地(イグナシオ・アグラモンテ空港)


「以上の空港が現在我々が把握しているキューバの空港・空軍基地となっております。デングリーヅ連邦が独自に建築した基地もあるかもしれませんが現状このくらいでしょう。そして、キューバ地区の脅威を排除するには迅速的な上陸が必要になってきます。4月に創設する海兵隊を運用していく形になるでしょう。長話となってしまいましたが質問等がございましたら些細なことでも構いません。どんどん意見をいただけると幸いです」


加藤総理が言う海兵隊は4月に陸上自衛隊水陸機動団から独立する。水陸機動団の陸自からの独立は、島国の日本にとっては重要な部隊になるに違いない。海兵隊創設記念式典は4月3日に執り行われる予定になっている。


そして、いくつか質問コメントが寄せられたため加藤総理らは返答した。主な質問には【デングリーヅ連邦が日本とアメリカを攻撃する目的は?】や【地球世界に戻る方法はあるのかないのか】という質問が大半であった。加藤総理は機密性の高い情報であるため詳しい回答は避けるよう遠回しに答えた。


ライブ配信開始から5時間後の19:00に対キューバ地区対策委員会は終了となった。開始前は賛否両論が分かれていたがかなり真面目な配信であったためスパチャを投げる者もいたがかなり有意義な配信になったと多くのコメントが寄せられた。次回の配信は21日になる。ニュージーランド地区とグリーンランド地区をどのように攻略していくか注目である。

次回もよろしくお願いします!

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