season2-107 それぞれの道へ
2030年3月12日11:00 日本国・東京 東京駅 銀の鈴
「お待たせいたしました、加賀美未來さん。まもなく新幹線が参りますので速やかにホームを参りましょう」
3月2日から9日にかけて、加賀美未來ら【闘炎の刃】120人の第1次帰国を果たした者たちは自衛隊病院での検査が完了した。検査期間中、日本政府は加賀美未來らの身辺調査を実施。その結果、彼女の出身県は宮城県仙台市出身であることが分かった。それ以外のメンバーの身辺調査結果を第4章で登場した主要人物と家族7名を以下に示す。
【【闘炎の刃】第1次帰国者120名の身辺調査結果(3/9時点)】
●加賀美未來
・性別 女性
・誕生日/年齢 2001年6月11日(29歳)
・出身 宮城県仙台市若林区
・ポジション 【闘炎の刃】元代表
・旧イギリス地区渡航日 2022年5月22日
・検査入院結果 異常なし
●田上裕太
・性別 男性
・誕生日/年齢 2003年1月18日(27歳)
・出身 神奈川県横浜市西区
・ポジション 【闘炎の刃】元陸上作戦部長
・旧イギリス地区渡航日 2023年2月10日
・検査入院結果 異常なし
●篠井明日香
・性別 女性
・誕生日/年齢 2002年8月21日(28歳)
・出身 愛知県名古屋市中村区
・ポジション 【闘炎の刃】元航空作戦部長
・旧イギリス地区渡航日 2023年11月31日
・検査入院結果 異常なし
●常滑秀吾
・性別 男性
・誕生日/年齢 1999年12月21日(31歳)
・出身 長野県松本市
・ポジション 【闘炎の刃】元陸上作戦教育副部長
・旧イギリス地区渡航日 2020年3月30日
・検査入院結果 異常なし
●太田若葉
・性別 女性
・誕生日/年齢 2005年2月19日(25歳)
・出身 宮城県多賀城市
・ポジション 【闘炎の刃】元第6警備隊員/元代表影武者
・旧イギリス地区渡航日 2018年7月10日(父親の転勤で家族3人で渡航)
・検査入院結果 異常なし
●太田修哉
・性別 男性
・誕生日/年齢 1980年10月1日(50歳)
・出身 宮城県多賀城市
・ポジション 【闘炎の刃】元第6警備隊副隊長
・旧イギリス地区渡航日 2018年7月10日(娘である若葉、妻の穂鞠と共に渡航)
・検査入院結果 異常なし
●太田穂鞠
・性別 女性
・誕生日/年齢 1981年4月9日(49歳)
・出身 宮城県多賀城市
・ポジション 【闘炎の刃】元第6警備隊補給班員
・旧イギリス地区渡航費 2018年7月10日(娘である若葉、夫の修哉と共に渡航)
・検査入院結果 異常なし
その他の者は別の機会で紹介する。元代表の加賀美未来の実家は宮城県仙台市若林区にあるため、フアンセル元司令を欺くために影武者をやってくれたワカバ・オオタこと太田若葉と父親の修哉、母親の穂鞠ら5年ぶりの故郷に帰ることになった。新幹線代は全て日本政府側が負担してくれていることになっている。
『11:36に参ります新幹線は上野、大宮、仙台に停車するJR新幹線はやぶさ1号盛岡行きが22番線に到着します。乗車の皆様は足元にお気をつけ、休憩所にお忘れ物がございませんようご注意ください』
「そろそろ行きますか」
「そうですね。それにしても若葉さん、影武者をやっていただきありがとうございました」
「いえいえ!お礼を言うのは私たちの方です!お礼になるかどうか分かりませんがどこかでご飯一緒に食べませんか?」
「それは良いですね!代表やってた時はなかなかお話しできる機会が無かったのでぜひ話してみたいです!」
「はい!ではホームに向かいましょう!」
東北新幹線仙台駅に停車する盛岡行きのホームが来る22番線にて新幹線の到着と車内の清掃終了を待った。そして加賀美らの出迎えには田上裕太や篠井明日香、常滑秀吾らがいた。
「加賀美さん!我々を生きてここまで導いてくださりありがとうございました!会えなくなるのは寂しいですがいつか同窓会的なことしましょう!」
「こちらこそだ。私も色々わからないことがあった時はみんなが助けてくれた。とても感謝している。またどこかで会えるのを楽しみにしているよ。そうだ、今度みんな仙台に来てよ。美味しい牛タンの店知ってるから奢るよ」
「ありがとうございます!あ、新幹線が来たみたいです」
「そうみたいだね。みんな本当にありがとう。ゆっくり休もうね」
「はい!」
加賀美ら仙台組は出迎え組に別れの握手をした。涙を流しかけていたが国内だからまた会えることを信じて笑顔で見送ることにした。新幹線の車内清掃が終わり、乗車OKのマークが点灯した。東京駅から仙台駅までの所要時間は1時間半程度である。彼女らにとって久しぶりに新幹線に乗車する。
「ではまたね」
「はい!全員、ミライ代表に敬礼!」
扉が閉まった瞬間に敬礼を受けたが加賀美未來らも敬礼を返した。武装解除した【闘炎の刃】のメンバーはそれぞれの道を歩んでいく。彼ら彼女らが新たな出会いを探すのも自由、予備自衛官などになるのも自由、新たな職に就くのも自由、家でゆっくりするのも自由なのである。加賀美らのこれからは彼ら彼女らの自分の意思で誰にも縛られずに生活してもらいたい。そしてまずはデングリーヅ連邦から解放された者たちに「お疲れ様でした」と言いたい。
その他の者の身辺調査結果は第6章に向けてで投稿する予定です。次回もよろしくお願いします!




