表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日米転生   作者: 照山
season2 第5章に向けて
475/502

season2-105 ザールラン共和国

season1 第9章29話「自治区解放作戦」の続編です

2030年3月5日10:00 ザールラン共和国 大統領府


3月5日、旧ボルドー国に存在していたザールラン自治区はこの日ザールラン共和国として正式に建国された。遡ること2年前の2028年5月10日、日本と武蔵連邦国は自治区解放に向けて戦闘を繰り広げた。多数の死傷者を出しながらも自衛隊は自治区の解放に成功した。


多数の死傷者を出しながらも旧ボルドー国からの圧政から解放することに成功したザールラン自治区は旧ボルドー国との戦争終了後に自治区民は「共和国建国準備政府」を樹立させた。共和国建国準備政府には自衛隊側と接触したバイ=レクレイス=グリートが臨時大統領に就任した。バイ臨時大統領はこの2年間、国際同盟軍、陸上自衛隊第15旅団第16施設団や第23後方支援集団の協力のもとインフラ整備や医療設備の拡充、衣食住環境の改善、小学校・中学校・高校・大学の建設、港の建設、軍隊の設立など旧ボルドー国の圧政下で実施することが出来なかったことに着手を始めた。


建国準備政府樹立から8ヶ月後の2029年1月10日、移住者を含めた500人から構成されたザールラン共和国軍が創立した。ザールラン共和国軍は指揮系統や戦闘継続能力、戦力が不足している状況からザールラン共和国軍が1ヶ月以上の継戦能力を保有することが出来るまでは国際同盟隷下に置かれることになった。


※ザールラン共和国の詳細は第5章終了後の「第6章に向けて」にてで公開予定


ザールラン共和国建国準備政府は国内の問題が安定してきた2030年3月、バイ臨時政府大統領を中心にいよいよ「ザールラン共和国」の建国を宣言した。ザールラン共和国建国宣言を受けて国際同盟加盟国は国際規約126条-1に定められている「建国もしくは転移国家間との関係構築の認否」に従い、全加盟国が国家の承認を行なった。この協約には新国家もしくは転移国家が確認された際、外交関係構築申請は強制ではなく任意であることを定めていることからザールラン共和国は国際的に認められたこととなる。


ザールラン共和国建国宣言に伴い、バイ大統領は3月5日に建国記念式典の開催を2029年12月下旬に全世界に通達していた。共和国建国記念式典に招待された世界各国は記念式典参列を表明した。日本も参加を表明した。以下が主要な参列者である。


【日本国】

●加藤誠也 内閣総理大臣

●鈴木治弥 防衛大臣

●大島康二 副外務大臣

●畠山優  豊麗県知事

●高津環奈 副新世界大臣

●桜橋尚輝 陸上自衛隊元自治区解放統合任務部隊長(解散済み)


【アメリカ合衆国】

●アントニー・ベッセマー 合衆国大統領

●サムエル・ジョーンズ  国防長官

●ポーリー・ファリン   副新世界長官


【グレーシス共和国】

●ジェシー・ローラルク 総統

●グロス・フィン    国防大臣


【アズール民主国】

●建内裕香     官房長官

●コベック・バウギ 防衛局長官


などの面々である。バイ大統領は参列者の桜橋を命の恩人と慕っており、陸上自衛隊で唯一の招待客であった。そして3月5日10:00、旧ボルドー国自治区管理局跡地に建設された大統領府にて記念式典が始まった。記念式典前にバイ大統領は桜橋と話をした。


「桜橋さんお久しぶりです!お会いできるのを楽しみにしてました!この度はザールランのために尽力していただきありがとうございます!この恩はいくらあっても返せません」


「いえいえ!ザールラン共和国が建国できて良かったです!ですが私は自衛隊を今年辞める予定なので最後に任務を遂行できて良かったです!」


桜橋はザールラン自治区解放作戦に参加し、旧ボルドー国首都攻略、デングリーヅ連邦台湾地区攻略にも作戦参加していた。自衛官になって13年になる桜橋は戦闘経験豊富なのである。


そして桜橋と会話後、各国の首脳陣にも声をかけバイ大統領は壇上へと上がり演説をした。


「今日この日、ザールラン共和国建国記念式典を執り行うことが出来、私どもは感無量であります。さて、尊敬なる国民の皆様、そして我が国を支援していただいた方々、この歴史的な瞬間を共に祝うすべての人々へ私たちは今日、ただ一つの事実を胸に刻みます。それは、私たちが遂に自由と独立を手に入れたということです。この土地に生きる全ての者が、今、共に未来へと踏み出す瞬間を迎えました。振り返れば、ザールラン自治区は旧ボルドー国より受けた傷は今でも癒えることはありません。ボルドー国の圧政下で、ザールランの土地、ザールランの文化、そしてザールラン自治区民の扱いは酷いものでありました。そして、私たちの血と汗がこの土地に刻まれ苦しい年月が続きました。しかし、そのどんな苦しみも、私たちの心を決して屈させることはありませんでした。国際社会の援助を我々は忘れることはありません。今日、私たちはその歴史を背負い、それを超えていきます。そしてこの共和国は新たな時代の幕開けの第一歩となることでしょう。この国の幕開けは私たちの自由を守り、平和を築くための新しい道であります。私たちの手のひらにあるのは、決して他国の支配下ではなく、共に協力し、共に成長していく未来です。私たちの自由を大切にし、すべての共和国民が尊厳と平等を享受できる社会を築き上げていくことが出来るでしょう。皆さん、この新たな共和国は決して完璧ではないかもしれません。道のりは長く、困難も予想されます。しかし、私たちには一つのことを確信しています。それは、このザールラン共和国が、すべての国民の力によって成り立ち、繁栄する未来を築く力を持っているということです。今ここに私はここに宣言します。ザールラン共和国は、過去の苦しみを忘れません。しかし、それを乗り越えた強さを胸に、未来を切り拓いていきます。私たちはただ一つ、自由と平和を守るために、どんな困難も乗り越えていく覚悟を持っています。さあ、共に歩みましょう。私たちの未来は、私たち自身の手の中にあります。自由、平等、そして平和を手に入れたこの日を、私たちの子孫が誇りに思えるような共和国として、次の世代へとつなげていきましょう!


ザールラン共和国初代大統領 バイ=レクレイス=グリート」


バイ大統領は力強い言葉で演説した。旧ボルドー国より受けてきた圧政から解放され、自由を手に入れた彼らにとって共和国建国は繁栄の第一歩となることだろう。これからのザールラン共和国の発展に注目するとともに、共和国建国に携わってきた者たちに感謝を示そう。

次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ