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日米転生   作者: 照山
season2 第4章 闘炎の火種編
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season2-100 四面楚歌 

「お、おい・・・一体どうなっている・・・?」


「司令、残念ですがあなたは騙されています。あなたはここまでです」


「みんな冗談だよな?な?・・・?」


1月15日17:10にグラスゴーシティ航空基地に到着したフアンセル司令はデングリーヅ連邦軍兵士と【闘炎の刃】のメンバーに銃口を突きつけられた。状況がいまいち掴めなかった司令官は頭の中が混乱していた。


「なぜ私に銃口を向ける?それにお前らは敵同士なのではなかったのか・・・いつの間に・・・は?どういうことだ?誰か説明しろ!」


「説明はあなたの身柄を拘束してからです。今は大人しく我々の言うことに従ってもらいます」


「つまり私はハメられた・・・?認めない・・・絶対に認めない!」


フアンセル司令は「敗北」という2文字をと銃口を突きつけられ、敗北を認めることができない司令は素手で一列になって銃口を向ける連邦軍兵士と【闘炎の刃】の兵士に殴りかかった。輸送機内で武器を護衛に手渡してしまったことを非常に後悔した司令は泣いてぐちゃぐちゃになった顔になりながら突進した。


「認めない・・・認めないぞぉぉぉぉ!うおぉぉぉぉぉl」


「総員、目標を射殺せず生きたまま捕えろ!スタンガンのみ使用!」


「了解!」


フアンセル司令は愚かな顔を見せながら銃からスタンガンに持ち変えた20名の兵士に対して拳を振るいに行った。しかし、日頃の恨みが強かった13名の【闘炎の刃】の構成員はフアンセル司令の腕・足・腹などに対してスタンガンを突きつけた。スタンガンを突きつけられたフアンセル司令は痛みに震えた。


「いっ・・・痛ぇ・・・貴様ら・・・何しやがる・・・」


「全員武器を下せ。目標の気絶を確認。身柄を拘束し、ロンドンへ移送せよ」


「了解。(すみません司令、これが争いで負けた者の運命です。我々も今後武装解除されるでしょうから共に頑張りましょう)。いっせーのっせ!」


気絶したフアンセル司令は担架に乗せられ、再度チヌークに乗せられロンドンへ移送した。移送中、日米側の代表が到着するまで目が覚めないよう少し強めの麻酔を入れた。


「(しばらく眠っててください司令。起きたら重圧から解放されるでしょう)」


『グラスゴーシティよりロンドンへ、目標の身柄を拘束。目標の容態は現在スタンガンの使用により気絶中。また、逃走防止のため少し強めの麻酔を投与。10時間後に目覚めると推測。ロンドンに到着次第、速やかに日米側に身柄を渡す予定である。以上』


「ロンドンよりチヌークへ。報告を了解した。少し手荒に捕まえたが争いを終わらせるのには丁度良い。これでこの地区での争いが終わる・・・」


その後、自衛隊・アメリカ軍・日本政府・アメリカ政府にもイギリス地区司令のフアンセルの身柄を捕らえたことでオリンピックでのテロ行為の因縁を果たせたと言っても同義である。日米側に報告が完了後、加藤総理は全自衛隊に対して発動していた防衛出動命令をまもなく解除すると発表した。


フアンセル司令が気絶・麻酔投与から13時間後の16日6:30、彼はようやく目を覚ました。目を覚ました場所は病院の一室であった。


「おはようございます、フアンセル“元”司令。良いお目覚めですか?」


「長い夢を見ていたようだ。公衆の面前でで地区司令とあろう者が醜態を晒してしまって申し訳ない。それで・・・このイギリス地区の状況を教えてくれないか?」


「明日までに日本国・アメリカ合衆国両代表が到着し、フアンセルさんの口から降伏を宣言していただきます。また、1週間以内にアイスランド・アイルランド・イギリス本島の日米管理分配が決定するでしょう。軍事裁判も直に開催されるでしょう」


「そうか・・・して君の名は?」


「申し遅れました、私【闘炎の刃】ロンドン管区医療衛生病院長のヒデタカ・リンドウです。以後、フアンセルさんが退院するまでの間、主治医として担当させていただきますのでよろしくお願いします」


ヒデタカ・リンドウも日本出身の医者であった。【闘炎の刃】医療衛生隊の全メンバーが出身地では医者もしくは看護師、歯医者などを生業としていた。


「それで・・・外は今どんな状況に?」


「現在、【闘炎の刃】、デングリーヅ連邦軍の武装解除が自衛隊とアメリカ軍によって始まっています。現有戦力が30万人以上を超えているため武装解除には時間がかかるらしいです」


「なるほどな・・・あっけないな・・・」


説明を聞いたフアンセル司令は今後何が起きるか想像がついていた。デングリーヅ連邦イギリス地区の武装解除は連邦軍以外に【闘炎の刃】も対象となる。【闘炎の刃】に関しては構成員の出身国への帰国・保護が優先されるが武装解除も急ピッチで行わなければならない。


そして現時点での日本政府とアメリカ政府の対デングリーヅ連邦イギリス地区の処分内容としてはアイルランド、アイスランド、イギリス本島の独立・解放、【闘炎の刃】、デングリーヅ連邦軍の武装解除、転移装置の捜索と制圧、3地点の分割統治、【闘炎の刃】構成員の出身国への帰国・保護、デングリーヅ連邦軍の装備鹵獲などが計画されている。まだフアンセル司令らイギリス地区幹部の処遇に関する軍事裁判は6月までに実施したい考えである。12月25日に始まったイギリス地区を巡る戦闘はフアンセルの判断力自滅と内部崩壊によって20日で幕を閉じることになった。

まもなく第4章も終わりとなります!次回もよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
フアンセル司令、どうせなら最後の最後まで醜態をさらしながら、汚名と涙と鼻水にまみれながら、みじめに処刑された方が面白かったと思いますが。
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