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日米転生   作者: 照山
season2 第4章 闘炎の火種編
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season2-99 敵はグラスゴーシティにあり

1月15日13:00 デングリーヅ連邦イギリス地区ロンドン 地区司令部正門


地区司令部正門前に到着してから3時間以上が経過した。フアンセル司令を表に出させるため装甲車による射撃を繰り返し何度も実施した。すると陸上作戦部長のユータ・タガミは正門玄関から何者かが出てくるのを確認し、この事をミライ・カガミに報告した。


「代表、誰かが出てきました!おそらくチュリエ地区治安・防衛局長かと思われます!」


「総員、構え!」


「待ってくれ!我々に戦闘の意思は無い!信じてくれ!」


「チュリエ!争う意思が無いのであればその場で武器を捨て、その場に座れ!10秒以内だ!」


「こうで良いか!?」


「よろしい。代表、彼らに戦闘の意思が無いようです。おかしいと思いませんか?一体何を企んでいるのでしょうか?」


「取り敢えず話を聞くしかない。全員武器を降ろしなさい!」


ミライ・カガミらは装甲車から降車し、チュリエ地区治安・防衛局長の近くまで接近した。戦闘の意思が無いという目的とフアンセル司令の所在を問いた。


「フアンセル司令はどこにいる!」


「フアンセル司令は北部のグラスゴーシティへ逃走しました。逃したと勘違いされるかもしれませんが我々はこの無駄な争いを止めさせるため【闘炎の刃】へ降伏する意思を伝えに参りました」


「〈我々に降伏するということですかね?〉」


「〈そういうことになる。だが油断してはならない。相手はまだ敵対勢力だ。親密な関係を築いた時に裏切る可能性もある。注意しなければならない。取り敢えず話を聞くことにしましょう〉地区治安・防衛局長のチュリエ、我々【闘炎の刃】に従う意思は本当にありますか?」


「もちろんです。手のひら返しと言われても仕方ありませんが未来ある若者の命を守るためにはこのようにする以外方法がありませんでした。そのため17時までは停戦ということにし、制限時間までに【闘炎の刃】の指揮下に入りたい考えです。ミライ代表、フアンセル司令の絶望した顔を見たくはありませんか?」


「ぜひこの目で見てみたい。私は彼に表向きは忠誠を誓ってきましたがこの4年弱、我々はフアンセル司令に苦しめられてきました。日米の手助けがある以上、今が反乱の絶好の機会かもしれません。チュリエさんのおっしゃる通り、我々はフアンセル司令の絶望した顔を見るため協力する提案に賛成しましょう」


「協力に感謝します!それではこちらに!」


ミライ・カガミら【闘炎の刃】も幹部をチュリエは地区司令部内に案内した。会議室に案内し、グラスゴーシティに逃走したフアンセル司令を生かしておくか仕留めるかどうか話し合った。また、自衛隊とアメリカ軍がまもなく到着するという報告を行なった。デングリーヅ連邦イギリス地区アイスランドに展開中の日米部隊とは別で【闘炎の刃】の後方支援の部隊がまもなく到着する。自衛隊と米軍の支援部隊はデングリーヅ連邦イギリス地区ポーンマスから南に5km地点まで到着した。


佐世保基地からポーンマス近海まで到着した自衛隊と米軍部隊のうち海上自衛隊第5艦隊第6空母艦隊からF-35戦闘機が離陸し、デングリーヅ連邦軍ロンドン空軍基地に着陸した。以前まで敵だった筈が今はフアンセル司令を拿捕するため協力することに情報連絡係のパイロット・長津由嗣三等空尉は違和感を覚えながらもミライ・カガミとコンタクトを取るため地区司令部へ14:30に移動し、到着した。


「三等空尉の長津です!情報連絡係として参りました!我が国の自衛隊とアメリカ合衆国軍はいつでも攻撃可能です!デングリーヅ連邦軍が【闘炎の刃】に投降したという情報を聞いて驚きましたがチェリエさん?でしたっけ、よろしくお願いします!」


「長津三等空尉、我々の敵となったフアンセル司令は部下を置いて北部・グラスゴーシティへ逃走した。すでにグラスゴーシティの連邦軍と【闘炎の刃】のメンバーには拿捕するよう命じてあります。護衛にも無線で伝えました。フアンセル司令はグラスゴーシティに着いた途端すぐに身柄は拘束されることでしょう



「なるほど。なかなか面白い展開になって来ましたね。それで我々が攻撃するべき目標はどこにすべきでしょうか?」


「すでに我々の戦闘は終了しています。貴国らから受け取った派遣部隊一覧を見るに全部隊を地区内に入れてもらって構いません。ですが最低限の節度ある行動を心がけてくださると助かります」


「もちろんです。この情報を本隊に連絡しておきます」


自衛隊・米軍の派遣部隊の全部隊を上陸させる許可が降りたため情報連絡員の長津三等空尉は本隊に『全部隊の上陸を許可。繰り返す、全部隊の上陸を許可。しかし、武器の使用は不可能と【闘炎の刃】ミライ・カガミ代表がおっしゃった。だが武器の使用は必要最低限の自衛戦闘以外を認めない。以上』と報告した。


「(報告完了っと・・・さて、私は何をするべきか・・・)」


長津三等空尉はミライ・カガミ代表らと共にロンドン空軍基地へ再度向かい、自衛隊・米軍の到着を待った。停戦終了1時間前の16:00にロンドン空軍基地やプリマス空観基地など各所に到着し、同基地の制圧が完了したと言っても過言ではなくなった。



同日17:00 デングリーヅ連邦イギリス地区・グラスゴーシティ グラスゴーシティ航空基地


「司令、まもなく到着します」


「ロンドンの方はどうなっている?」


「激戦との報告を受けており双方に被害が出ているという情報を入手しました(大嘘)。それと司令、グラスゴーシティは安全のため、武器を一度こちらに預けていただけますか?」


「分かった。はいこれ」


フアンセル司令はグラスゴーシティが安全だと過信したのか携行していた拳銃と小銃を護衛に手渡した。17:00に到着したフアンセル司令は眼前に広がった光景に目を疑った。


「お、おい・・・一体どうなっている・・・?」


彼の目に広がるのは多くの銃口であった。

次回もよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
フアンセル司令、武器を預けろと言われたこと、状況から見ておかしいと思わなかったのでしょうか? 私なら、少なくとも違和感は感じますが。
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