season2-76 闘炎の刃③ -選ばれし9人-
同日同刻 デングリーヅ連邦首都・ハルゲル
「ようこそデングリーヅ連邦へ。君たちの来訪を楽しみにしていたよ。あぁそれと自己紹介がまだだったね。私の名前はライジング・マージ・レンバーだ。よろしく頼む」
「よろしくお願いします」
加賀美ら9人はライジング主席に失礼が無いよう丁寧にお辞儀をした。
「さて、情報量が多くて困っていることだろう。順を追って説明するが君たちは敗者だ。しかし、君たちには見どころがある。君たち9人にはイギリス地区を管轄する治安維持組織の幹部として働いてもらいたい。敗者に拒否権はないためこれは強制だ。最初は難しいかもしれないが頑張ってもらいたい。返事は?」
「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」
治安維持組織の幹部として働くよう言われた加賀美らは大きな声で返事をした。加賀美は転移先の世界で死に物狂いで働いていくことを表情でライジングに示したが手や足は恐怖で震えていた。それもそのはず、戦争で捕虜として拘束され、挙げ句の果てには占領地域の治安維持を強制的にやらされ、ライジングにも抗えないのはかなりの恐怖である。
「さて、何か質問はあるかね?ミライ・カガミ、何かあるか?」
「主席、私たちの治安維持組織の名は何というのでしょうか?」
「まだ言っていなかったな。君たちは【闘炎の刃】の幹部として我が国と私に尽力してもらいたい。諸君らの職務は対犯罪、テロ対策、連邦軍後方支援など様々だ。幹部としては来年1月より着任してもらいたい。それまでは私が監督する。覚悟して臨むように」
「分かりました・・・」
その後、加賀美ら9人はデングリーヅ連邦軍幹部教育課程に進むことになった。9人以外の全捕虜は【闘炎の刃】のメンバーとして組み込まれた。まだ設立して間もない組織であるため【闘炎の刃】はイギリス地区を管轄することになるデングリーヅ連邦陸軍第3軍団の下部組織としてスタートし、加賀美らの幹部教育課程修了後にイギリスの治安維持組織として独立する。
「改めて我が国の貢献に感謝する。この【闘炎の刃】は国家と私に全メンバーが熱い忠誠を刃で守り、炎のように闘う集団であることを示している。君たちの活躍を心から期待している。では4月1日より幹部教育課程に進んでもらう。頼んだぞ」
11日後から始まる【闘炎の刃】幹部教育課程が始まることに加賀美は不安な気持ちでいっぱいであった。しかし、逃げても無意味だと確信し与えられた任務を遂行することを心に決めた。それから4月1日にデングリーヅ連邦陸軍コバンジ基地(第3軍団司令部、教育学校など)にて幹部教育課程が始まった。
そして今に至るのである。加賀美未来はミライ・カガミとして【闘炎の刃】と関わっていくのか、幹部として実力を発揮することはできるのか注目である。
【闘炎の刃】設立のストーリーを執筆しました。加賀美らが【闘炎の刃】幹部になるまでの物語はseason2の最終回終了後より〈side 闘炎の刃〉という章で詳しく書いて参ります!よろしくお願いします!