表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日米転生   作者: 照山
season2 第4章に向けて
438/501

season2-74 闘炎の刃① -カガミ・ミライ-

12月2日13:00 デングリーヅ連邦イギリス地区・リヴァプール リヴァプール連邦空軍基地


同日、フアンセル司令は闘炎の刃が本拠地を構えるロンドンと副支部が設置されているリヴァプールへ向かった。リヴァプール空軍基地には連邦空軍第4防空集団、第17航空戦闘団、第24航空戦闘団、第13航空輸送群、第19航空整備群、第8航空支援群、ウェールズ地方航空作戦局が設置されている。


地球転移時にデングリーヅ連邦はイギリス本土を壊滅的被害へ陥れて占領後、更地となった土地を利用して基地を大幅に拡張した。旧リヴァプール空港は1本しかなかったが10本まで拡張し、空港は4年以上かけてウェールズ地方の空を警戒する大規模な空軍基地となった。デングリーヅ連邦イギリス地区のうちイギリス本土ははイングランド地方、ウェールズ地方、スコッチランド地方、北アイルランド地方にさらに分かれており、各基地に地方航空作戦局や地上・海上作戦局が設置されているのである。


「フアンセル司令、リヴァプール連邦空軍基地に到着いたしました。【闘炎の刃】代表、ミライ・カガミ様がお待ちです」


「すぐ行こう」


リヴァプール空軍基地に到着したことを受けて、【闘炎の刃】代表が待つ場所へ移動した。会合場所は【闘炎の刃】リヴァプール本部となっている。到着後、フアンセルは代表に挨拶した。


「お久しぶりですフアンセル司令。本日は足をお運びいただき光栄です。どうぞお座りください」


「ありがとう。では失礼する」


「フアンセル司令、本日はどのようなご用件で?」


「あぁ。何度も言っているが【闘炎の刃】の方々にも協力して日本国とアメリカ合衆国への侵略の手伝いをしていただきたい」


「その件ですが我々は関与しないことを決めました。ライジング最高主席のお役に立てれないのは大変心苦しいのですが・・・」


「やはり故郷が気になるか?」


「はい・・・」


【闘炎の刃】はミライ・カガミが代表を務めている。実は彼女の故郷は日本なのである。ミライ・カガミは出来ることならフアンセル司令のことを支援したいと考えているが日本やアメリカの侵略となると躊躇している。


「故郷が心配であることは間違いないのだがこれはデングリーヅ連邦の発展のためだ。我々と共に勝利を手にするかそれとも我々を裏切るのかは君の選択だ。最高主席が何とおっしゃるかは分からないがね」


「最高主席を裏切るような行為は決していたしません。今回我々は希望する者のみに戦闘に参加させる方針です。その他の者は情報収集という名目で静観させていただきたいのですがいかがでしょうか?」


「ふむ・・・希望者が2万人を超えなければ【闘炎の刃】全構成員を作戦に投入するがそれが可能か?」


「最善を尽くします。期限とかはございますでしょうか?」


「今日は何日だ?・・・2日か。25日作戦開始日だから1週間前の18日までとしよう。2週間あれば2万人くらい可能だろう。君に休む暇はないと思うから速やかに準備せよ」


「承知しました」


パワハラとも受け取れる会合が終わり、フアンセル司令は怪訝な表情を見せている一方で、ミライ・カガミの表情は苦い表情をしていた。それもそのはずで故郷を攻撃することはかなり苦しい決断になる。彼女は副代表のユミカ・カナデにつぶやいた。


「無理矢理作らされたこの組織には在英邦人や在英米国人が主体となってイギリス地区の治安を維持してきました。ライジング様のために働きたいのは山々だが・・・何なのでしょうか、このモヤモヤとした気持ちは」


「代表、ひとまず落ち着きましょう。作戦参加を希望する2万人を集めましょう」


「そうですね。最終的に判断するのは私ですからね。募集かけに行きますか・・・」


ミライ・カガミにとって【闘炎の刃】は最後の生命線でもある。彼女らにとってはこの組織に生かされており、最高主席には尊敬の眼差しを向けている。難しい選択に悩まされながらミライはポスターを作成した。【デングリーヅ連邦イギリス地区が12月25日開始の作戦に参加を希望する者は要確認】と記されたポスターを至る所に張り紙をした。


「これで2万人が集まってくれると良いのですが・・・」


「果報は寝て待てです。18日まで待ちましょう」


「ですね。ポスター作っていたら夕方になってしまいましたね」


時刻は19:00を過ぎていたためお風呂に入り、晩御飯を食べた後に布団に入るとすぐに眠りについた。期日までに2万人到達出来るか注目である。そして、ミライ・カガミは日本転移後のデングリーヅ連邦が地球世界の国家を蹂躙していく夢を見ていた。


ーー周りが炎・・・私はここで死ぬのか・・・ーー


彼女にとってはとても懐かしい夢であった。

次回は闘炎の刃に関する内容です!よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ