season2-47 澎湖県攻略戦 EX-台中地雷戦 終-
9月13日11:00 デングリーヅ連邦台湾地区・台中市大肚區
昨日12日午前、苗栗市で整備点検が完了した陸上自衛隊第6施設隊第3・第4・第5対地雷中隊が到着し速やかに地雷除去活動を清水區・梧棲區・沙鹿區・龍井區・大肚區、神岡區・大雅區・西屯區・南屯區・烏日區・北屯區・東區・西區・大里區・太平區・霧峰區などで第1・第2対地雷中隊と共に活動を開始した。
「第1、第2に遅れるな!我々は敵がばら撒いた地雷を丁寧かつ迅速に除去することが求められる。ただし!足元には気をつけろ!各員は処理車両内から地雷を除去せよ!」
「了解!」
13日11:00時点で台中市内には120個の地雷が地雷探査レーダーによって確認されている。数日前に比べて300個減ってはいるためもう少しの辛抱である。また、地雷除去活動が開始されて以降、地雷によって負傷した陸自隊員は今の所確認されていない。第4対地雷中隊の小萱肇は各地で活動する部隊の処理状況の報告を受け取った。
「第3と第5から報告。第3対地雷中隊が活動する清水區にて10個以上が同地点に埋まっており、21式地雷原処理車3号車が大破、第5も同様で神岡區、大里區にて1号車、4号車が同様の被害が発生しており、3両が大破し、隊員18名のうち12名が負傷、6名が意識不明の重体であるとの報告を受けました。第4も警戒するよう上から通達されました」
「いくら対地雷、対人地雷に強い車両であるとはいえ、複数の地雷を同じ場所に入れられると厳しいか。探査班は地雷レーダーから目を離さないように!他に被害報告はあるか?」
「今入ってきた情報によりますと第1・第2対地雷中隊が担当している範囲のすべての地雷の除去が完了しました。第3、第4、第5対地雷中隊担当エリアに向かうようです」
「分かった。今日中には地雷を半分以下にしたいものだな」
「ですね。ですが慌てると巻き込まれる可能性があります。慎重にいきましょう」
「ああ。もちろん」
ちなみに台中市に屯していたデングリーヅ連邦軍は戦闘を行わず、嘉義方面に撤退したと推測している。嘉義防衛のための戦力が不足している状況にあるというが総軍司令もまもなく陥落間近である。地雷除去がスムーズにいけば今日もしくは明日明後日で終わらせることが出来るだろう。
「隊長、300m先の大肚運動公園に13個の地雷を確認しました」
「了解。速やかに地雷の除去を開始せよ」
第3対地雷中隊の小萱らの1号車と2号車の1班は300m先の大肚運動公園の地雷に狙いを定めた。台中市内のすべての地雷を除去できなければ任務遂行完了とはいえないため見逃すことはできないのである。
「警戒して進め。地雷の位置は確認出来るか?」
「確認します!
大肚運一運動公園網球場内に8個、沙田路三段停車場に4個、トイレ付近に1個あります!気をつけてください!」
「ありがとう。地雷除去開始!ロケット弾を使用!」
21式地雷原処理車には21式地雷原処理用ロケット弾が3発装填されている。小型ではあるものの、複数の地雷が埋め込まれている状況である場合はまとめて破壊するため効果は絶大である。
「発射のロケット弾、8個の地雷に命中を確認。続いてトイレ付近及び停車場内に埋まっている地雷を排除する!2発発射!」
「発射・・・撃っ!」
3発を発射後、13発の地雷がレーダーより消失したため除去が完了した。その後は直接21式地雷原処理車による確認を行い、地雷の破壊完了を確認した。
「敵地雷の除去完了。これより基地へ一時帰投する。基地にて整備点検を行い、再度地雷探査を開始する!」
「了解!」
小萱肇ら1班の1号車と2号車は台中空軍基地(現陸上自衛隊仮駐屯地)に帰投した。帰投後、車両の整備点検とロケット弾の補充を行い、休憩途中にアナウンスが響いた。
「【台中市内で地雷除去活動中の全隊員に達する!諸君らの迅速な行動により敵がばら撒いたすべての地雷の除去が完了した!大変ご苦労であった。第15機動戦闘団による台中市内の偵察調査が終わり次第、台中市の制圧が完了する!各自、休息を取るように!】」
「おぉ!早いな!」
「まさか予定よりもこんなに早く終わるとは思いませんでした。デングリーヅ連邦軍って弱いんですかね?」
「さぁな。我々もデングリーヅ連邦のことを100%知っているわけではない。いつか本性を表す時が来るだろう。今は台湾地区のトップの身柄を拘束せねばならないな」
「はい!」
3日目の地雷除去活動は18:00に終了した。途中で地雷の集合体が発見され負傷者や意識不明の重体に陥るものもいたが最新の医療技術を用いて一定まで回復させることに成功した。これにより死者を出さずに任務が完了した。
活動終了から12時間後の14日6:00、地雷除去完了したかどうかの最終確認を行なった第15機動戦闘団は台中市の敵が0名であることを確認し、台中市の制圧を宣言した。上層部にも報告を行い、これで残るデングリーヅ連邦台湾地区は嘉義市の総軍司令部のみとなった。
「第15機動戦闘団長の穂浪より第6施設隊各隊に感謝する!今度美味い飯奢ってやる!」
「感謝します穂浪団長!◯々苑行きたいです!」
「良いぞ!好きなもの奢ってやろう!」
「ありがとうございます!」
任務を遂行し、ご飯を奢るという約束をした穂浪の財布は最近ボーナスが入ったばかりでアチアチであった。一方で嘉義市を包囲している米軍は台湾解放への最終ラウンドに足を踏み入れた。
次回もよろしくお願いします!




