表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日米転生   作者: 照山
season2 第2章 台湾解放編
394/524

season2-46.5 対台湾地区戦後協議委員会 1

9月11日10:30 日本国・東京 対台湾地区戦後協議委員会


澎湖県の制圧が終了し、台中市での地雷除去もまもなく終了する中、11日午前に日本政府とアメリカ政府は台湾地区でのデングリーヅ連邦との戦いに勝利を確信したことで対台湾地区戦後協議委員会を開催した。この会議では台湾地区の管理、代表者の処遇などを決定する。会議出席者は以下の者である。


●日本国

・内閣総理大臣 加藤誠也

・内閣官房長官 福地雄平

・防衛大臣   鈴木治弥

・外務大臣   岩田章伸

・復興庁長官  箕輪傑

・新世界大臣  栗原雄二

・都市再生復興本部長 遊佐遥香


●アメリカ合衆国

・大統領  アントニー・ベッセマー

・国務長官 アリエル・ジャクソン

・国防長官 サムエル・ジョーンズ

・新世界省 マイケル・ワーバー

・運輸長官 メリー・グリフィン

・保健福祉長官 ウェーブ・ロード

・住宅都市開発長官 グロース・ミュラ


の以上14名がモニター越しで会議を行う。話を切り出したのはベッセマー大統領であった。彼は台湾解放任務終了後の台湾本島の扱いに関して議論したかったのである。


「さて、まもなく台湾に蔓延る敵の排除が完了する。加藤総理、単刀直入に申し上げるが我々合衆国は台湾南部を、日本国は北部を、澎湖諸島を両国の共同統治とする案を提案する。いかがだろうか?」


ベッセマー大統領は台中以南を米国管理、以北を日本管理、澎湖県を両国管理にすることを提案した。台湾本島を半分半分にするようになっている。


「大統領、こういう案はいかがでしょう」


「ふむ。何だろう?」


「地球世界でいう北回帰線付近以南を米国管理下に、台湾中部要するに台中市・花蓮市は新たに建国予定の国家が管理、そして我々は台湾北部を、澎湖県に関しては大統領同様に両国共同管理にするのはいかがでしょうか?」


ちなみにこの世界では北方国家線と呼ばれている。


「悪くはないが・・・新国家の設置には時間・人・費用がかかる。そう簡単に旧ボルドー国戦後に設置された豊麗県のようにはいかない。設置は日本の判断に任せるが・・・ここはややこしくせずに南北分割、澎湖県の共同管理案を呑まないか?」


「分かりました。大統領の意見に賛同します」


「ありがとう。君も昔の首相に比べたら発言するようになってきたじゃないか。日本の案も名案でとても面白い案だ。今後も何か良い意見があったら聞かせてくれ」


「もちろんです!」


南北の台湾管理に関しては1時間程度で終了した。終戦後に台北市と台南市、澎湖県馬公市に日米南北台湾連絡事務所を設置、嘉義市に新しく陸軍第9軍を増設し、台湾の防衛力強化に乗り出す予定である。一方の自衛隊は第1師団に組み込まれ、2個普通科連隊6個戦闘団が編成される見込みとなっている。


「さて、次に身柄保護中のデングリーヅ連邦軍と政府関係者に関することだ」


「大統領、その件について私から一言」


岩田外相はベッセマー大統領に発言した。


「米軍によって身柄を保護されたデングリーヅ連邦防衛局長のベルスイ氏との面会もしくは共同での取り調べを行いたい考えであります」


「ここは私から」


ジャクソン国務長官は岩田外相に返答した。


「その件に関しては我々も賛成である。10月6日に1回目の諮問を行いたいと思っている。日本の外務省から何名かは当日に中央情報局に来局するよう伝達するように」


「了解しました。協力感謝します」


ベルスイ元防衛局長の中央情報局での諮問は10月上旬に行われることになっている。岩田外相は自ら出向いて面会を行いたい考えを持っているが当日の状況を見越して判断する。


「話を戻すが資料にあるように今日米では140名のデングリーヅ連邦軍兵士を捕虜として保護している。彼らも母国に帰りたいようだが本国がまだこの世界に来ていないため不可能となっている。本国と占領国が複数国あるようだが・・・捕虜返還に応じるだろうか?」


「おそらく捕虜返還後に私は連邦内で何かしらの処罰を受けさせられる可能性があります。日本は捕虜に対して日本国籍の取得を認め、日本国民として生活させていく方針であります」


「なるほど・・・帰ったら何されるか分からないか。ここは日本と足並みを揃えることにしよう」


デングリーヅ連邦はライジング主席による超独裁国家であるため捕虜が返還後に帰国後に始末される可能性を考慮して両国の国籍取得を認める方針で一致した。デングリーヅ連邦本国転移後に捕虜返還を求めるかもしれないが保護という名目で返還しないことを決定した。しかし、帰国を希望する者は該当しない。


「〈総理、現在国内には75名の連邦軍兵士が捕虜として保護されています。何名になるかは分かりませんが帰国希望者、国内滞在希望者がいるかどうか調査します〉」


「分かった。やってくれ」


加藤総理は国内の捕虜の人数を把握し、何人が帰国を希望するか、何人が日本国内で生活したいかを調査するよう福地官房長官に伝えた。法務省、外務省はこれから忙しくなるだろう。


「以上で第1回目の協議委員会を終了とする。2回目はデングリーヅ連邦側の降伏が確認されてから3日以内に開催される。各自準備するように。以上。ありがとうございました」


丁寧に挨拶したベッセマー大統領は通信を終了し、協議委員会を終了した。第2回以降の開催予定日は9月17日〜9月21日のどこかで行われる可能性がある。捕虜に関する希望調査などをある程度は終わらせていく必要があるだろう。

次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ