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日米転生   作者: 照山
season2 第2章 台湾解放編
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season2-46 澎湖県攻略戦 Ⅺ -澎湖艦隊 終-

9月10日19:00 同国同地区同県 馬公海軍基地 第57連邦艦隊指揮所


「フェリーペ隊司令、敵艦隊の戦力を50%削ぐことが出来ましたが。ですが我々の被害が大きく、全滅間近で追い込まれています。ここが攻撃されるのも時間の問題です。速やかに退避を・・・!」


「逃げることは許さない。嘉義の方で1名逃げた者がいたそうだ。非常に愚かな野郎だ。諸君らは逃亡など計画していないだろうな?」


「ありません!裏切り者は最高主席によって罰せられるべきです!我々はそのようなことは絶対にしません」


「分かった。さて、今起きている戦闘はどちらがー」


その瞬間、轟音と共に大きな爆発音が5回以上に渡って響いた。指揮所には直接的な被害は確認されなかったが


「隊司令!第159対空連隊、第77偵察歩兵師団との通信が途絶!」


「ミサイルか!」


「そのように思われます!」


澎湖県を管轄する第159対空連隊と第77偵察歩兵師団の両部隊の指揮所・本部・主力基地が攻撃を受けたことが確認された。両部隊が全滅すれば澎湖諸島は敵の手中に落ちたものと同然と言っても良い。ちなみに第159対空連隊の指揮所は第57連邦艦隊の馬公海軍基地より西側の相封基地(相封公園)内に本部と主力の第1〜第7中隊が置かれている。また、第77偵察歩兵師団は全10個大隊が澎湖県内に置かれており、馬公海軍基地の東部の平安陸軍基地(平安公園)に置かれている。


「敵部隊が上陸して来る可能性がある。すぐに動ける部隊は沿岸部に集結させろ!通信が繋がった部隊はあるか!」


「先ほど通信が途絶えましたが一部復帰しました!その結果戦闘可能部隊は第159対空連隊第4中隊が駐屯している西嶼郷池東基地(池東村)、第7中隊が駐屯している湖西郷湖東基地(湖東村)の2部隊のみ、第77偵察歩兵師団は第3大隊駐屯の白沙郷小赤基地(小赤村)、第8大隊駐屯の山水里山水基地(山水湿地公園)、第9・第10両部隊が駐屯している竹灣(竹湾)基地(竹灣ー小門嶼)のみですね・・・」


「今動けるのはそれだけか?少なすぎないか?」


「先ほどの攻撃は敵爆撃機による爆撃であることが分かりました。爆発的な威力であるためここに落とされていたら我々は死んでいたでしょう」


「敵爆撃機は?」


「各基地を爆撃後、逃げられました」


「逃したか・・・今後上空を飛ぶ航空機は対空連隊によって速やかに撃墜せよ。これ以上の犠牲を出してはならない!」


「はい!」


するとフェリーペ隊司令の元に新たな報告が届いた。


「報告いたします。米国海軍艦艇6隻を撃破出来ましたがそれに伴い我が艦隊の残存戦力は10隻を下回りました。また、敵空母に対しても攻撃を加えることに成功し、1隻を撃沈、もう1隻に対しては沈めることは出来ませんでした」


「承知した。速やかに持ち場に戻り、新たな報告を待て」


澎湖県に残るデングリーヅ連邦軍にとっては日米からの苦しい攻撃に耐えながら戦線を構築しようとしていたが崩壊寸前であった。



同海域同刻 米海軍第5艦隊「ジェラルド・R・フォード」


「艦長!敵艦隊による魚雷攻撃によって被弾箇所に特定と修理が開始されました!修理完了までには1日程度かかるものかと思われます!」


「了解。最短で18〜20時間で修理を完了させろ。戦闘機の離発着に影響は無いな?」


「ございません!空軍の爆撃機による航空支援があって助かりましたね!」


「あぁ。日本の「いずも」が沈んで戦闘機と共に沈んだからなぁ。この航空支援は有効であった」


「ですね」


「いずも」撃沈報告から30分経たないうちに「ジェラルド・R・フォード」艦長のヘルナンデスは高雄空軍基地に1機配備されたB2爆撃機に敵基地へのある程度の攻撃と無力化を行い、米軍の実力を示すため航空支援を要請したのである。


「ここからはミサイルの撃ち合い、夜間だろうが昼間だろうが関係なく戦闘が行われる。各員、気を引き締めろ!」


「イエッサー!」


「艦長!F-35の出撃許可を!」


「出撃を許可する!残る敵艦隊をあらゆる手を使って排除せよ!発艦できる機体は全て上げろ!」


「ジェラルド・R・フォード」に搭載されているF-35戦闘機が8機出撃した。第5艦隊の13隻のミサイル駆逐艦に残っている残弾数は計130発となっている。各艦に10発ずつVLSが残っている感じとなっている。


「ファルコン-1より全機、敵駆逐艦7隻を捕捉。直ちに目標を無力化せよ!


デングリーヅ連邦第57連邦艦隊7隻の艦艇を捕捉した各F-35戦闘機の乗組員は試作で製作されている多目的対艦ミサイル AGM-158C MRASMを使用した対艦攻撃を実施した。8機から1発ずつ発射されたミサイルは7隻の駆逐艦に命中した。このミサイルは爆発時に弾け飛ぶミサイルとなっており、敵駆逐艦5隻を大破、2隻を沈めることに成功した。


「ファルコン-1より全艦へ!敵駆逐艦隊の撃破に成功!トドメを刺してください!」


『了解。全艦、対水上戦闘!目標、敵駆逐艦!Fire!」


『Fire!!』


第5艦隊の「ランニング」、「デニースター」、「ストックデール」、「グレーヴリー」、「ダンハム」「スプルーアンス」、「マーフィー」「フィン」「ラルフ・ジョンソン」「ブラック」、潜水艦「ジョージア」、「ヘンリー・M・ジャクソン」、「ワイオミング」より130発が一斉に発射された。大破した5隻の敵駆逐艦とB2爆撃機からの情報を元に馬公海軍基地や第159対空連隊基地、第77偵察歩兵師団の各基地に対して総攻撃を実施した。


「今日で終わらせてやるよ!デングリーヅ連邦!!」


「弾着まで10秒!9、8、7、6、5、4、3、2、1・・・全弾弾着を確認!目標がレーダーより消失!」


「了解!各艦、敵基地の完全制圧のため武装完了後、上陸準備を開始せよ!これより我々は敵基地にて暴れるぞ!」


「イエッサー!」


夜間の戦闘開始から4時間が経過後、馬公海軍基地占領部隊の出発準備が完了した。基地の方向からは火災が発生しているのが確認できる。沈没していく敵駆逐艦を横目に第5艦隊は馬公海軍基地第一・第二・第三漁港に接岸し、400名の戦闘員を投入した。


「速やかに降伏せよ!降伏した場合、諸君らは国際法に基づき捕虜として合衆国が保護する!降伏の意思がある者は武器を置いて速やかに投降せよ!繰り返すー」


「我々は貴国に降伏する」


「隊司令!良いのですか!?」


「これ以上の戦闘は我々が死ぬだけだ。捕虜となってしまった以上、最高主席の元で暮らす資格はない。各員、戦闘中止!速やかに馬公に集結し、武装を解除せよ!」


「懸命な判断だ。君がここを指揮している者かね?」


「あぁ。デングリーヅ連邦海軍第57連邦艦隊司令のニュラス・フェーリぺだ」


「アメリカ合衆国海軍第5艦隊「ジェラルド・R・フォード」艦長のヘルナンデスだ。よろしく頼む」


「よろしく」


銃口を突きつけられたフェーリぺ隊司令はこれ以上の戦闘は生きている隊員の命が危ないと判断し、降伏という苦渋の決断を下した。連邦側の降伏を受け入れたヘルナンデス艦長は司令部、海上自衛隊第1艦隊にも報告後、基地の制圧が完了した。


馬公海軍基地突入・隊司令の降伏、澎湖県各地から集結した残存部隊は武装解除が行われ、戦闘服以外の全ての武器が没収された。全隊員の武装解除完了から4時間後の15:00、海上自衛隊第1艦隊第1〜第4護衛隊群、第1即応機動隊群らが到着し、「いせ」から陸自隊員が警戒活動を開始する高機動車などを下ろした。


「澎湖県の占領を完了。司令部には今後の指示を請う」


【司令部より海自含めた全部隊へ通達。まもなく敵司令部及び台中での任務が終了する。終了時には通信にて伝達するため捕虜とコミュニケーションを取るなどを行え】


「了解。通信終了」


「まさか2週間程度で台湾を解放出来るとは・・・」


台湾の早期解放を目標としていたが9月中の解放が確定した。しかし、この2週間程度で中規模な死者・負傷者が出た。

次回もよろしくお願いします!

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