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日米転生   作者: 照山
season2 第2章 台湾解放編
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season2-41 澎湖県攻略戦 Ⅵ -内通者 5-

台中市に第6施設隊第1・第2対地雷中隊が到着する6時間前 9月10日6:30


デングリーヅ連邦台湾地区嘉義市 総軍司令室


「ユリーグ司令、報告です。台南市安南區・北區が陥落。まもなく台南市駐屯の第44機甲軍団、第79歩兵軍団、第283工兵旅団が中山路19号線経由で撤退を開始しました。やはり本国から配置された現有戦力では足りなかったようです」


「戦力の問題ではない。現場の指揮・士気・練度が足りなかったからだ。その上、日本やアメリカの兵士は我々の実力を遥かに上回る実力を維持している。戦闘開始から10日余りが経過したが・・・状況的に厳しいな」


「ですね・・・そういえば休暇を取ったベルスイは戻って来ましたか?」


「まだだ。あのバカはこの状況下で寝ているのか?少し見てこい」


「了解しました」


ユリーグ総軍司令の秘書のリックスはベルスイを探しに見に行った。1時間程度で戻って来たリックスはとある報告をした。


「総軍司令、部下にベルスイに関して色々聞いたところ、昨日7:00ごろに裏口から出ていくベルスイの姿を確認した者がいるとの報告がありました。また、駐車場のフォックスハウンドが一台無くなっていることも確認しました。おそらく防衛局長は逃亡した可能性があります。いかがなさいますか?」


「何だとぉ?ベルスイが逃げただと?!今すぐ捕まえて射殺せよ!副局長はいるのだな?」


「すぐに連れて来ます!」


副局長が隠している可能性があることが疑われたため総軍司令室に呼び出した。


「副局長、君はベルスイの逃亡先、逃亡目的を知っているか?」


「すみませ総軍司令、寝ていて局長が逃亡したことを知りませんでした。注意不足で大変申し訳ございません!」


「ここにいる全員良く聞け。ベルスイは我々そしてライジング最高主席の期待に背いた裏切り者だ。見つけ出して処分せよ!」


「ですが彼がまだどこにいるか分かりません。それに司令部防衛もありますので後回しに・・・」


「これは命令だ。仮にライジング最高主席の立場だったとしてもあのお方は私と同じことを言うだろう。司令部防衛と共に裏切り者の始末を開始せよ!」


「ハッ!」


ユリーグ司令の命令によりベルスイの捜索と射殺による処分が命令された。嘉義市に駐屯する1万7000人の兵士のうち、300人が捜索隊としてベルスイを探し出した。捜索範囲はまだ車だとしてもまだ遠くには行っていないとは仮定して嘉義市・太保市・民雄郷・水上郷などを捜索することになった。



同日9:00 同地区・新港郷 米軍待機場


「連隊長、敵部隊に動きがありました。おそらく亡命希望者の奪回に動いたものかと」


「了解。総員、オスプレイ到着時刻は15:00!そして敵部隊が行動開始!亡命希望者の身柄を保護せよ!」


「イエッサー!」


小型無人偵察機を使用して嘉義市と総軍司令部周辺を偵察した結果、連邦軍の行動が開始したことを確認した。また、第330空挺旅団は太保市でベルスイと合流後、距離を取ることを決定し新港郷まで移動することになった。太保市に待機していた場合、連邦軍に発見される可能性があるからである。


「新たな報告。オスプレイ着陸地点は新港郷公園に決定。各員、警戒しながら行動せよ!」


第330空挺旅団第603歩兵連隊の現在地は新港郷宮後村である。宮後村から新港公園までの距離は1km、徒歩で15分の所にある。すぐに着く距離であるが敵を警戒しながら進んでいくため少し時間がかかるのである。


「敵兵を確認次第、速やかに射撃せよ。6時間が長く感じるが何とか耐えるんだ!」


ベルスイ保護から1日以上が経過した。ここまで連邦軍側からの攻撃は無かったが行動が開始されたことで戦闘が始まることになる。いつ攻撃が来るか分からないためベルスイ含めて全兵士が持っている武器の安全装置を外し、いつでも射撃が出来るよう準備していた。


「団長、小型無人偵察機より報告です。新民路164号線より敵勢力50名の接近を確認しました。先制攻撃を仕掛けますか?」


「仕掛けてはいけない。こちらから攻撃した場合、敵に位置情報がバレてしまうことくらい君でも分かるだろう。今はオスプレイの到着まではこの公園で身を潜めるんだ。良いな?」


「分かりました」


9:50分に警戒しながら新港郷公園に到着し、整備されていない茂みに隠れた。小型無人偵察機・RQ-3の情報を元に第330空挺旅団は戦闘体制に入った。


「いつでも来い・・・」


敵勢力の接近報告から数時間が経過した14:30、偵察機より敵勢力が新港郷宮後村・古民村・大輿村・福徳村にて活動を開始したという情報を入手した。10時前より受けた報告よりも連邦軍の兵士数が150人に増えていた。


「150か・・・。こちらの方が量・質では勝っているが向こうがどんな手を使ってくるか分からない。それに敵がいる以上、オスプレイの着陸時にバレる可能性がある。殲滅するか・・・」


ブランドン隊長は悩んだ末、敵部隊の殲滅を決定した。


「総員に達する。これより我々はオスプレイ着陸地点の防衛のための戦闘行動を開始する。各自、準備を開始せよ。繰り返す。戦闘行動を開始するための準備をせよ。それと同時に亡命希望者の身柄を保護せよ」


『了解』


オスプレイの破壊だけは絶対に阻止しなければならない他、ベルスイの身柄も守らなければならないため第330空挺旅団にとっての正念場が訪れた。

次回もよろしくお願いします!

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