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日米転生   作者: 照山
season2 第2章 台湾解放編
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season2-29 花蓮沖海戦 1

9月6日13:00 デングリーヅ連邦台湾地区 花蓮沖


海上自衛隊第6艦隊傘下第7空母艦隊 ACV-6「みかさ」


「隊司令!タイムリミットまで1時間を切りました。米海軍側も攻撃準備は整ってるとの報告もありました」


「うむ。彼らには決断が必要だ。そしてタイムリミットの時間となった時、我々の攻撃を受けて初めて気づくこともあるかもしれない。分からせる必要があるのだ」


「了解。艦長より各艦へ通達。タイムリミットになり次第、攻撃を開始せよ!」


海上自衛隊第6艦隊とアメリカ海軍第4艦隊は陸上自衛隊と米陸軍の台北攻略中、花蓮沖に展開していた。海自と米海軍が花蓮沖に展開する理由としては戦略地理的なところにある。花蓮市にはデングリーヅ連邦海軍の大規模な海軍基地が確認されているため台湾地区周辺における制海権の掌握の鍵を握っているのである。


そして、花蓮沖に展開してから3日が経過した現在まで戦闘は起きていない。速やかに制海権を確保し、早期の台湾解放任務を終了するため昨日、「みかさ」より発艦したF-35戦闘機からタイムリミットが書かれたビラをばら撒いた。ビラには以下の内容が記されていた。


【花蓮市に屯するデングリーヅ連邦軍へ通達。6日14:00までに降伏しなければ攻撃を開始する。諸君らの賢明な判断に期待する。 日本国海上自衛隊 アメリカ合衆国海軍】


という内容である。強気な姿勢を示さなければならないのである。


「隊司令、艦長がお呼びです」


「分かった。すぐ行く」


雲波隊司令は久根艦長に呼び出された。要件は何かと艦長室に着くまで考えていた。


「失礼します!隊司令の雲波、入ります!」


「おぉ雲波くん。急に呼び出して申し訳ない」


「いえいえ。それで要件というのは何でしょうか?」


「分かっていると思うがタイムリミット終了と同時に攻撃を開始してくれ。残り30分程度しかない。速やかに攻撃準備をし、いつでも攻撃出来るよう照準を目標に合わせておくように」


「了解しました!」


タイムリミット終了時刻となる14:00ピッタリに攻撃を行い、日米の本気度をデングリーヅ連邦軍側に示す必要がある。あらゆる武器を用いて敵を排除していかなければならない。


『USイーグルより全艦へ通達。花蓮方面より戦闘機出撃を探知。数は60。当艦隊に到達まで20分」


「「「「「「「「「了解!」」」」」」」」」


「「みかさ」より各艦へ達する。対空戦闘用意!敵戦闘機の数はおよそ60機!20分後に到達する!」


20分後というのはタイムリミット終了となる14時丁度であった。ようやく戦況が動き出したと感じた。


「隊司令!艦載機の発艦許可を!」


「拒否する。今出撃したところで敵のエサになるだけだ。今は各艦を信頼して戦況を見守っていてくれ。ヤバい時は頼りにさせてもらう」


「はい!」


『USイーグルより全艦へ、敵戦闘機よりミサイル発射!繰り返す!敵戦闘機よりミサイル発射を確認!速やかに撃墜せよ!」


デングリーヅ連邦軍側よりミサイル発射を確認した。艦隊防衛のため20隻の日米艦艇は対空戦闘体制に入った。


「全艦、対空戦闘!CIC指示の目標!シースパロー撃ち〜方始め!」


「VLS1番ー10番管発射!」


海上自衛隊空母「みかさ」、米海軍空母「ドワイト・D・アイゼンハワー」以外の全ての艦艇からVLSとRIM-162 ESSMシースパローが発射された。放たれた迎撃ミサイル計150発はデングリーヅ連邦軍が発射した全120発に全弾命中した。


「敵ミサイル全機撃墜!残る30発、敵戦闘機へ!」


150発の迎撃弾を発射し、120機全弾撃墜したことで余った30発はデングリーヅ連邦軍の戦闘機・ユーロファイター タイフーンへ接近していった。


『USイーグルより全艦、敵戦闘機30機撃墜を確認。繰り返すー」


デングリーヅ連邦軍の戦闘機を残り30機とした状況となった。残存した30機は先ほどのミサイル攻撃により残弾ゼロということになり丸腰となってしまった。そのため米空軍E-3早期警戒機に捉えられたのは撤退していくデングリーヅ連邦のユーロファイター タイフーンであった。


『USイーグルより全艦、敵戦闘機が撤退を開始。攻撃停止を要請する』


「了解!」


敵戦闘機の撤退確認後、母基地がどこにあるのかを特定することに成功した。特定完了後、各艦へ伝達し、艦対地ミサイルの発射準備を要請した。


『USイーグルより再度報告。敵戦闘機の空軍基地は花蓮空港と断定。敵海軍基地攻撃後、速やかに目標を無力化することをオススメする』


空軍基地と化した花蓮空港が第2の目標となった。しかし、60機の敵戦闘機からの攻撃によりミサイルの半分を使ってしまったため久根艦長と雲波隊司令、米海軍第4艦隊司令のベルスールはある意見で一致した。


「「みかさ」、「ドワイト・Dアイゼンハワー」より各艦へ達する。これより全艦は武器切り替えを行い、レールガン装備を使用せよ。繰り返す。武器の切り替えを行い、レールガン発射準備を完了せよ」


電磁加速砲、通称レールガン。この装備は日米転移前から開発・研究されてきた装備であり、世界各国で試験運用されてきた。デングリーヅ連邦側にはまだ技術漏洩はされてはいないがいつ漏れるか分からないため警戒する必要がある。


また、レールガン装備の切り替えを行うことができるため通常の艦砲からボタンひとつでレールガン装備に切り替えることが出来るのである。全艦艇には配備できていないが横須賀・新大湊・呉・佐世保・那覇などの海上自衛隊の主要基地に所属する艦艇は優先的に装備されていっている。日本企業の総力を結集して作られた電磁加速砲レールガンはデングリーヅ連邦軍にどう影響するか注目である。




次回もよろしくお願いします!

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