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日米転生   作者: 照山
season2 第2章 台湾解放編
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season2-25 水陸両用・空挺作戦 Chapter0

9月5日13:00 日本国・首相官邸 総理執務室


台北空軍基地への攻撃から4日、自衛隊と米軍は台北市の制圧のため海上方面より水陸機動団、海兵隊、航空より空挺部隊の戦力投入を試みた。制圧目標は台北市となっており、制圧予想日は9月20日としている。戦況によっては1ヶ月以上かかるかもしれないが報告書を受け取った総理はあることに気がついた。


「総理、気がついたことがあるとお聞きしましたが・・・何に気がついたのでしょうか?」


「鈴木くん。デングリーヅ連邦の弱点を私は見つけた。これは短期決着が見込めそうだ。今後転移してくる可能性がある地球国家6カ国に対しても同様の対処をすれば勝ち筋が見えてくる。詳しく聞きたいか?」


「聞きたいです!」


「1分500円だ」


「お金取るんですか!?」


「ハッハッハ!冗談だ鈴木くん。総理になったらジョークも一つや二つ覚えておくと良い。さて、本題に移ろう。デングリーヅ連邦軍の弱点・・それは電力だ」


「電力ですか?」


「あぁ。1日の無人部隊による攻撃を行なったのは知っているだろう?その際、ミサイル発射を防ぐため発電所を叩き潰した。その結果、向こうは1発もミサイルを打って来なかった。対空装備を施した自走砲に関しては要注意だがまだ転移してきていない地域に対しても発電所を探し出し、破壊すれば彼らはミサイルを打って来れない」


「なるほど・・・!」


要するにデングリーヅ連邦への攻撃を行う際、初動において攻撃目標とすべき地点は電力に関する施設である。ここを無力化すればミサイルを打つことが出来ないと予測している。予測が違ってくる可能性があるが9月1日の第8無人航空隊による発電所への攻撃によりミサイル発射が行えなかった。


「ミサイル発射を阻止すればデングリーヅ連邦軍はおもちゃの兵隊とさほど変わらない。武器も最新式にしているようだが兵士たちの練度、士気が自衛隊や米軍より低いと予想する。年内には終わらせるぞ」


「はい!」


その後、加藤総理と鈴木防衛相は今後の台湾方面の戦局を見守りつつ、ここまでで殉職した9人の航空自衛隊員と5名の米兵に対して哀悼の意を捧げた。



デングリーヅ連邦台湾地区台中市 台湾地区方面空軍総司令部


「司令、失礼します」


「何かね?」


「台北空軍基地との通信が途絶したという報告を受けました。また、日本軍とアメリカ軍が空と海から上陸を試みようとしている模様です」


「そうか・・・ミサイルが発射出来ない以上は海空戦力に頼るしかない。今出撃可能な艦艇と機体はあるか?」


台北基地で20機が撃破されたものの、まだ花蓮、桃園、高雄、台中、台南にはまだ戦闘機いずれも残っている。最高主席様のためにも死力を尽くして戦えと現場の者に伝えよ!」


「ハッ!」


台湾地区を束ねる空軍総司令官であるマリス・デングリー・ゼルスは報告員に強めの口調で返答した。台湾地区内に配備されているミサイルは今は邪魔であると感じており、残存戦力で戦っていかなければならないと伝えた。報告員は各方面にて待機中の部隊員に対して再度改めて報告を行なった。


「全国に展開中の我が親愛なる友たちへ。総司令官より通告。『今後の戦闘はより一層激しさを増す。食事を摂り、万全の体制で敵からの攻撃を回避せよ!台湾地区は地理的に小さい島であるため厳しい戦局を強いられるかもしれないが諸君らは険しい訓練を乗り越えてきた者たちである。必ずこの状況を打ち破ることが出来るであろう。そして、ミサイル基地所属の者と発電所に勤務中の者は速やかにミサイル発射が可能にするよう努力せよ!海軍へ、諸君らは海の守り人として敵からの脅威を徹底的に排除せよ!そして空軍、諸君らは空を飛ぶ者として最高主席様の空をお守りせよ!これは命令である!以上だ』と報告を受けました。通信を終了します」


『了解』


各方面からの確認を受けて通信を終了後、報告員は自室へと戻って行った。



同日15:00 陸上自衛隊第1空挺団第2空挺連隊 


C-130輸送機に搭乗し、台北市へ降下作戦を実施する八丈島駐屯地所属の第1空挺団第2空挺連隊は降下20分前であった。今回の作戦は台北市への降下完了後、米軍空挺師団と共に抵抗する敵部隊の殲滅を行い水陸機動団第1水陸機動連隊と米海兵隊と合流することになっている。水陸両用・空挺作戦に参加する人員は日米双方合わせて3万8000人が任務を遂行する。


「総員、まもなく降下開始。繰り返す、まもなく降下開始。各自の装備の点検を行い、降下準備を完了せよ」


「了解!」


空挺部隊を輸送中のC-130輸送機と米空軍のC-17輸送機を護衛するのは陸上自衛隊の第8無人航空隊と航空自衛隊の第18飛行群第7無人航空隊の無人航空機が護衛機としてデングリーヅ連邦軍からの攻撃を阻止する。ハワイから米軍の無人戦闘機であるFQ-14戦闘機が作戦に参加している。このFQ-14戦闘機は2006年に退役したF-14を改良し、無人機として現在ハワイ基地に8機配備されている。


そして、降下開始時間となり、降下用意の体制が取られた。


「目標確認、用意用意!降下降下降下!」


合図があり、空挺隊員は台北市へ降下を開始した。日米両国の空挺部隊が無事に任務を遂行し、台湾の早期解放が行えるようにしなければならないと各隊員は誓った。

次回もよろしくお願いします!

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