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日米転生   作者: 照山
season2 第2章 台湾解放編
370/524

season2-23 衝突

9月1日12:00 陸上自衛隊八丈島駐屯地 第8無人航空隊


「隊長、全無人機の出撃準備、整いました。命令があればいつでも離陸可能です」


「了解。この任務は非常に重要なものである。我々が今まで訓練してきたものを今ここで生かしていこうではないか!出撃を許可する!あらゆる武器を用いて敵軍事施設を無力化せよ!」


「はっ!」


八丈島駐屯地に駐屯している第8無人航空隊は小型化され、ラジコンのようなタイプとなったFQ35SS戦闘機が30機、グローバルホーク8機が配備されている。このF-35SS(super small)はドローンタイプとなり、圧倒的な機動力・ステルス性を施しており、撃墜率は未だ0%となっている。


第8無人航空隊隊長の久野一周平は自信を持った言葉で出撃する無人機の行方を見守った。


「さぁ、最初が肝心だ。良い報告出来ることを期待しているよ!」


38機の無人航空機が離陸後、久野一周平隊長らは作戦監視操作室(OPR)へ行き、滑走路より出撃した無人機に搭載されたカメラで目標を確認する。


「隊長、まもなく敵地上空に到達。バレないよう散開します!」


「了解。我々の実力を見せつけてやれ!」


「任せてください!」


38機の無人機は各方面へ散開した。台北・台中・台南・花蓮・高雄方面へ散らばっていった。台北方面に向かった1番機は複数のレーダー施設を捉えた。


「隊長!敵基地上空に到達!敵の防空能力は貧弱です!」


「そうか!速やかに敵レーダー施設を攻撃し、無力化せよ!」


「了解!」


台北市に設置されているレーダー施設、爆弾庫、食糧庫などに対してミサイル攻撃を実施した。小型のミサイルではあるものの威力は抜群であった。また、この件でデングリーヅ連邦台湾地区の防空能力・探知能力は皆無に等しいことが判明した。


台北方面に向かった8機の無人機はレーダー施設などを捕捉し、ミサイル攻撃を実施した。この攻撃により、レーダー施設を破壊・無力化することに成功した他、発電所も発見したため追加で攻撃した。


「敵レーダー施設の破壊に成功!また、発電所の破壊にも成功したことで停電が敵地領域内で発生しています!絶好のチャンスです!ミサイル基地の破壊を!」


「3番機がロスト!撃墜されました!」


「バレたか!だがもう遅い!速やかに撤退を開始せよ!」


流石にバレてしまったため久野一隊長は5ヶ所で活動中の38機の無人機の撤退を命令した。命令後、八丈島駐屯地に帰投が完了した時点で34機が帰ってきた。結果的に4機が撃墜されてしまったがレーダー施設、爆弾庫、食糧庫など敵にとって重要な施設を無力化することに成功した。軍事関連施設破壊ミッション終了後、34機の無人機の機体整備・修理が行われることになった。



*

同刻 デングリーヅ連邦台湾地区・陸軍台北基地


「基地司令!地区全土で停電、そして地区全域のレーダー施設・食糧庫、発電所などとの通信が途絶!」


「何事だ!原因究明急げ!最高主席のために何としてでもこの混乱の渦から抜け出すぞ!」


「はい!」


陸軍の司令部を置く台北基地ではどこから受けた攻撃か分からずにいた。また、発電所が破壊されたことでミサイル発射が不可能な状況に陥った。


「日本とアメリカからの攻撃の可能性は?」


「その可能性はあります。ですがレーダーにも映らない技術が向こうにもあるとは思いませんでした」


「確かにな。電力が復旧次第、日本国・アメリカ合衆国全域にミサイル発射を命じる!残っているミサイルはどれくらいだ!」


「およそ50基です!先ほどの攻撃で70基が運用不可能または完全に破壊されてしまいました・・・」


「そうか。では残りの50基を何としてでも撃ち、敵地を焦土とさせよ!」


「基地司令!」


「今度は何だ!」


それと同時に緊急事態を宣言するアラートが鳴り響いた。何事かと思い、基地司令のジェリコは監視員に問い詰めた。


「敵機及び敵艦隊の接近を台北・台南・高雄・花蓮・台中にて確認!戦闘機を出撃させます!」


「速やかにな!」


「了解!」


台湾地区・台北空軍基地には地球世界にて獲得したユーロファイター タイフーンを20機出撃させた。地球世界から転移時は60機程度でしかなかったが大量生産により現在は890機が製造されているのである。


「第1〜第4航空戦闘団、出撃完了。これより敵戦闘機と接敵!5秒前!」


臨時で設置したレーダーを元に戦闘の行方を見守った。青いマークが連邦空軍の戦闘機、赤いマークが日本やアメリカの戦闘機である。デングリーヅ連邦空軍側が出撃させた20機に対して日米側の戦闘機は40機と2倍の戦力で潰しに来た。


ジェリコ基地司令は対空ミサイル・CA-7を用いて戦闘機の撃墜を試みた。CA-7は旧台湾陸軍のSAMSを改良したものである。


「総員に告ぐ。敵戦闘機を撃墜出来ず基地に接近された場合、敵戦闘機を構わず撃墜せよ。全部撃ち落とさなくて良い。可能な限り基地に迫る脅威を排除せよ!」


「了解!」


数分後、台北空軍基地から出撃した戦闘機・ユーロファイター タイフーンDD-200は航空自衛隊F-15戦闘機、米空軍戦闘機F-22戦闘機と交戦を開始した。両者入り乱れる形で激しい空中戦が繰り広げられた。全土の爆弾庫や食糧庫がつぶされてしまったため、何としてでもこの空中戦を制しなければならない。この戦闘の行方を知るものはまだ誰もいない。


次回もよろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
[一言] デングリーヅ連邦の傲慢と自惚れは底無しですね。負ける可能性など考えてもいなかったとは。
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