season2-15 予告
5月23日10:00(日本時間24日0:00)アメリカ合衆国・ホワイトハウス
「大統領、登場久しぶりです」
「あぁ。何話ぶりかなw」
何ともメタい話をしながらベッセマー大統領とロドリゲス副大統領は談笑していた。ロドリゲスはベッセマーに近況の世界情勢について報告しようとしていた。
「富士山の噴火により日本国内では多少混乱がありましたが今は落ち着きを取り戻しています。」「さすが自然災害大国ですね。噴火による被害が最小限に抑えることが出来たことには我々も参考にさせていただこうではありませんか」
「ふむふむ。合衆国民の命を預かっている者として君の提案に乗っかろうと思う。直ぐにとは言わないが日本に対自然災害対応技術の提供を求めるように」
「了解しました」
3月・4月に日本を襲った地震と富士山の噴火に順応に対応し、乗り越えることが出来た日本を称賛したベッセマー大統領はロドリゲス副大統領に日本に技術提供を求めた。
「続いてグレーシス共和国に関してです」
「グレーシスがどうした?またテロ組織が誕生したか?」
「いいえ。グレーシス共和国側から我が国に対して軍事力の増強と在米軍の縮小を求めて参りました。いかが致しますか?」
グレーシス共和国は旧エルヴィス社会主義共和国(現エルヴィス民主主義共和国)との戦争終結以降、グレーシス軍の装備の最新化が完了するまでは自衛隊と米軍が国防を補うため最大規模で10万人の隊員が共和国内にて警備を行なっていた。また、日本転移前の対テロ戦争で米軍駐留が行われたものの事態の収束により米軍の撤退が行われいた。
「続いて豊麗県に関してです」
「豊麗県?あの県は日本の県だ。内政干渉はあまりしたくないのだが・・・」
「違います。日本政府より豊麗地域の治安維持の要請がきています」
「ほう?それはまた急にどうしてだ?」
「現在、日本国豊麗県では土地開発が行われていますが現地住民と旅行中の日本国民とのいざこざが多少あるそうです。警察を前進とする陸上保安庁が対処していますが不安なところも多いため我が国の治安維持部隊の派遣をお願いします」
「なるほど・・・分かった。部隊の派遣準備を開始せよ」
「了解しました。日本政府より貰い受けたこちらの資料も併せてお読みください」
「分かった」
日本国の48都道府県目となる豊麗県には陸海空保安庁が配置されているが圧倒的な安心安全な治安を目指している日本にとってはアメリカの助力が必要となってくる。そのためベッセマー大統領は以下の部隊を日本へ派遣することを決定した。
【日本国豊麗県内の治安維持のための部隊派遣に関して】
●当文書は日本国48都道府県目の豊麗県内の治安維持に関する文書である。この文書は外部への漏洩を行なってはならない。
●派遣部隊・規模 ・アメリカ合衆国陸軍陸上警備隊 2万2000人
・アメリカ合衆国沿岸警備隊 1万7000人
●期間 国歴2029年6月1日〜 無期限
●派遣部隊の役割 派遣部隊は日本国豊麗県の治安と独立を守り、当該地域に在住または旅行中の国民の生命・財産・幸福追求の権利・尊厳を守らなければならない。
などとなっている。ベッセマー大統領は陸軍に新設された陸上警備隊と沿岸警備隊を豊麗県の治安維持のため派遣したことを加藤総理に報告した。この報告を受けて加藤総理は感謝の意を示すため国際電話を繋ぎ、ベッセマー大統領と話をした。
「お久しぶりです大統領。この度は我が国の豊麗県の治安維持要請に応じていただき大変感謝の極みでございます。そして、富士山噴火による被害からの復旧作業の助力もしていただいたこと一生忘れません。この恩はいつか必ず返します!」
『ハッハッハ!堅苦しいことは苦手でな。米日の仲ではないか。これからも共に参ろうじゃないか」
「はい!」
その後の電話会談では自衛隊と米軍の合同演習や国際同盟に関する話題などで盛り上がった。また、アメリカは新たな集団防衛組織の設立を計画しており、日本やグレーシス共和国、武蔵連邦国などの国に参加要請を出している。この集団防衛組織は7月までに設立されるためまだ先は長いが重要な役割を果たしてくれるに違いない。
??????連邦・首都
「XXX様、準備完了の目処が経ちました!」
「ほう・・・作戦実行はいつになる?」
「現時点では12月24日を予定しています。前後する可能性がありますが予定ではこの日までに使用できそうです」
「素晴らしい。そしてこれまで獲得してきた捕虜の中で日本を知る者を連れて参りました。入れ!」
XXXの部屋に連れられた者は痩せ細っていたが落ち着いて話を始めようとしていた。
「君が日本という国を知る者かね?どのような国なのか話したまえ。抵抗するのであれば食事無しだ」
「日本・・・懐かしい国名です・・・ですが行ったことが無いためどのような国かは知らない」
「なるほど。話したくない要素がたくさんあるのだな?」
「いえ違います!単純に行ったことが無いからです!」
その捕虜は必死にXXXに説明した。
「分かったから少し落ち着きたまえ。他に日本で知っていることは?」
「一つだけ思い出しました」
「ほお?聞かせてみよ」
「あなたが我々の世界に来る前に日本は我々の世界から消失しています。また、その1年前にはアメリカという国も消失しています」
「アメリカ・・・消失・・・ふふふ、面白い国がまた一つ出てきたか・・・いずれ相対する時が来るのだろうな・・・」
XXXは不気味な笑みを浮かべた。連れてこられた捕虜はXXXから距離を取った。
「さぁ、この俺を楽しませてくれ!」
12月24日は日本にとって再び悪夢の1日となるのであった。
次回もよろしくお願いします!




