season2-14 北部方面総合火力演習 in 樺太
5月下旬、富士山噴火による火山灰の降灰除去も落ち着き徐々に日常生活を取り戻すことに成功した。被害が大きかった関東甲信越方面では自衛隊の活動は止まっているものの、訓練は欠かせないことから各地では実戦演習を行い、隊員の腕が鈍らせないことを目標にしつつ練度向上も目的としている。
そして5月22日〜29日の1週間、北海道を管轄する第7師団は北海道樺太市にある樺太大演習場にて大規模な火力演習が行われた。第7師団ほとんどの部隊が参加しているものの北海道防衛が手薄になるため一部の戦闘部隊は参加していない。
また、樺太は日本転移前に発生した第三次世界大戦で獲得した領土であり、転移後は民間人や自衛隊基地は無かったものの攻撃・占領されることなく今に至る。この樺太大演習場は樺太全土が演習場となっており、実戦さながらの演習が出来るため第7師団に所属する隊員にとっては訓練の成果を思いっきり出せるフィールドである。
5月22日9:00 樺太大演習場には以下の陸海空部隊が集結した。
●陸上自衛隊 第7師団
・第47戦車大隊(小樽駐屯地)
・第48戦車大隊(函館駐屯地)
・第49戦車大隊(根室駐屯地)
・第50戦車大隊(釧路駐屯地)
・第51普通科連隊(音威子府駐屯地)
・第52普通科連隊(東千歳駐屯地)
・第55普通科連隊(留萌駐屯地)
・第56普通科連隊(稚内駐屯地)
・第33即応機動連隊(新札幌駐屯地)
・第34即応機動連隊(帯広駐屯地)
・第22無人航空隊(北広島駐屯地)
・第23無人航空隊(根室駐屯地)
・第24無人航空隊(稚内駐屯地)
・第20輸送隊(函館駐屯地)
・第21輸送隊(釧路駐屯地)
・第19水陸機動連隊(えりも駐屯地)
・第25偵察隊(旭川駐屯地)
・第17空挺連隊(新札幌駐屯地)
・第18空挺連隊(稚内駐屯地)
・第32装甲大隊(小樽駐屯地)
・第33装甲大隊(苫小牧駐屯地)
・第34装甲大隊(根室駐屯地)
・第14施設隊(函館駐屯地)
・第28ミサイル連隊(室蘭駐屯地)
・第30ミサイル連隊(稚内駐屯地)
・第19特科団(根室駐屯地)
・第20特科団(苫小牧駐屯地)
●海上自衛隊 第3艦隊新札幌地方隊
・第14護衛艦隊(函館基地)
・第15護衛艦隊(釧路基地)
・第14潜水艦隊(稚内基地)
・第13無人艦隊(新札幌基地)
・第14無人艦隊(室蘭基地)
・第13輸送艦隊(新札幌基地)
・第14輸送艦隊(えりも基地)
・第14揚陸艦隊(留萌基地)
・第13哨戒隊(千歳基地)
●航空自衛隊 第3航空団北部航空方面隊
・第25戦闘機飛行隊(根室航空基地)
・第26戦闘機飛行隊(釧路航空基地)
・第17早期警戒隊(新札幌航空基地)
・第18早期警戒隊(帯広航空基地)
・第68無人航空隊(釧路航空基地)
・第69無人航空隊(留萌航空基地)
・第22航空救難隊(旭川航空基地)
以上の部隊が今回の北部方面隊総合火力演習に参加する。参加隊員数は国内最大規模の6万7000人が参加する。演習開会式は樺太市にある樺太演習場大講堂で各部隊に配信される。第7師団長の宮條俊平は訓示を述べた。
「師団長の宮條である!これより北部方面隊総合火力演習を開始する!この演習は実戦であるという意識と覚悟を持って臨んでほしい。生半可な気持ちで臨まないでほしいということだ。そして、件の地震や噴火などの自然災害に対処する行動力を身につけること、そして自然災害は予測する事は不可能だが対策することができる。この言葉を時々思い出してもらいたい。さぁ、この演習を有意義なものにするために各員一層努力せよ!以上で訓示を終える。質問がある者は演習司令部へ来るように!」
宮條師団長の訓示を受けて各隊員にピリピリした緊張感が感じ取られた。2時間程度のウォーミングアップを行い、昼食を食べ、14:00より演習開始となった。7日間で行われる第7師団の樺太演習は以下の日程となっている。
5月22日 開演式 師団長訓示 模擬戦闘演習①
5月23日 水陸機動演習 夜間戦闘訓練
5月24日 樺太行軍 近接航空演習
5月25日 樺太行軍 空挺演習
5月26日 輸送・補給演習 ミサイル演習
5月27日 艦隊攻撃演習 哨戒演習 航空救難演習
5月28日 模擬戦闘訓練② 航空警戒演習 無人航空演習
5月29日 障害物競争 閉演式 師団長訓示
という日程となっている。陸海空各部隊が樺太周辺で演習を行い、練度を高めていく。14:00となり、1回目の模擬戦闘訓練が行われる。
「総員、模擬戦闘演習を開始する!この演習では己の目の前にいる者は敵であると認識することが重要である。実弾は使用しないものの緊張感を持って挑むように!」
『はっ!』
「それでは初め!」
14:00丁度、北部方面隊の自衛隊員にとって己を鍛えるための7日間が始まった。この7日間、彼ら彼女らはどこまで成長していくか注目である。
同刻 日本国・東京
「本日より北海道方面を防衛する陸上自衛隊第7師団、海上自衛隊第3艦隊、航空自衛隊第3航空団による合同演習が始まりました。鈴木防衛大臣によりますと「いつ変わるか分からない世界情勢であるためあらゆる事態に対処できる部隊錬成を徹底していくとし、今後も大規模演習を行なっていく」と表明しました。演習が行われている樺太では記者陣の一部立ち入りが認められていますが撮影回数の限度があるため情報は限られるかと思います。以上、ニュースをお伝えしました」
北部方面隊による樺太での大規模演習が報じられた。昨今の世界情勢は緊張が多々あるため多くの日本国民がこのニュースに関心を寄せていた。以下がニュースの記事や動画配信サイトに寄せられたコメントである。
【自衛隊の方々ご苦労様です】
【ライブ配信とかやってくれても良いのに。自衛隊の最新装備見たかった・・・】
【防衛省が公表した参加部隊一覧見たけど北海道で何か起きた時に対処の方は大丈夫なのだろうか・・・?】
【いつかは一般公開してほしい】
【防衛力を高める事は良い事です。抑止力のための核配備を加藤総理は検討してください】
などというコメントが見受けられた。この演習の実施は肯定意見の方が多かった。この演習期間、何も起こらず無事に終了できることを祈る。
次回もよろしくお願いします!




