season2-5 日本を守る者 -揺れる大地- 2
2月8日 16:00 国際同盟 総会議場
「これより日本国で発生した地震に関して議論を交わしたいと考えている。本日13:14、日本国・千葉県で発生した地震は最低限の被害に抑えられている。我々国際同盟は日本国からの要請があれば救助隊を日本国へ派遣する用意があると今ここに宣言する」
千葉県での最大震度7を観測した地震の発生からおよそ2時間後、国際同盟の地質開発研究会の報告を元に日本への救助隊の派遣を要請した。しかし、国際同盟副総会長の岡田一はこのように返答した。
「国際同盟の支援協力感謝します。ですが本日発生した地震の被害を抑えることに成功したことで救助隊の派遣は不要であると日本政府より報告を受けました。また、加藤総理より感謝文が届いております」
「読み上げよ」
「了解しました。【日本国内閣総理大臣の加藤である。今回の地震では我が国の圧倒的な耐震技術により被害拡大を抑えることに成功した。そのため、救助隊の派遣に感謝する】だそうです」
「うむ。日本国にはいつも世話になっている。今回は我々が恩返しをする番だ。我々が出来るのは復興への資金援助・医療技術の追加援助くらいだ。出来ることをやっていくぞ。一旦休憩し、休憩後に資金援助額の調整を行おう」
休憩終了後、再度会議が進んで行った。再会後は日本への金銭面と技術面での後方支援である。金銭面に関しては20万ヴェルド(日本円で500億円)規模の資金の援助を提供するとと共に、医療機器の提供についても話し合われた。これらの報告を受けた加藤総理は
「この恩を私は一生忘れることはないだろう。墓場まで持っていく覚悟だ」と発言して記者会見の準備を進めていた。
同日18:00 首相官邸
「これより加藤内閣総理大臣による地震関連に関する記者会見を始めたいと思います。では、総理」
「本日はお忙しい中足をお運びいただき誠に感謝申し上げます。さて、単刀直入に申し上げますと13:14に発生した地震は我々にとっても国民の皆様にとっても重要事項であるということを理解していただきたい。今回の地震は首都直下型地震との関連性は低いかもしれませんが今後1週間程度、同程度あるいはそれ以上の地震に警戒してください。以上です」
「何か質問がある方はいらっしゃいますか?」
司会者が総理に質問がある者はいないかどうか記者陣に問いた。手を挙げた者が複数いたため前方の記者から指名した。
「東洋新聞の水谷川と申します。総理に質問がございます。首都直下型地震との関連性は薄いと申しておりましたがその根拠は有りますのでしょうか?」
「気象庁からの報告を参照させていただきますと本日発生した地震の震源地と想定している首都直下型地震の震源地から離れているところから関連性は薄いと判断いたしました」
「ありがとうございます」
その後も8名の記者からの質問に答えた加藤総理は19:30に記者会見を終了した。記者会見終了後、防衛省から報告があった。
「総理、海上自衛隊・航空自衛隊より報告です。統合作戦司令部によりますと海上・航空共に異常が確認されなかったことから所属基地に祈祷したという報告を受けました」
「そうか・・・ひとまず安心だ。任務を遂行してくれた自衛隊員には感謝しなければならないな」
「そうですね!」
会見終了後、報告を受けながら加藤総理は公邸へと戻り休息を取ることにした。眠りにつく前に最新の被害状況の確認をした。13:14に発生した地震により死者0人、怪我人13名(ほとんどが転倒によるもの)ということになった。
また、震度7の地震が千葉県で発生して以降、震度1〜4程度の小規模な余震が何十・何百回に渡って続いていた。
「さて、寝るとしよう。何かあったら叩き起こしてくれ」
「了解しました総理」
同日20:00 海上自衛隊横須賀基地 東日本海上方面隊関東地区司令部
横須賀基地に所属する第1空母艦隊・第1護衛艦隊・第4護衛艦隊に所属する全艦艇の帰投が完了した。海上調査を目的とした任務は無事に終了した。
「岡本司令、たった今帰投いたしました」
「ご苦労であった山尾艦司令。地震発生後の海上に異常は無かったか?」
「ありませんでした。ではまた何かあればすぐに出航できるよう準備いたします」
「うむ。準備も大事だが休息も必要だ。良いな?」
「了解です司令」
司令室を後にし、山尾艦司令は部下と共に仮眠室へ行き休憩することにした。
??????連邦・首都
「XXX様、我々の開発中の技術を用いて別世界で大きめの地震を起こすことに成功しました」
「ほぉ。それは興味深い。これからもその技術を使えるよう開発と研究を続けて努力したまえ」
「了解しましたXXX様。ありがたいお言葉に感謝します」
「それとあの土地の開発は続いているか?」
「続いております。ですが広大な土地が9つもあるため人手が足りません。何とか出来ませんでしょうか?」
「人手不足か。我々の技術のメンテナンスが終了すれば良い所に向かおうではないか」
「と申しますと?」
「その場所は非常に面白い。戦い甲斐がある。その国は太陽が昇る国と言われている。その国には1億の民が住まうようだ。どうだ?面白いだろ?」
「はい!非常に占領し甲斐が有ります!その時が楽しみです!」
部下の言葉にXXX様と呼ばれる者は不適な笑みを浮かべた。
「くっくっく・・・そうだな。他に何か聞きたいことはあるかね?」
「一つ聞いてもよろしいでしょうか?」
「何かね?不敬な発言以外は聞いても良いぞ」
「先ほどおっしゃっておりました【太陽が昇る国】と呼ばれる国は何という国名なのでしょうか?」
「知りたいか?」
「はい。知りたいです」
「特別に教えよう。その国の名は・・・・」
「日本と呼ばれる国だ」
次回もよろしくお願いします!




