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日米転生   作者: 照山
season2 第1章 天変地異編
346/524

season2-4 日本を守る者 -揺れる大地- 1

2月8日 11:27 日本国・防衛省


「大臣、今年度の自衛隊員の待遇・新装備・予備自衛官・予備保安官の待遇に関する報告書が届きました。是非ともご覧ください」


「あぁ、ありがとう」


「どうですか鈴木さん、防衛大臣に就任されて一ヶ月ですが慣れましたか?」


鳥羽若葉防衛副大臣は加藤政権で初入閣した鈴木治弥に質問を投げかけた。鳥羽は鈴木防衛相がこの一ヶ月で見てきたものに興味を示していた。


「まだ慣れないですね・・・ですが私が弱気では組織として成り立ちません。国を守る者の一員として堂々していきます」


「そうですか!応援してます!」


「はは、ありがとう。さて、頂いた資料を読んでおくかな・・・」


鈴木は机の上に置かれた資料に手を取った瞬間、わずかながら部屋が揺れたような気がした。気のせいかと思い、鳥羽に問いた。


「鳥羽さん、今揺れませんでした?」


「揺れました?私は何も感じませんでしたけどね・・・ええと、地震情報サイトには千葉県で震度4だそうです」


「そうか。災害には気をつけないとな。さて、仕事に戻るか。(そうだ、帰りに本屋に寄っていこうかな。欲しい漫画あるんだった)」


鈴木防衛相は漫画集めが好きなのである。家にある漫画は何と1000冊を超える。置き場に困るかもしれないが何とか彼はやりくりしているようだ。最近彼が好きな漫画の系列は日常系・バトル系・異世界系・百合と幅広いジャンルが好きである。


「鳥羽さん、最近読んだ漫画の中で「これ面白いな!と思った作品あるかな?」


「そうですね・・・こちらの漫画はご存知でしょうか」


仕事の休憩中、鈴木と鳥羽の両者は漫画を語り合った。鳥羽がオススメしたのは【チートスキルを持った日本人、帰還する】という作品を進めた。休憩中はオフモードであった。30分程度雑談をし仕事へ戻った。


「さて、休憩も終わったし続きをやりますかね・・・」


まだ読み進めていない資料を手に取った時、さっきよりも強い揺れを感じた。揺れと同時にスマホに【緊急地震速報 千葉県南部で地震 今後の情報に注意】と表示された。これを受けて鈴木は加藤総理に緊急連絡を入れた。


「総理、この揺れは危険です!官邸対策室を設置し情報収集に当たりましょう!」


『鈴木くん。心配ご無用だ。地震発生1分後に設置した。現在、情報収集に努めている」


「そうでしたか!助かります!」


すると再び強烈な地震が首都圏を襲った。幸い、最強の耐震技術を獲得した日本で震度7が来ても耐えられるため建物の被害は無いと予想する。すると、緊急地震速報の続報が入った。


【13:14 緊急地震速報 千葉県南部で震度7 若干の海面変動及び津波注意報を発令中 気象庁】と表示された。震度7と表示され、鈴木は海上自衛隊横須賀基地・日立基地に所属する空母艦隊・護衛艦隊部隊に対して市街地への被害を減らすよう緊急出航を命じた。また、航空自衛隊百里基地所属の第1早期警戒隊に緊急発進を命じ、上空偵察を命じた。


それと同時に、首相官邸へ鈴木と鳥羽は赴いた。官邸到着後、設置された官邸対策室と危機管理センターへ赴き現状報告を受けた。


「総理、現在の状況を教えてください」


「全閣僚へ現状報告。気象庁によると13:14分頃、千葉県南部を震源とするマグニチュード8.7、最大震度7の非常に大きな地震が発生した。これに伴い気象庁は津波警報を出し、避難誘導を呼びかけている。幸い、全世帯に設置されているシェルターに避難している方が多いようだ」


「総理!気象庁より新たな報告です!荒川・隅田川・多摩川で遡上が確認されたようです。幸い民間人に被害はありません」」


「それは良かった・・・それと、鈴木くん。自衛隊にはもうすでに指示を出したのだな?」


「はい!海自・空自に緊急出発を命じました。被害が少ないことを祈ります」


そして地震発生から1時間後、気象庁が緊急会見を開き地震の規模・震源地・今後について話があった。


「以上のようになります。気象庁としては今後1週間は最大震度6〜7程度の地震に警戒していただきますようご協力願います。以上で会見を終了します」


気象庁の会見終了後、首相官邸公式SNSではこのように呼びかけた。【首相官邸より災害時の混乱に乗じてのデマ情報の発信に関して】と。加藤総理は自身が見ている他者の発信の真偽を確かめるよう警告した。


「鈴木さん、東日本海上方面隊総監より報告です。無事、各艦退避区域へ艦の移動が完了したようです」


「了解した。津波の発生は無かったが震源地次第では起きていた。引き続き警戒しなければならない」


その後、被害状況の確認を行なった。最先端の耐震技術によって建物の崩壊は無かったものの浸水被害や液状化・転倒による怪我が確認された。また、年に6回行われる国家災害避難訓練の成果により死者を出すことは無かった。この報告に総理は一息ついた。


「ふぅ・・・我が国は災害と隣り合わせだ。これから復興などで忙しくなるな。全員、各省庁と連絡を取るんだ!」


「はい!」


加藤総理は『いかなる状況であろうとも日本国と国民を守る者』として己の職務を全うするとした。また、18:00に加藤総理は今回の地震に関しての記者会見を行うと表明した。

次回もよろしくお願いします

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