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日米転生   作者: 照山
日米転生2024
333/524

24-終 対テロ戦争後

「日米転生2024」ラストとなります。よろしくお願いします。

対テロ戦争の終結から4ヶ月、賠償金の支払い完了確認や領土に関する策定、捕虜の返還、戦争犯罪人の身柄引渡しなど多くの人事を行ったアメリカは異世界転移から半年が経過した。その間の世界情勢は非常に安定しておりm大きなトラブルを抱えている国はゼロに近かった。


7月27日 アメリカ合衆国・ホワイトハウス


「大統領、対テロ戦争に関する対応が全て終了しました。ようやく終わりましたね・・・」


「あぁ。この世界に来て約半年。今後我々は安定した世界の秩序について考えていかなければならない。もちろん、ー歯向かうものには容赦しない」


「ですね!それと大統領、グレーシス共和国政府より打診が届いています」


「何かな?」


「合同軍事演習の開催を要請してきています。参加しますか?」


ジョーンズ大統領はグレーシス共和国から受けた軍事演習の開催に考え込んだ。開催による米軍の強固な力を見せるのも一つの手だが「能ある鷹は爪を隠す」とも言える作戦を取っていこうかどうか悩ましいところである。


「開催には賛成だが・・・まだ海軍艦艇の修理や整備、新艦艇の造船などまだまだやることが残っている。演習は逃げない。グレーシス共和国には保留と伝えておいてくれ」


「了解しました大統領。それと文化交流に関する使節団の派遣を行うというのはどうでしょうか?」


「分かった。それならすぐに出来そうだ。同時に伝えておいてくれたまえ」


大統領執務室を退室後、マルテ国務長官はグレーシス共和国国防広報部に「米国参加は保留」と伝達した。また、文化交流の場を設けることには賛成であった。国務長官はジェシー総統に連絡を入れた。


「総統、お忙しい中すみません。両国の関係発展のための使節団派遣に関していつがよろしいでしょうか?」


「マルテ殿、総統によりますと8月中に交流を行いたいと申しています」


「了解しました総統、大統領にお伝えして調整しておきます」


マルテ国務長官はジョーンズ大統領に開催時期を伝えた。それと同時に文化交流の件を聞きつけた国際同盟は交流参加の意思を両国に示し、了承を得た。ここからはダイジェスト形式で交流会の内容を細かく分かりやすく説明していく。


8月5日、アメリカ合衆国とグレーシス共和国、国際同盟各国代表による使節団交流が行われた。期間は1週間となっている。アメリカ合衆国・ロサンゼルス国際空港に到着した共和国使節団の1日目はジョーンズ大統領とマルテ国務長官、ベッセマー国防長官ら政府関係者と食事会を行なった。両国の歴史・文化・スポーツなどを語り合った。共和国の使節団は野球に興味を示した。


同日、グレーシス共和国に到着した米国側の使節団はジェシー総統とジェフリア外相と面会した。国際同盟代表と共に出席しており、アメリカとの今後の関係などについて食事を楽しみながら議論を交わした。


2日目・3日目はグレーシス共和国で人気のスポーツ・打野ベーサーと呼ばれる競技を試合形式で対戦した。打野ベーサーと呼ばれるスポーツはいわゆる野球であり、ルールに多少の違いはあるものの変わらない部分があるのも確かである。2日間で行われたこの競技は野球米国代表が勝利を収めた。両試合のスコアが1-6、5-11と圧勝ではあったが好プレーを見せるなどして交流を深めた。


4日目から6日目の3日間に渡って両国全土を観光することになった。米国ではロサンゼルスやニューヨーク、カリフォルニア、ワシントンD.C、テキサスのいずれかを選んだ。ニューヨークとワシントンを観光したいという意見が多かったため両市の観光をすることになった。グレーシス共和国の使節団は国内の全スポーツ体験、全都市にある観光名所を巡るなどした。


最終日は両国の使節団は自由時間が許された。共和国の代表は宿舎で寝る者、遊びに行く者など様々であった。一方で米国側の使節らはグレーシス共和国の国民的料理から郷土料理を味わい、使節交流が終了し帰国した。帰国の際、ジョーンズ大統領とジェシー総統はオンラインにて話があった。


「合衆国大統領のジョーンズだ。この度は貴国との1週間の使節交流が非常に有意義であったと実感した。今後の共和国との更なる関係の発展に期待している。気をつけて帰国してくれたまえ」


「共和国のジェシーだ。今回、アメリカ合衆国との使節団交換は友好関係を維持することによって今後の人々の往復、安全保障、経済、全てが関わってくると実感している。第2回以降の交流開催にも期待している。以上だ」


両首脳の演説終了後、政府専用機に搭乗した使節団が帰国した。帰国後、両国の使節団は己の目と体で体感した出来事を報告書として政府に提出した。報告書と言っても難しい内容ではないものの、適当な内容が確認されれば再提出が求められる。報告書を読みながらジョーンズ大統領は


「ふむ・・・この1週間で彼らは何を感じたのか理解することが出来た。それにしても今年もあと4ヶ月か・・・」


時間の経過を感じながらもジョーンズ大統領は報告書を読み進めた。



第1回目の使節交流終了後、2回目の使節交流の開催が10月に検討されたが大雨による洪水被害が大きく、被災者の救出などで時間を費やしてしまったことにより中止となった。


「大統領、洪水被害を受けた地域の住民の救助が完了しました」


「分かった。国際同盟からの支援もある。今は被災地の復興に専念しようではないか」


「了解しました」


洪水被害から約1ヶ月、被災地のある程度の復興が終了し、ジョーンズ大統領は支援してくれた国際同盟含めた各国に感謝の意を示した。ヴェルディ講和会議にも出席したマルティネス代表は12月24日と25日に各国の首脳が集まるパーティの開催を提案した。


しかし、12月に入ると地震が各国で多発していた。地震の規模は改正メルカリ震度階Ⅰの段階からⅤの段階と不安定な振れ幅である。深刻な地震はないものの早期の対策が必要なことから耐震工事が急ピッチで進められた。これによりマルティネス代表が提案したクリスマスパーティーは中止となった。来年・再来年といつでも出来るため急ぐ必要は無いとジョーンズ大統領は判断したのである。



2024年12月31日 9:59(日本時間23:59)


「残り15時間程度で2025年です。それにしても今年は大きな出来事が多すぎましたね・・・」


「あぁ。今年一年ご苦労であった。来年もよろしく頼む」


ジョーンズ大統領は今年1年の出来事を振り返りながら年越しを待った。そして10:00となった瞬間、複数回の地震が発生した。不気味な揺れを感じたジョーンズ大統領は何かを感じた。


「この揺れ・・・我が国が転移時に感じた揺れと同じだ・・・どこの国が転移してきたのか調査する必要があるな・・・願わくば日本であることを望む・・・」


と考えながら大統領は地震の原因を調べると共に新たな転移国家に期待を寄せた。

これにて「日米転生2024」は終了となります。当章は第1章開始前の物語であるため読む順番は自由ですが時系列順に読みたい!という方はぜひこちらから読んでいただけると幸いです。今後「season2に向けて」を投稿していきますのでよろしくお願いします。また、既存エピソードのクオリティ向上のための編集を行なっていきます。

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