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日米転生   作者: 照山
日米転生2024
318/524

24-16 海と空の覇者 3

「目標まで20分。総員、降下準備を完了せよ」


2/24、米海兵隊上陸完了と同時に米第2軍団の第11空挺師団と第173空挺旅団による空挺降下が開始された。降下地点は第11空挺師団がステイグル連合首都・ステークと『赤の衝動』の本部の制圧、一方の第173空挺旅団は海兵隊と共にフェイラスを制圧する。


第2軍団団長のマルティンは空挺団員の士気をさらに高めるために発破をかけた。マルティンは第173空挺旅団の方で作戦に参加するため海兵隊総隊長のベネットと行動を共にするのである。


「さぁ諸君!海兵隊の野郎どもに遅れを取らずに速やかに敵を殲滅し、工業都市・フェイラスを占領する!」


第173空挺旅団の降下目標であるフェイラスはステイグル連合国内で屈指の工業都市である。フェイラスの占領に成功すれば連合の生産を遅らせることが出来る他、副首都との距離も遠くはないため両陣営共に最重要地域としているが兵の配置が追いついていない状況である。


そして、降下予定時刻の12:00となり6機の貨物投下用のC-17輸送機とC-130輸送機から600名の第173空挺旅団の兵士が降下を開始した。最後に全団員の降下を確認後にマルティンが降下を開始した。


「全団員降下確認完了!幸運を!」


降下中、海兵隊の車両が見えたものの目の前の目標に集中するようにした。降下から数分後、工業都市・フェイラス近郊に全団員の降着が完了した。


「総員、点呼を開始し報告せよ!」


「第1空挺中隊(1空中)、異常なし!」


「第2空挺中隊(2空中)、異常なし」


「第3空挺中隊(3空中)、異常なし!」


全3空挺中隊の点呼が完了した。点呼終了後、マルティンは指示を出した。


「1空中は目標aより攻撃を開始し、2空中は目標bを優先的に攻撃せよ。そして3空中は海兵隊と合流し行動を開始せよ!以上!」


『イエッサー!!」


第173空挺旅団第1空挺中隊はフェイラス都市内の政府関係施設と軍事工場施設、『赤の衝動』関連施設を制圧、目標bへ向かう第2空挺中隊は市内に蔓延る戦闘員の完全武装解除と第1空挺中隊が制圧できなかった工場施設の制圧を試みる。そして海兵隊到着まで待機を命じられた第3空挺中隊は脱走を試みる戦闘員の確保とゲリラの排除などあらゆる任務が任されている。


「最後に私から君たちに伝えることがある。絶対に生きて帰って来い!帰ったら美味いもん食うぞ!」


「総隊長!それはフラグですよ!」


「そうだったな!よし!行くぞ!」


「おー!」


総隊長の発言に一同笑顔になった。ピリピリしていた雰囲気であったため少しは緊張などもほぐれたと感じた。その後、握手をしたのちに作戦行動を開始した。


「1空中を指揮するマルティンだ。敵を確認次第、速やかに射撃せよ」


「了解!」


1空中にマルティンが指揮を執り、2空中にはバーンズ副団長が指揮を、3空中にマイスター・テリートが指揮を執ることになった。


マルティンら第1空挺中隊はフェイラスのバリケードを破壊後、都市内部に侵入した。フェイラス内に侵入成功後、ステイグル連合軍や『赤の衝動』戦闘員に降伏を促した。反発する戦闘員も確認されたことから戦闘不能にするため手足に射撃を行い、動きを制限した。


「この都市には聞き分けの良いヤツと悪いヤツがいることが分かった。皆、我々に銃口を向ける者には容赦ない制裁を加えることを許可する!しかし、民家への犠牲は最小限に抑えよ」


戦争において民間人への攻撃は被人道的タブーである。戦闘員と非戦闘員の見極めにも目を光らなせなければならない。


「前方に武器を持った民間人がいます!いかがなさいますか?」


「警告を行い、応じない場合は脚部への射撃を行い動きを封じよ」


「了解」


『合衆国陸軍より武器を所持している諸君らに警告する。10秒以内に武器を捨て、手を頭の後ろにせよ!応じない場合は我々は攻撃を行う』


すると米軍側の警告により武器を持って銃口を構えていた民間人は投降を行った。マルティンらは彼らの扱いを丁重にするようにした他、所持していた武器を回収した。


「(これがこの国が保有している小銃か・・・我が国の小銃と酷似しているが性能は我々の方が優っているか・・・)。よし、総員前進せよ!」


その後もフェイラス市民による抵抗があったものの何度も警告と空砲を発砲することでフェイラスの制圧はスムーズに進んでいった。マルティンは順調に進んでいっていることに違和感を感じた。


「(抵抗は少なからずあるが大規模な反抗が来ないな・・・。この国はこの都市を捨て駒としているのか・・・?」


「マルティンさん!『赤の衝動』の建物を発見し、突入を開始しました!」


「了解!すぐに向かうぞ!」


第1空挺中隊による『赤の衝動』フェイラス支部を攻撃し、完全制圧が完了した。職員・戦闘員の身柄を拘束した。全職員の拘束完了後、取り調べを行い本部が副首都に存在することが分かった。取り調べ後、米軍兵士4名が監視をすることになった。


『2空中より1空中及び3空中へ。フェイラス市内の全工場の制圧が完了した。これより敵戦闘員の武装解除を開始する」


「分かった。最後の最後まで警戒せよ」


その後、海兵隊と合流した第3空挺中隊が16:00に到着した。


『海兵隊総隊長のコリー・ベネットだ。遅くなり申し訳ない』


「第2軍団長のマルティンだ。海兵隊の協力感謝する。貴隊らは市内の警戒を開始せよ」


『了解』


海兵隊と第3空挺中隊到着後、フェイラス内部に駐屯していたステイグル連合軍と『赤の衝動』の継戦能力はゼロに近くなったことから籠城から降伏にシフトチェンジし、米軍に投降した。作戦開始から2日後の2月25日10:00、フェイラス市役所には星条旗が掲げられ作戦は成功した。この作戦において米軍側の死傷者は40名、負傷者100名ということになった。


「第173空挺旅団・第1遠征軍より司令部へ。目標都市の制圧が完了した。これよりセカンドステージへ移行する」


『こちら司令部。報告を受け取った。セカンドステージへの移行を許可する』


このようにしてステイグル連合の工業都市・フェイラスの占領が完了した。占領完了後、米軍は陸海空軍によるセカンドステージへの移行が開始した。

次回もよろしくお願いします。

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