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日米転生   作者: 照山
日米転生2024
315/524

24-13 目標は目の前

「まもなく目標空域に到達する。全機、攻撃準備を開始せよ。いつでも撃てる体制を整えておくように!」


『了解!』


『赤の衝動』とステイグル連合に攻撃を仕掛ける第1空軍は全8つの特別任務飛行隊に分かれて行動を開始する。また、第2空軍に関しては全10つの特別任務飛行隊に分かれている。


『ハンター-4よりハンター-1へ質問がある』


「ハンター-1へ。要件を素早く述べよ」


第1特別任務飛行隊のF35戦闘機部隊を率いるパスカは4番機のシェルから通信を用いて質問を投げかけられた。


『攻撃目標周辺に敵対空兵器の存在が確認されている。確実に敵勢力の排除を行うには対空兵器の破壊が一番かと予想している』


「ハンター-4の提案に感謝する。全機、攻撃目標を敵政府関係施設・工場から敵拠点周辺の対空兵器に変更せよ。あらゆる武器を用いて作戦をスムーズに行うように!他に何か意見がある者はいるか!」


『異常ありません』


「了解(敵の対空ミサイルは非常に厄介であると聞く。うまく立ち回ることが出来なければ全滅の可能性だってある。警戒を怠らないように・・・〕


第1特別任務飛行隊12機は2/20午後にステイグル連合上空に差し掛かった。『赤の衝動』とステイグル連合軍の拠点と対空兵器を確認したためパスカ編隊長はミサイル攻撃開始を命令した。


『全機、攻撃始め!』


攻撃目標に近づいたことにより12機のF35戦闘機からはJDAM 無誘導爆弾を各機10発ずつの計120発を投下することに成功した。無誘導爆弾投下後、予想通り『赤の衝動』・ステイグル連合軍拠点の対空ミサイルを発射する前に破壊させることが出来た。


「ハンター-1より司令部へ。敵拠点および我々の脅威である対空兵器の全ての破壊に成功。これより目標の被害状況を確認後、第2特別任務飛行隊に引き継ぐ」


『司令部より作戦参加中の全機へ。可能であれば敵国内に存在するすべての軍需工場を破壊せよ』


「了解。総員、敵勢力を完全に排除せよ」


アメリカ特別任務連合軍司令部からの命令により第1特別任務飛行隊は敵国内の全軍需工場の破壊と政府関係施設の破壊を命じられた。第1特別任務飛行隊側の武装は残りわずかではあるものの可能な限り攻撃を行い、後続部隊の進軍を支援する必要があるのである。



同刻 ステイグル連合首都 『赤の衝動』・連合軍共同基地


米空軍の攻撃により連合軍の共同基地が無誘導爆弾により破壊された。迎撃する余裕も無かったため両軍6000人が死亡、周辺に住んでいた民間人含めて7000人が負傷する事態に陥った。


「負傷者の搬送を!急げ!(くっそ!アメリカのを甘く見ていた・・・まさかここまでやってくるとは・・・〕」


「リーダー!大変です!」


「どうした!」


「敵空軍の攻撃により民間人にまで被害が出ました!戦争において民間人への攻撃は非人道であると思います!国際同盟に報告しましょう!」


「報告するのは構わないが攻撃したのは我々だ。今更聞く耳を持つ者はいないだろう。今は同盟に報告するより被害状況の把握を行え!」


「了解いたしました!」


米軍の攻撃に『赤の衝動』・ステイグル連合軍は反撃する余裕がなく共同基地のあるステーク基地は壊滅的被害となった。


「ステーク基地より司令部へ!基地内部及び周辺にて敵軍の攻撃による火災が発生!消火部隊の派遣を求む!」


『ステーク基地へ。消火部隊の派遣を行った。到着まで時間がかかるもののもうしばらく持ち堪えてくれ!』


「はっ!」


しかし、時間が経つにつれて炎は一段と大きくなっていった。ここまで火災が広がるということは想定外であったものの生き残った人々で懸命な消火活動が開始された。だが人手が足りないことや炎による影響で体調を崩す隊員もいることから消火が遅れてしまった。


さらに、司令部からの命令により派遣された消火活動部隊20両が米軍の空爆に巻き込まれたことによりステーク基地へ行くことが出来なくなった。米軍のF35戦闘機側からは目標を支援する者は排除対象であると伝えられていた。


「敵軍消火活動車両の撃破に成功。しかし、武器が完全に消費されたためデクスター基地へ帰投する。全機、敵側からの攻撃に警戒して撤退せよ」


『ハンター-2よりハンター-1へ。司令部より新たな通知です』


「内容は?」


『敵戦力の削減が確認されたことを受けてこれより空挺部隊と海兵隊の上陸を試みる。第1には可能な限り第2を支援してもらいたい。だそうです』


「なるほど・・・ステイグル連合の降伏も秒読みということか・・・。全機、明日以降気の抜けない戦いが続く。一時撤退後我々は第2特別任務飛行隊と共に空挺部隊と海兵隊を上空から支援していく!」


『ラジャー!』


その後、パスカ編隊長率いる第1特別任務飛行隊はデクスター基地に帰投し、第2特別任務飛行隊と合流した。今回の攻撃作戦においてパスカらの部隊は1機も失うことなく任務を遂行することが出来た。しかし、爆弾投下による基地周辺への民間区域への被害に関して今後どうするかは米国政府の判断に委ねられた。そしてまもなく海兵隊と空挺部隊が動き出すことになる。

次回もよろしくお願いします。

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