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日米転生   作者: 照山
日米転生 earth
293/523

earth-16 首都空中戦

地球連合軍とデングリーヅ連邦軍との間で発生した戦争は2月に突入した。デングリーヅ連邦軍は欧州方面軍にとって重要とされるウラジオストク特別基地の位置を把握し総攻撃を仕掛ける作戦に出ようとしていた。一方、地球連合軍側も一方的な戦況を覆すため30機編隊の戦闘機を用いてデングリーヅ連邦の首都・ハルゲルの空爆を実行が決定された。


また、台湾本島奪還作戦は3月下旬から4月上旬のいずれかの日程で開始され部隊の機動的な展開能力が求められる作戦となっており、各隊員の協力が必要である。


2月4日、デングリーヅ連邦機動艦によるウラジオストク特別基地への威嚇攻撃事件から1週間程度が経過し、地球連合空軍は連邦首都・ハルゲルへの攻撃を開始した。


極東方面 韓国地方空軍烏山基地 


現在、韓国地方空軍烏山基地・平壌空軍基地・釜山空軍基地・フィリピン空軍マニラ基地にはイギリス・フランス・ドイツ・イタリア・ウクライナ・ポーランド・オーストラリア・南アフリカ共和国・ブラジル・カナダ・メキシコ・台湾・中国・ロシア・韓国・フィリピン・インド・イスラエル・サウジアラビア・イラン・トルコの空軍戦闘機が出撃待機をしていた。1月23日の時点では6ヵ国しか集結できていなかったが2週間弱が経過して22か国の空軍部隊が集結するほど戦力は膨れ上がった。


地球連合空軍最高指揮官のバシ・ベストラは出撃前の隊員に訓示を示した。


「これより我々は敵国への攻撃を開始する。当作戦は極めて重要かつ危険な任務である。そして、気を付けなければならないのは首都各地に存在する防空ミサイルである。偵察衛星で確認する限り首都だけで小型から大型まで1000以上の防空ミサイル発射場が確認された。迅速な判断力と機動力が求められる。地球連合軍の名の元に胸のバッジに恥じない行動を示せることを訓示とする!」


偵察衛星によるよ首都・ハルゲルにはあらゆる種類の防空ミサイルが存在する。詳細は不明であるが全機撃墜による全滅の可能性も十分考えられるため己の精神力と鍛え上げられた両手に命をかける。


「各機、離陸しデングリーヅ連邦方面へ飛行せよ。飛行中、敵航空機を確認次第徹底的に撃墜せよ。しかし、敵味方の判別だけは怠るな」


了解(コピー)


その後、各基地から160機の戦闘機が離陸した。一斉に離陸するのは困難であるため間隔を空けて離陸した。離陸後、太平洋に浮かぶ巨大国家・デングリーヅ連邦へ向けて戦闘機は出撃した。


出撃から30分後、デングリーヅ連邦領空に徐々に近づいた際に連邦空軍の戦闘機を確認した。連邦空軍の12機の戦闘機は通信で退去を求めた。


『こちらデングリーヅ連邦空軍国境防空軍。貴機らは我が国の領空及び防空識別圏内に侵入している。速やかに退去せよ。我々の応答に応じない場合は全機撃墜を試み』


「敵戦闘機を・・・撃墜せよ」


連邦空軍の側の通信を無視した状態で戦闘機を12機攻撃していった。この航空戦闘によりデングリーヅ連邦側は12機全機が撃墜され、地球連合空軍側は7機撃墜された。攻撃終了後、153機のユーロファイター タイフーン戦闘機やF35戦闘機はハルゲルへと向かった。


デングリーヅ連邦本土上空に到達するとすぐに防空ミサイルが発射されたため回避行動を取ると共に、可能であれば防空ミサイルを撃墜するミサイルを発射した。しかし、追尾型の防空ミサイルではないため追いかけられて命中して撃墜されることはないが軌道が変則的であるため油断は禁物である。


「敵防空ミサイルを確認。回避行動を取っているため全機被害は確認されていない」


『了解。しかし、首都上空での攻撃は警戒せよ。敵味方の航空機が入り乱れる。正確な見極めも任務の一つであることを忘れるな』


その後、戦闘機部隊はデングリーヅ連邦首都・ハルゲルまで到達した。飛行中、連邦陸軍基地や海軍基地、空軍基地に攻撃を加えた。攻撃を受けたのはフュワン陸軍基地・デグリ陸軍基地・マニュラ陸軍基地・グレス海軍基地・ジョーマン空軍基地を破壊し、ハルゲルへ向かったのである。ハルゲル上空到達後、被害を被る前の町の風景を目に焼き付けた。


「近未来な町並みではあるが我々の世界とは変わり映えのない町並みだ。総員、敵首都へミサイル攻撃を実施せよ!」


首都到達後、153機の戦闘機からは軽量化された地中貫通爆弾やAGM-65、GBU-31などを1500発投下し厳しい攻撃を加えた。投下中に連邦軍の防空ミサイルが作動し、降り注ぐ爆弾やミサイルを着弾前に破壊した。また、連合空軍戦闘機に対しても攻撃があり、激しい空中戦が繰り広げられた結果、地球連合空軍が意地の粘りを見せて勝利を収めた。



「敵首都への攻撃終了。被害状況を見るに大きな被害を被ったと思われる。それではこれより基地へ帰投する」


『了解。活動終了後も全方向に気を付けよ』


ハルゲル空中戦により地球連合空軍側は153機の戦闘機のうち45機が撃墜され、デングリーヅ連邦側は首都に住む市民12万人が犠牲となった。また、首都防空任務に参加した連邦空軍戦闘機120機のうち50機が撃墜され双方に大きな被害が出た。


近未来かつ趣のある町並みは一瞬で炎上する町へと変化してしまった。連邦府は被害を受けておらずライジング主席は首都機能回復に尽力するよう命令した。



ハルゲル空中戦終了から翌日の2月5日 デングリーヅ連邦首都・ハルゲル 連邦府


「主席!ご無事ですか!?」


「私は問題ない。今は被害状況の把握と生存者の捜索に尽力せよ。だが親愛なる国民の命が敵の手によって奪われてしまった。私は大変憤りを覚えている」


ライジング主席は眉間にシワを寄せながら話をした。ヒューリ国防相は焦りを見せながら問いかけた。


「主席、ハルゲルの被害は甚大です。復興にはかなりの時間がかかると思います。非常に屈辱です。主席、報復しましょう!」


「やはり一筋縄では行かないものだな・・・。空軍に伝えよ。地球国家全ての首都にクラスター爆弾を投下し我々の方が力は上であることを知らしめろ」


「了解しました!」


ヒューリ国防相退出後、ライジング主席は戒厳令の発令期間の延長を無期限に定めた。5日夕方時点でハルゲルの犠牲者は13万人を超える被害となった。双方に被害を出しているこの空中戦は今後も発生する可能性がある。

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― 新着の感想 ―
[一言] …思ったのが米国が不在だから機密性の高い装備例えば レーダーやエンジン系の補充が難しいかなぁ(´・ω・`)
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