earth-9 日本転移後の世界
2025年1月1日、日本がアメリカ消失と同時刻に消失した。日本の消失により世界は再び驚きと緊張が走った。アメリカ消失同様に再び世界に戦争が勃発するのではないのかという不安がわずかながらあった。
同日0:30 大韓民国・ソウル
「大頭領、新年早々再び申し訳ないのですが日本が・・・」
「日本がどうした?まさかまた消えたとかではないだろうな?」
「おっしゃる通りです。30分前、偵察衛星より確認した写真によりますと日本列島丸ごと消失していることが分かりました。速やかに地球連合に伝達します」
「了解。今後も周辺情勢を監視・警戒を継続せよ」
日本の消失により韓国政府は地球連合本部に伝達した。地球連合本部があるロンドンで緊急会合を開催されることになった。現時点で確認できる情報を伝えた。甃外相は韓国航空宇宙局(KASF)の偵察衛星が撮影した極東地域の航空写真を提出した。そして韓国政府が提出した写真には日本列島が本当に消失していた。
そして1月3日16:00、ロンドンにある地球連合本部の国際安全保障会合が開始され、会長のジューク・マーティンが日本消失の経緯を伝えた。
「本日は会合にご参加いただきありがとうございます。さて、単刀直入に日本消失の経緯を説明いたします。k韓国政府によりますと1月1日0:00に日本との通信が途切れた他、衛星写真の日本列島の姿が無いという報告を受けました。我々は昨年のアメリカ消失同様の事象であると予測しています。また、同日同刻の場合、2026年1月に当会合に出席している国の中から転移する可能性があると思われます。まだどの国が転移するか不明ですが警戒をお願いします。何か質問はありますか?」
「マーティン会長、質問がございます」
「発言を許可します。オーストラリア・ペイド連合代表」
「昨年のアメリカ消失、今回の日本消失。おかしいと思いませんか?どうして毎年この時期にこのような現象が起きるのか。何かあるんでしょうか?」
2024年のアメリカ転移後、地球連合の前進の国際連合は消失現象について研究をし続けていた決定的な証拠はなく消失現象は迷宮入りとなった。
「我々でも調査は続けていますが真相には至っていません。現象の秘密が判明次第速やかに伝達させていただきますそれでは本日の会合を終了させていただきます。ありがとうございました。次の定期会合は1月19日です」
国際安全保障会議終了後、各国の代表は会合場を退室した。
タイミングが良いため、ここで地球連合(EU)について解説していく。地球連合という組織は2024年8月14日にに世界平和の構築と全ての人々が平等になることを目標とする組織として設立された。前進の国際連合では常任理事国に拒否権があったことにより戦争勃発時に国連としての役割を果たすことができなかった。そのため、地球連合にも常任理事国は設置されているが拒否権を与えない方式となっている。
また、集団的自衛権の保有を認めており連合加盟国に対する武力攻撃が発生した場合、地球連合軍を総軍とする軍事組織を編成し攻撃目標を殲滅する。
と大まかな内容は以上である。
1月19日、今年2回目の安全保障会合が開催される直前に緊急事態が発生した。何が起きたのかというと太平洋全域に巨大な大陸が広がっていたことを偵察衛星が確認した。当初、日本やアメリカが帰ってきたのかという期待があったものの違っていた。
「これより緊急会合を開始します。本日12:30、太平洋上に巨大な大陸が突如出現しました。現在情報収集を試みておりますが仮に我々が攻撃を受けた場合に備えて地球連合軍の編成準備を開始します。各国の代表の皆さんは警戒の方をよろしくお願いします」
すると非常事態を告げるアラートが鳴り響いた。何事かと思い、偵察中の韓国空軍F-35戦闘機のパイロットと通信を取り合った。
「こちらEU本部。先程非常事態のアラートが発令された。何が起きたか説明を求める」
『こちらKASF。偵察中の目標大陸から全方向へミサイルが発射された。これにより5機が被弾してしまった。大至急、迎撃準備を開始を求める』
「了解!」
新大陸国家から数えきれないほどのミサイルが発射され、5機の韓国空軍・台湾空軍の戦闘機が撃墜された。攻撃を受けたことにより韓国政府・台湾政府は両国の軍に対して出撃を命じるが100発以上のミサイルが釜山・仁川・台北・台南に降り注いだ。
また、上海・北京・モスクワ・ウラジオストク・シドニー・トロント・サンパウロ・パリ・ベルリン・ローマ・マドリード・ジャカルタ・ロンドン・ワルシャワ・キーウ・デリーに同時多発的にミサイル攻撃を受けた。地球連合本部への直接的な攻撃はなかったが世界中でミサイル攻撃を受けたため地球連合軍の結成が決定された。
「我々は今、不明国家から同時多発的に攻撃を受けています。これは地球連合に対する宣戦布告であります。これより全ての驚異を排除する作戦を開始するため各国政府・軍の管轄権を地球連合の管理下に置き、徹底的に排除していくことを誓います」
地球連合軍が編成されたことにより各国政府・軍の機能は全て管理下に置かれる仕組みとなっている。また、軍の指揮権も地球連合軍が持つことになっている。
同時刻 デングリーヅ連邦 帝国国防会議
「我々は日々戦争を求めている。この青く緑輝く惑星を掌握し次なる世界への道を切り開くとしよう」
デングリーヅ連邦・ライジング国家主席は地球の掌握を目的とする軍事行動を開始した。日米の助けが無い以上、実力で勝たなければならない。敗北すれば地球側は蹂躙される。何としてでもそれだけは回避しなければならないため全面衝突へと発展するだろう。この戦争の行方に注目である。
次回もよろしくお願いします




