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日米転生   作者: 照山
番外編
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earth-6 日の丸を背負う者

北海道占領作戦開始を宣言したロシア連邦のゼリア大統領は極東艦隊に出撃を命じた。これに対して日本政府は北海道を断固として守り抜くと宣言した他、樺太・北方四島・千島列島の割譲を要求するなど強気の姿勢を見せた。


4月14日15:00(モスクワ時間6:00) 北海道・稚内市 陸上自衛隊稚内分屯地


「戦闘準備を開始せよ!敵はいつどこから来るか不明である!些細なことでも良いので速やかに報告せよ!」


「了解!」


『こちら空自稚内レーダー。ロシア海軍艦艇の接近を確認した。大湊基地より友軍が来ているが間に合うかどうか分からない。千歳の空自も同様である!』


「稚内分屯地より空自レーダーサイトへ。報告感謝する。速やかに準備を整える」


現時点で稚内分屯地は仮にロシア軍が上陸後に占拠された場合に機材やデータを全て処分し音威子府まで交代する準備まで出来ている。そのため基地内部にはほとんど重要な物はない他、稚内市民に対しては自衛隊の警護の元本州へ避難を実行したため稚内市内の陸上自衛官はこの分屯地にいる300名のみである。


15:00丁度、艦艇確認後にミサイルの接近をレーダーで確認した。レーダーで確認したことにより着弾地点は把握できたものの居住地域へミサイルが着弾してしまった。着弾後、爆音が周囲に響き渡った。このミサイル攻撃により【武力攻撃予測事態】から【武力攻撃事態】が認められ、徹底抗戦を宣言した。しかし、ロシアには核兵器が5000発以上保有しているため警戒しなければならない。


稚内市へのミサイル攻撃後、航空自衛隊千歳基地から離陸したF15戦闘機と三沢基地から離陸したF35戦闘機が北方四島に駐留するミサイル連隊を爆撃し甚大なダメージを与えた。また、樺太に駐留するロシア陸軍部隊に対しても攻撃を行い【日本の本気度】を相手に分からせた。


「総員、これより音威子府で第2師団と合流後、上陸してきたロシア軍に対して集中的に攻撃し包囲・殲滅を開始せよ。躊躇は不要。直ちに実行せよ!」


ロシア軍が上陸する可能性があるため稚内分屯地の全自衛隊員は音威子府方面へ撤退を開始した。また、分屯地のデータや機材は持っていけるものは全て持っていき、持ち運びが不可能であるものは処分の対象となった。また、基地に爆弾を複数箇所に仕掛けて敵が侵入した際にセンサーが探知し爆発を引き起こさせ、戦力を少しでも減らせるようにしていく。それ以前に空海自衛隊の攻撃にロシア軍が耐えられるかどうかである。


基地撤収と同時にロシア海軍の揚陸艦が3隻入港してきた。当初ロシア海軍は護衛の駆逐艦15、揚陸艦20隻で北海道の上陸を試みるが日本海で第二次日本海海戦が勃発し、ロシアの艦隊は壊滅的な状況にまで追い込まれてしまった。また、航空自衛隊からの航空攻撃により抵抗はあったものの整備不良などで思うように作戦が遂行することができず沈没していったらしい。わずか16時間の出来事である。


4月18日13:30(モスクワ時間7:30)


ボロボロになりながらも何とか北海道に上陸したロシア極東軍は稚内市を制圧した。制圧途中、150名のロシア兵が稚内分屯地へ侵入後、設置された爆弾に気づくことができず分屯地全体で爆発があったため何とか生き残った18人は身体の一部が使えなくなっている状態であった。これにロシア軍司令官・デオドランは怒りを日本に露にした。


「我々の正義の行進作戦中に起きた日本軍の蛮行は決して認められない。これは一方的な虐殺である。我々は最終目標の函館を6月までに制圧し、北海道を領有する!」


とはいっているものの航空自衛隊と海上自衛隊によって大幅に戦力が削られたロシアはNATO軍の追加攻撃によりウラジオストクがイギリス・ドイツによって占領された。また、NATO軍の攻撃によりロシア軍は沿海州を放棄しヤクーツクまで撤退した。


ここで朝鮮半島へ目を向けて見よう。3月に始まった第二次朝鮮戦争は2週間でソウルが陥落してしまう危機に陥ってしまうが自衛隊・オーストラリア軍の後方支援により戦闘を継続することができたが東側から攻められてしまい釜山が陥落するも4月2日にNATO軍が上陸を試みて一度は失敗に終わるが二度目の上陸で7日間に及び市街地戦の結果、日韓・NATO側が奪還に成功した。


中国・台湾情勢では台湾軍による福建省上陸・NATO軍による上海占領が行われるが4月5日に中国軍によって奪還されるが2日後の7日に自衛隊・ニュージーランド軍の後方支援による再確保に成功した。しかし、度重なる中国空軍の攻撃に苦戦している状況であり中々制空権を奪うことが出来ていないため早急な対策が必要である。


そして4月18日、ロシアは北海道・稚内市を確保したものの航空自衛隊の空爆により装備品などが破壊され尽くされまくった。これに対して陸上自衛隊は北海道・音威子府を最前線としている。また、北方四島に関しては駐留しているすべての輸送艦の無力化により根室・釧路からの上陸手段は封じられた。


18日14:00 北海道・音威子府村 第2師団仮司令部


「司令、空自・海自の攻撃によりロシア軍の士気は低下しています。今こそ・・・あの時の屈辱を返すときです!司令!速やかにご命令を!」


「うむ。司令部より全戦闘部隊へ。当時刻より作戦を開始し我が国の土地を踏んでいるロシア軍を排除せよ!武器の制限は行わずあらゆる装備を用いて稚内市を奪還せよ!」


『了解!』


北海道を死守するため第2師団に所属する自衛官らが反転攻勢に出るため小銃を手に作戦を開始した。ロシアによる北海道占領宣言から4日にしてロシア側は自衛隊の高い士気に圧倒している。現にウクライナと停戦を結んだばかりであるため兵器の生産が遅れているため戦力が温存されている自衛隊に太刀打ちできるかどうかは不明である。


第2師団長の風間は出撃後にこのように発言した。


ーーー日の丸を誇りにせよ。さすれば栄光を勝ち取ることができるーーー


と全隊員に告げた。

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