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日米転生   作者: 照山
第9章 新戦争編
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9-106 攻防戦 6日目 -苦渋の決断-

29日、ボルドー国は朝6時に捕虜収容施設にて国際同盟軍首都攻略《S(south)》部隊と交戦し完膚なきまでに降伏した。降伏によって捕虜として収容していた全ての同盟軍捕虜を救出された他、東西南北中央棟までを爆破させられてしまい石材へと戻った。


捕虜救出作戦終了から7時間後の13:00、同盟空軍は米空軍の爆撃機を用いて政府関連施設の指導府周辺を攻撃し、一部を破壊した。この爆撃に関してアスキー指導は再度負傷し、手当てを受けた。また、首都の全ての海軍基地が同盟軍によって占拠され、6万人のボルドー海軍兵士が捕虜として捕らえられた。しかし、アスキー指導は手当て中でも軍を指揮し徹底抗戦と総玉砕を宣言した。彼からは降伏しない意思を感じる。


爆撃から30分後の13:30、アスキー指導は全閣僚を召集し、今後のボルドー国の政治運営、降伏か継戦かについて話し合われた。


指導府会合室


「指導、我々全閣僚を呼んだ理由を教えていただけると幸いです」


「うむ。君たちを召集したのは他でもない。見ても通り我々の立場は苦境に立たされている。あまりこう言う言葉を使いたくないのだが降伏という選択も考えている」


「降伏ですか!?指導!以前の発言と食い違いがありますよ!?簡単にそんなこと言うのはお止めください!我々は指導が降伏する選択をすることを許しません!」


副指導のローマンはアスキー指導の意見に反発の姿勢を示した。彼はアスキー指導の身に何かあった場合に備えて副指導という役職を与えられているため反発することも許されている。


「まぁまぁ落ち着きたまえ副指導。すぐに降伏する訳ではない。個人的な予想としては敵による指導府への侵入と交戦があった場合、持久戦に持ち込めれば最高なのだがこれ以上継続して戦っていくのは無理だ!と私が判断したときに決断をする。君たちは最後まで私のために働くのだ」


「りょ・・・了解しました。ですが判断だけは見誤ることないようお願いします」


「うむ。それと君たちに聞きたいことがある」


「何でしょう?」


アスキー指導を取り囲んでいるその他の閣僚メンバーは何を話すのだろうと真剣に耳を傾けた。


「君たちはこの戦争の結末をどう見る」


「もちろんアスキー指導の判断は正しかったと思います。開戦当初は我々が優勢でしたが6月7月にかけて劣勢になっていくようになりました。国防相が敵の支配下にある今、アスキー指導だけが頼りなのです!ですから・・・決して降伏などしないでください!最後まで命尽きるまで戦い抜きましょう!」


「他の者も同じ意見か?」


「はい!当然です!」


他の大臣も同じ意見であるという意思を示した。


「うむ。よく言った。私も同じことを思っていた。我々の敵・国際同盟に例え負けようとも一矢報いようではないか!国防相が捕虜となっている以上、私が司令を出す必要がある。これより稼働可能なミサイルを全て発射する!反対意見がある者はいるか!」


「ありません!」


「よろしい。以上で会合を終了する。君たちと我が国の国民に栄光あれ」


こう発言し、アスキー指導は会合を終了し会合室を後にした。彼は劣勢となったボルドー軍の状況を理解し死ぬ覚悟で国際同盟に反撃することを決意した。アスキー指導は今発射できる全てのミサイルを国際同盟加盟国に向けて放つことを決めた。これで形成が逆転することはあるはずがないが少しでも相手にダメージを負わせることが出来るのならば手段を選ばないとアスキー指導は考えている。


会合終了後、アスキー指導は稼働可能なミサイルの発射を命令した。同盟軍の特殊作戦軍のミサイル基地への破壊工作によって発射可能数が限られてしまった。今発射できるミサイルの数は9000発となっている。彼は9000発を一斉に発射した。


「打てる限りのミサイルを全て放て。我が国は現状劣勢ではあるものの同盟に対して少しでも多くのダメージを負わせられるのならば手段を選ばない。総員、ミサイル発射用意!」


『了解。ミサイル発射準備完了!いつでも打てます!』


「ミサイル発射!敵にダメージを負わせてやれ!」


『射てっ!アスキー最高指導とボルドー国に栄光あれ!』」


15:00、ボルドー軍のミサイル軍は9000発のミサイルを発射した。9000発のミサイルが発射されたことにより軍が保有している全てのミサイルを使い果たした。最後のミサイルを使い果たしたことによりミサイル軍兵士全員が国際同盟軍に降伏した。しかし、9000発のミサイル発射によって各国政府と軍による迎撃作戦が敢行されたが撃ち落とせたものと落とせなかったのもあり日本やアメリカでは民間人が15万人死亡するなど大きな被害を被った。


国際同盟加盟国への9000発ものミサイル発射によって大ダメージを負ったという報告を受けてアスキー指導は安堵の表情を見せた。


ミサイル軍の降伏により残りのボルドー軍は陸海空軍のみとなった。その肝心の陸海空軍の部隊の士気などはほとんど消耗しており首都にて活動しているボルドー軍の兵士たちは皆武器を捨てて投降していっている。それくらいボルドー軍にはやる気がなくなっているようだ。


首都各地で政府施設や軍施設を攻撃・制圧していった国際同盟軍は次々と投降してきているボルドー軍が大量発生していることを作戦司令部に報告した。


「首都攻略部隊より作戦司令部へ。ボルドー軍の兵士の士気は過去最低となっている。明日、指導府攻略を開始をすることを提案する」


『作戦司令部より全隊員へ。明日30日を首都攻略期間最終日とし、指導府への攻撃と制圧を開始しアスキー指導の身柄を拘束せよ!』


「了解!」


国際同盟軍は明日30日を指導府攻略日に決定した。ボルドー軍の戦力や士気の低下により最終目標である指導府へ向かうこととなった。ボルドー国にとっても国際同盟側にとっても30日の作戦はターニングポイントとなるだろう。果たしてどちらに軍配が上がるのか注目である。

第9章も終盤となりました。よろしくお願いします。

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