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日米転生   作者: 照山
第9章 新戦争編
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9-105 攻防戦 5日目 -捕虜救出作戦-

国防省と海軍局の陥落と国防相の拿捕から翌日、国際同盟軍は捕虜として捕らえられている同胞の解放を行うため捕虜収容施設における捕虜救出作戦を展開することとなった。捕虜収容施設はボルドー国首都南部にあるため《S(south)》部隊が任務に当たっている。


28日11:30 首都南部 捕虜収容施設から7km地点


「作戦司令部よりこちら《S(south)》部隊。同胞が捕らえられている収容施設と本隊との距離約7km地点まで前進した。道中敵のゲリラ部隊と遭遇したが排除に成功しました。順調に行けば本日中に捕虜の解放に成功するでしょう」


『こちら作戦司令部。捕虜収容施設に到達次第、収容施設の周辺の状況を報告せよ』


「了解」


《S(south)》部隊は捕虜収容施設にて捕らえられている5万人以上の同盟軍の兵士を救出する作戦が敢行されている。この捕虜収容施設にはボルドー陸軍とボルドー首都警察が管理しているが陸軍局などの軍事関連施設の無力化によって無謀な統率が行われている。


7km地点から前進中、再度ボルドー軍のゲリラ部隊と交戦した。この交戦によってボルドー側の地雷、ロケット弾や迫撃砲などの攻撃によってて30人が負傷し、150人の隊員が殉職した。しかし、ゲリラ部隊に対して手加減せずに殲滅を行った。道中何度もボルドー軍による妨害があったものの最小限の被害に抑えることに成功した。


そして7km地点から徒歩と装甲車で移動から数時間後の18:30、《S(south)》部隊は捕虜収容施設を包囲した。包囲完了前、周辺を警戒していたボルドー首都警察と陸軍の警備兵30人の銃撃戦を繰り広げた。この銃撃戦によって全警備兵を射殺し、捕虜収容施設周辺を同盟軍部隊が制圧した。


「さっきの音は・・・?」


収容施設内部では急に発生した銃撃戦の音に耳を傾けるも何が起きているのか分からなかった。同盟軍による救出が行われるかもしれないという期待と作戦中に捕虜の虐殺の有無などの不安を募らせた。


それから30分後の19:00、《S(south)》部隊は作戦司令部に作戦開始の意思を示した。


「我が隊より作戦司令部へ。捕虜収容施設周辺を占拠した。これより同胞の救出作戦を開始するため内部に突入する!」


『こちら作戦司令部。攻撃の意思を確認した。捕らえられている全ての同胞を解放するため救出作戦を開始せよ。この5ヶ月間、苦しんできた彼らを速やかに救出せよ!』


「了解!総員、突入!」


作戦司令部に突入の意思を示し、《S(south)》部隊は5つの部隊に分かれてあらゆる地点から攻撃した。《S(south)》部隊は2万人が配置されており、ここまでに同部隊は200人が負傷し300人の隊員が命を落としている。突入後、捕虜収容施設内から攻撃を受け入り口付近には多くの《S(south)》の隊員が地を這っており地獄と化していた。


「衛生兵!こっちだ!速く彼らの血を止めるんだ!」


「了解!うっ!」


衛生隊員による負傷隊員の治療が行われたが途中で攻撃を受けてしまい衛生隊員まで射撃を受け即死した。しかし、一人だけではないため問題はないが夜間であることからここから増えていく負傷隊員もいることから今後も増加していくこともあり厳しい戦いになってくるに違いない。


《S(south)》部隊 A班


7000人を指揮しているA班の中田柳は班全員に抵抗する敵軍兵士に命令した。


「収容施設内に侵入に成功。抵抗する者は構わず射殺せよ。しかし、捕らえられているであろう同胞の安全だけは絶対に確保しなければならない。警戒して捕虜を救出せよ!行くぞ!」


「おう!」


A班が攻略する捕虜収容施設東棟ではA班による強襲を受けボルドー軍は全滅間近となった。最後の一人まで戦い抜くをモットーとしている彼らにとっては降伏することはなかった。しかし、死んでいく仲間を横目にボルドー兵は次々と戦意が喪失していった。これによりA班は投降勧告を行う前にボルドー兵は武器を降ろし、涙を見せ降伏した。東棟のボルドー兵の投降によって安全に同盟軍の捕虜を救出することに成功した。


東棟の同盟軍の兵士の救出成功と東棟の制圧によって《S(south)》部隊は西棟を担当しているB班の後方支援を実施することにした。ボルドー兵降伏後の東棟は中に誰もいないことが確認されたため爆弾を設置し爆発させた。爆破後石材に戻したことを確認した。


「東棟の処理が終了した。これより西棟を担当中のB班の後方支援を実施する」


『了解。現時点での同胞の救出人数を報告せよ』


「作戦司令部へ現時点での救出捕虜人数を報告する。28日23:00時点で1万人の捕虜を救出した。29日12:00までに全捕虜を解放が予想される。以上だ」


『報告を受け取った。引き続き救出作戦を継続せよ』


「了解」


東棟爆破後、続く西棟を担当するB班、南棟を担当するC班、北棟を担当するD班、中央棟を担当するE班の後方支援と同胞の救出を実施した。後方支援中、どこから飛んできたか不明の迫撃砲の攻撃によって一部の隊員が負傷した。しかし、出所を突き止めたため敵の迫撃砲部隊を排除した。


敵迫撃砲部隊を排除後、西・南・北・中央棟にて捕らわれていた同盟軍の兵士を全員救出することに成功した。現時刻は29日の6:00。救出作戦終了予定時刻が12:00であったため6時間速く終了した。作戦終了後、捕虜の安全を確保した上で西棟・南棟・北棟・中央棟を爆破し、跡形もなく爆破させた。収容施設で銃口を交えたボルドー兵の捕虜は人道に配慮した上で国際同盟側に引き渡した。


「《S(south)》部隊より全部隊及び作戦司令部へ。本時刻を持って収容施設にて捕らわれている同胞の救出が完了した。これより次なる作戦へ移行する」


『作戦司令部より全部隊へ。ボルドー国はもはや同盟の手中に落ちたと同然。まもなく我々の勝利が見えてきた。今後の作戦に備えて休息を怠らないように』


「はっ!了解いたしました!」


このようにして29日6:00に捕虜収容施設における救出作戦を終了した。攻略6日目となり、アスキー指導はかなり追い詰められた。しかし、最後の最後まで粘り強く抵抗していくことを宣言した彼はまだ降伏という選択肢を選ばないだろう。

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