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日米転生   作者: 照山
第9章 新戦争編
239/527

9-79 決戦 1

8月1日7:30 国際同盟海軍基地 プジョー島


「総員、まもなくボルドー国との決戦に突入する。この任務はこれからの世界秩序に大きく影響する。気を引き締めて自分の役割を全うせよ!」


「了解!」


「我々は15分後の0745(ゼロナナヨンゴウ)より乗艦し、同盟海軍の別動隊合流し敵地への海洋からの攻撃を実施し、本土上陸を実行する!その時が来るまで待機せよ!」


ボルドー国が絶対防衛圏の一部であったプジョー島には国際同盟加盟国の海軍艦艇が多数駐留している。島全体が軍事要塞と化し、島内駐屯兵数は万を越える。また、プジョー島から出撃する艦隊が行う作戦はボルドー海軍艦隊の撃破及び無力化、敵基地への上陸と制圧を実行後に戦車や装甲車を乗り上げさせ、ボルドー国本土の攻略を開始する。


乗艦時刻の7:45分となり300隻の護衛艦もとい駆逐艦や輸送艦、補給艦はプジョー基地を出港した。プジョー島の大きさは地球世界でいうとイギリス並みの大きさがある。しかし、ほとんどが森林地帯であるため居住地域は限られている。


「定刻となった!総員、速やかに乗艦し戦闘準備を開始せよ!」


「了解!」


そして定刻通り7時45分にプジョー島を出港した。艦内ではいつでも敵が出現した際に攻撃が可能であるように射撃準備を整えているのである。また、岸壁のみであるためホバークラフト揚陸艦による直接的な上陸は不可能であるため全て艦艇から陸地へ移動する。一方で平地があれば上陸も可能である。


出港から20分後の8:05、上空には多数の同盟空軍の戦闘機が飛行中であった。彼らは各国からそれぞれ飛来して来た戦闘機で同盟軍が確保しているフーバーダ基地とバンジ共和国のリムー基地へと向かう予定となっている。


「同盟艦隊及び海上自衛隊護衛艦旗艦「ふくりゅう」の大竹より全艦へ。敵基地を捕捉次第速やかに射撃を開始せよ。航空部隊に遅れを取るな」


『こちら同盟艦隊所属及び米海軍駆逐艦「オルガナイ」。了解』


フーバーダ基地やリムー基地へ一時補給を行う戦闘機を遠目に「ふくりゅう」艦隊司令官の大竹は前方にボルドー海軍艦隊を確認した。


「前方に敵海軍艦隊を確認!その数およそ1500!全艦、攻撃準備!」


「敵艦隊よりミサイル発射を確認!迎撃体制へ移行します!」


「了解!」


ボルドー海軍艦隊は同盟海軍艦隊を見つけた瞬間にミサイルを発射した。1500隻の駆逐艦から一斉にミサイルが放たれたため「ふくりゅう」をはじめとする同盟海軍艦隊は迎撃ミサイルを発射した。1500発とあまりに迎撃する量が多すぎるため無理を強いられる。


「迎撃ミサイル全艦より発射!到達まで15秒!」


「「ふくりゅう」司令より全艦へ達す。敵ミサイルに対する回避行動を実行せよ」


『了解』


ミサイルの迎撃を行うとはいえ全発を迎撃するのは困難である。そのため少しでも被害を最小限に抑えるためにミサイルの軌道から逸らすために回避行動を命令した。


「敵ミサイル700発の迎撃に成功!残り300発です!」


次々とボルドー海軍が発射したミサイルを700発迎撃することに成功した。しかし残す300発は同盟海軍艦隊へ向かってきている。回避しなければ全滅だってあり得る。


「迎撃ミサイル、再度発射!同時に艦対艦ミサイルを発射せよ!あらゆるミサイルを用いて敵艦隊を殲滅せよ!反撃開始!」


大竹司令の命令のもと迎撃ミサイル発射後に艦対艦ミサイルが発射され反転攻勢に出た。ここまで航行不能もしくは無力化はされていないがこの攻防によってどちらかが最初に被害が出るのは明白である。


「敵発射ミサイル、290発の撃墜を確認した!10発、洋上に落下!」


「本艦隊より発射の艦対艦ミサイル、敵艦隊に40発着弾を確認!」


ボルドー海軍艦隊から発射されたミサイルを990発撃墜に成功し、残りの10発は洋上に落下した。また、同盟海軍艦隊から放たれた艦対艦ミサイルは40発がボルドー海軍艦に着弾し航行不能・無力化に成功した。


「敵艦隊への攻撃に成功。引き続き攻撃を継続する」


『了解』


その後、ボルドー海軍艦隊を質で圧倒することに成功した。彼れらは物量で攻めているため必ず力尽きる時が来るはずである。そのためには更なる攻撃を加えていかなければならず、ボルドー海軍側も同盟海軍に何としてでも攻撃を与えて被害を出したいに違いない。同盟海軍によって攻撃を受けたボルドー海軍艦隊は撤退を開始した。


「敵艦隊、撤退を開始!追いますか!?」


「もちろん。しかし、距離を取らなければ我々がついてきていることに気がつかれてしまう。警戒して追尾せよ」


「了解」


ボルドー海軍の撤退により同盟海軍艦隊の追尾が決定した。大竹司令は一定の距離を保ち、敵艦隊が基地へ帰投した瞬間を狙い包囲殲滅を実行して一気にねじ伏せる作戦を考案した。しかし、相手側も探知レーダーを配備しているため覚悟の上で実行する。


「時は満ちた。これより追尾包囲殲滅作戦を実行する。総員、所定の配置に着き然るべき役割を果たせ」


『了解!』


8時以降から始まったこの戦闘は31日間の期限がある。あっさりと終わるのは味気ないため大竹司令やその他の上層部はジワジワと追い詰めていった方が良いという考えもある。



日本国 首相官邸


大島総理はリアルタイム映像で同盟海軍とボルドー海軍との戦闘をこの目で見ていた。


「総理、先ほど第一次攻撃が終了しました。現在同盟側には被害が出ていませんが残すミサイルや弾の数が減っている状況です。増援部隊の派遣も可能ですがいかがですか?」


「まだ早い。我々はボルドー国に散々苦しめられてきた。多数の国民が犠牲となった。ボルドー国にはそれ相応の罰を与えなければならない」


大島総理は怪訝な表情で話を続けていた。

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