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日米転生   作者: 照山
第9章 新戦争編
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9-67 反撃の意思 6 -北陸・東海戦域-

7月11日 18:00 ボルドー空軍の爆撃機4機が名古屋方面へ、5機が日本海沿岸方面へ向かった。計9機を撃墜するため石川県の航空自衛隊小松基地、愛知県小牧基地、鳥取県美保基地、兵庫県伊丹基地、岐阜県岐阜基地では戦闘機部隊の緊急発進の準備が始まっていた。


航空自衛隊 小牧基地


「浜松レーダーサイトより新たな情報あり!敵爆撃機は現在静岡県浜松沖を飛行中。残り20分で名古屋市上空に入ります」


「敵の数は?」


「4機です!」


「了解。名古屋上空に差し掛かる5分前の18:15(ヒトマチイチゴ)より緊急発進を開始する。岐阜基地にも伝えよ」


「了解!」


小牧基地にはF15戦闘機が22機配備されている。しかし、全機出撃には4機の爆撃機撃墜には多すぎるため7機を残した15機で対処することになった他、岐阜基地にはF15戦闘機が16機いるためそこから8機援軍に来てもらえれば良いと考えた。


「小牧より岐阜へ。敵爆撃機の攻撃時間は18:15。岐阜基地より8機のF15の出撃を求める」


『こちら岐阜。緊急発進機8機の出撃要請を許可する』


「了解。支援感謝する」


その間、整備員による機体の不具合確認や燃料補給、撃墜するためのミサイルを設置した。出撃する戦闘機は両基地合わせて23機×発射可能ミサイル4発の92発が撃てるが予備のミサイルが今回無いため慎重に使わなければ名古屋は札幌の惨状となる。


「機隊長!整備終了いたしました!不死鳥のごとく勇ましく飛べるでしょう!」


「柳整備士、感謝する!」


18:15、山口機隊長ら以下14機らの戦闘機は岐阜基地所属の戦闘機と合流しボルドー空軍の爆撃機の接近に向けて攻撃準備を開始した。首都での爆撃機撃墜に関する情報を得て民間に危険の及ばないようにしなければならない。


「全機、敵爆撃機を捕捉次第速やかに撃墜し爆発に巻き込まれないよう最大級の警戒をせよ」


『了解』


小牧基地所属の戦闘機にはKKという呼称が付けられ、岐阜基地所属の戦闘機にはGFという呼称が付けられた。


「KK-6よりKK-1より以下全機へ緊急連絡!敵爆撃機、前方にて確認!本機との距離15m!」


『KK-1よりKK-6!距離を取り、目標の敵爆撃機へのミサイル攻撃を実施せよ!4機全発の使用後、速やかに基地へ帰投せよ!』


「KK-6よりKK-1へ。了解。敵爆撃機への攻撃を開始する!討っ!」


KK-6のパイロット・海野はボルドー空軍の爆撃機に異常接近するほどの距離を縮めた。護衛の戦闘機がいないため良かったがいたら今頃海に落ちていたかもしれない。海野はミサイル発射を開始し、爆撃機へ4発のミサイルを全発命中させた。ミサイル攻撃後、爆撃機の機体から炎上が確認されたが完全破壊までには至らなかった。


「KK-6よりKK-1へ。敵爆撃機へのミサイル攻撃を実施するも完全破壊出来ず。ミサイル全発消費したため基地へ帰投する」


『KK-1へ。了解。KK-4,5は敵爆撃機へミサイル発射!』


「「了解!」」


KK-6の攻撃により完全に破壊することは出来なかったが半壊させることに成功した。そのためKK-6の海野は基地へ帰投しKK-1の山口はKK-4とKK-5の東園と宮田にミサイル攻撃を許可した。今回は全機一斉に発射するのではなく機隊長が指示した機が発射する仕組みとなっており無駄遣いを阻止するが必要に応じて全戦闘機がミサイルを発射することもある。また、距離を取ることで被害を減らすことができる。


「「ミサイル発射!射っ!」」


KK-4と5から発射されたミサイルは爆撃機に再度全発命中し完全破壊に成功した。KK-4と5はミサイルの残発が尽きたため基地へ帰投した。その結果、爆撃機1機を上空で破壊するが破片などが豊橋市や名古屋市、浜松市に落下した。残り3機となり山口機隊長はその3機に対してすべてのミサイルで完全破壊することを命令した。


「全機、目標の3機の爆撃機へミサイル攻撃を開始せよ」


『了解』


KK-1の山口機隊長からの命令により19機が1発残した状態でミサイルを発射した。発射された57発のミサイルは3機の爆撃機にそれぞれ1発ずつ攻撃することに成功し、同時完全破壊に成功した。しかし、3機同時に大爆発を起きたため昼間のように明るくなった他、大爆発により7機が巻き込まれてしまった。また、名古屋市に大きめの破片が大量に落下したため二次被害が発生した。


「KK-1よりKK-A及びGF-Aへ。敵爆撃機5機の撃墜を完了。これより基地に帰投するが7機が巻き込まれた」


『KK-AよりKK-1以下全機へ。警戒を怠らず速やかに基地へ帰投せよ』


「了解」


その後、小牧基地に帰投した7機と岐阜基地に5機がそれぞれ帰投し、任務完了報告と被害報告をオンラインで実施した。


「本作戦においての被害報告を行う。敵爆撃機全機の完全破壊に成功しましたが7機が巻き込まれてしまいました。また、名古屋市や豊橋市、浜松市に大規模ではありませんが中規模から小規模の被害が発生したことを報告します」


「了解。任務ご苦労であった。速やかに休息を取れ」


その後、小牧・岐阜基地は名古屋市・豊橋市・浜松市の被害状況を確認し、30人が死亡、4万人が負傷した。



18:50 石川県 航空自衛隊小松基地


ボルドー空軍の特攻爆撃機5機の撃墜を行うため小松基地では基地所属の全30機のうち20機を出撃させる。また、20機でも十分足りるが基地司令官は福井県の空自鯖江基地に5機~10機ほど援軍機を要請し7機派遣してくれることになった。


「総員!19:00(ヒトキューマルマル)より敵爆撃機5機への総攻撃を開始する。空自上越レーダーサイトの情報によれば現在敵爆撃機は佐渡近海を飛行中。1時間後に京都に接近するためここで食い止めなければならない。全力で任務を遂行せよ」


「おう!」


その後、小松基地、鯖江基地から27機のF15とF35が離陸した。今回の作戦では三段構えで攻撃し確実に破壊することになっている。


「全機、敵爆撃機を完全に破壊しなければ民間人が危険にさらされる。危機感を持ち、ミサイル発射ボタンを押すことに責任を持て」


『了解』


そして輪島半島沖にて5機のボルドー空軍の爆撃機を発見したため攻撃を開始した。第一次攻撃として9機の戦闘機が3発ずつのミサイルを発射しダメージを与えた。次に第二次攻撃として10機編隊の戦闘機らが再び3発ミサイルを発射し全5機を炎上させ、次の攻撃で破壊可能である。


「第三次攻撃開始!次で確実に仕留めよ!」


KM-1の柊の命令により第三次攻撃が開始され残りの8機がダメージを負った爆撃機へミサイルを直撃させた。攻撃の結果、5機まとめて完全破壊に成功したが1機の爆発の5倍の爆発が発生したため10機の戦闘機が撤退中に巻き込まれた。


「総員!撤退撤退!被害報告!」


『KM-5よりKM-1へ。敵爆撃機5機の完全撃破により一斉爆発が発生したことにより10機が巻き込まれたことを確認した。また、市街地への被害はゼロです』


「了解。被害報告感謝する。これより基地へ帰投する」


その後、小松・鯖江基地に帰投し爆発に巻き込まれてしまった10機の戦闘機のパイロットに黙祷の意を捧げた。また、今回の作戦では初めて民間地域に被害が出なかった。しかし、まだまだ敵爆撃機は飛行中であるため美保基地や伊丹基地では準備が進められている。

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