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日米転生   作者: 照山
第9章 新戦争編
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9-64 反撃の意思 3 -仙台上空に驚異あり-

札幌市への爆撃機特攻から2時間半後 宮城県仙台市


札幌の被害の報告とボルドー空軍の爆撃機特攻の次の目標が仙台であると伝えられ、航空自衛隊は松島基地から離陸したF15戦闘機が警戒活動を行っていた。


「こちらMS-1。敵爆撃機を補足次第市民の安全を守るため確実に撃墜せよ。しかし、敵爆撃機は撃墜の瞬間に大爆発を引き起こす。巻き込まれないように注意せよ」


『こちらMS-2。了解』


仙台市上空を飛行中、松島基地新司令部から新情報が入った。


『新司令部よりMS-1および以下全機へ。三陸沖に敵爆撃機4機を確認。1時間後に仙台市上空に入ると思われる。完全破壊を目標とするため一時的に基地へ帰投せよ』


「了解!」


松島基地新司令部から三陸沖にボルドー空軍爆撃機の特攻部隊4機が仙台市に向けて向かっているということを受け、一度基地に戻り燃料補給、武器装備の確認などを行うなど万全の対策をとることになった。基地一時帰投後、新司令部の中にて接近中の爆撃機の飛行ルートなどを確認した。


「現在敵爆撃機4機は三陸沖を飛行中。本基地を通過したあと仙台市内に落下するものと思われる」


「楠木司令、もしこの4機の撃墜に失敗した場合どうなるのでしょうか?」


「仮に仙台市に特攻爆撃があった場合、4機もあるとなると壊滅的被害を及ぼす可能性がある。ここもかなり危険だ。直接的な被害は無いとしても何かしらの被害はあると思われる。ここは何としてでも食い止めなければ約100万人の命が一瞬にして失われる。これが通常の緊急発進ではないことを覚えておけ」


「了解!」


その後、燃料補給や機体の整備が終わり松島基地から18機のF15戦闘機がボルドー空軍特攻爆撃機の完全破壊に向けて出撃した。


「敵爆撃機を確認。これより攻撃を開始する」


了解(コピー)


三陸沖から仙台湾から仙台市に向かって飛行中のボルドー空軍の爆撃機を攻撃した。しかし、一発のミサイルでは撃ち落とすことは不可能であった。


「こちらMS-1。敵爆撃機、松島基地に墜落の危険性あり!至急退避を求めます!」


『こちら松島基地司令部より応答機へ。敵爆撃機の撃墜のためPAC4を展開した』


「了解」


海上で撃墜したいもが本望であるがどんどん陸地が迫ってきている。そのため松島基地所属のF15戦闘機の作戦行動機が一斉にミサイルを発射し撃ち落とす作戦に移行した。


「目標前方敵機4機。射っ!」


18機から放たれた36発のミサイルは4機の爆撃機に9発ずつ着弾しバランスを崩して落ちていった。しかし完全破壊できていないためこのままでは仙台市内に被害が及ぶ。


「目標を完全撃破せよ!」


しかし、残りのミサイル12発では2機しか完全に破壊することが出来なかった。それにこの2機を破壊した瞬間に大爆発が発生し4機のF15戦闘機が巻き込まれた。


「全機退避!降下中の敵爆撃機との距離を取れ!」


『了解!』


2機の完全破壊に成功したが残りの2機をあと一歩のところでミサイルが無くなり特攻を許してしまった。しかし、松島基地のPAC4の迎撃により降下直前で破壊することに成功したが松島基地や仙台市に炎に包まれた破片が降り注いだ。地面に衝突することはなかったが松島基地の滑走路や戦闘機の駐機所にも降り注いだ。


「こちらMS-1!被害報告を求む!」


『こちらMS-0。現在把握できている被害状況は12名が負傷、10名が炎の降り注いだ破片による接触で死亡。また、駐機中の戦闘機6機が使用不可能。以上』


「了解!市内の被害状況も求む」


その後、松島基地は基地で発生した火災の消化と滑走路の使用再開などに追われた。また、仙台市では1万2000人が負傷し、2000人が亡くなった。主な死因としてはボルドー空軍の爆撃機の完全破壊に伴う衝撃と炎となって降り注いだ破片が建物に落ち火災が発生し一酸化炭素中毒に陥るなどの被害が同時に発生した。


基地帰投後、隊員らは亡くなられた同胞に黙祷を捧げた。


「いつまでこの状況は続くんだ・・・?これ以上はもう無理だぞ・・・」



首相官邸地下 緊急対策室


「総理!松島基地より報告です!先ほど敵爆撃機の撃墜に成功したが炎に包まれた破片が隕石のように落ち被害が発生したという情報を入手しました」


松島基地での一件から1時間後、首相官邸地下の緊急対策室ではボルドー空軍の爆撃機をどのように対処するか話し合われていた。しかし、打開案がなかなか出ず過ぎていくのは時間のみであった。また、ネックなところが撃墜してもその瞬間に大爆発が起きるというのが非常に厄介である。


「加藤くん。次の爆撃機特攻の予想地点と現在の敵爆撃機の位置情報を30分以内に入手せよ」


「了解しました」


その後、官僚らに指示を出し続けて30分後、加藤防衛相はボルドー空軍の残存爆撃機の位置情報と飛行ルートを入手した。


「総理!敵の位置情報を入手しました!現在敵爆撃機7機が百里基地北東を飛行中です!予想される特攻予想地点は東京(ここ)と横須賀です!」


「なっ!後何分でここに?」


「残り40分です!」


「やむを得ないが・・・百里基地と入間基地および成田基地に駐機する全ての空自戦闘機に出撃命令を出せ!東京を火の海にしてはならん!」


「了解です!」


大島総理は血相変えて出撃命令を出した。百里基地には23機のF16、7機のF15があり、成田基地には5機のF15があり、入間基地には12機のF15と8機のF22がある。これらすべてを出撃させ対応にあたるように総理は命令した。


「(この作戦に失敗は許されない・・・何としてでも排除しなければ・・・)」


海上自衛隊の横須賀基地でも出港可能な護衛艦も全艦出撃することが決定しタイムリミットが一刻一刻と迫ってきた。

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