9-62 反撃の意思 1
バンジ共和国がボルドー国から独立後、ボルドー国は以前から計画していた敵対国への空襲を実行しようとしていた。実行日は7月11日となった。
ボルドー国 ノルテ空軍基地ミサイル集団
ノルテ空軍基地には第334爆撃機飛行隊と第264ミサイル集団が駐機している。第334爆撃機飛行隊には自国製のSQ-100型爆撃機50機、PAR-12型爆撃機50機の計100機が駐機している。また、第264ミサイル集団には日米から鹵獲し、アスキー指導の指示のもと改良されたアスキー型地対空誘導弾や自国製のASK型地対空艦散弾ミサイルやASK型地対空クラスターミサイルやASK型空対地ミサイルを大量に保有している。
ちなみに【ASK】というのはアスキー指導が製造の視察など直接的に関わったため製造側は誠意を示すためASKと名付けた。
「総員!これより敵国都市への爆撃を開始する!当作戦はアスキー指導直直々に作成された作戦計画である!決して失敗してはならないぞ!」
「はっ!」
ボルドー国軍が保有しているミサイルはノルテ基地ミサイル集団の保有数を含めると13万発に及ぶ。一斉発射となれば13万のミサイルの矢が各都市に突き刺さる。
「搭乗せよ!速やかに離陸し第一目標のサッポロへと向かう!」
「了解!」
第334爆撃機飛行隊は第264ミサイル集団のミサイルを各爆撃機に配置させた。第334爆撃機飛行隊傘下の第1~第10爆撃機飛行中隊が日本へ、第11~第22飛行中隊が米国へ、第23~第40爆撃機飛行中隊がグレーシス共和国へ、第41~第55爆撃機飛行中隊が武蔵連邦へ、第56~第70爆撃飛行中隊がアコースティへ、第71~第85爆撃飛行中隊エルヴィスへ、第86~90爆撃飛行中隊がアズールへ、第91~130爆撃飛行中隊が国際同盟本部や同盟軍として参加している国へミサイルや爆弾を投下するのである。
第1爆撃飛行中隊 中隊長機
「隊長、日本国への爆撃ルートはどのように?やはりまずはトウキョウからでしょうか?」
「いやトウキョウは後回しだ。先にするのはサッポロから行く」
「サッポロ?なぜそこからなのでしょうか?」
「俺は何事も上からやっていくのが好きだ。だからサッポロから南に向かって行くことにしようと思う」
日本本土を爆撃する第1~第10爆撃飛行中隊は北海道札幌市を第一目標とし、最終目標は沖縄県那覇市としている。爆撃目標は主に札幌・青森(大湊)・仙台・東京(市ヶ谷 横田)・神奈川(横須賀)・名古屋・大阪・京都(舞鶴)・兵庫(神戸)・広島(呉)・愛媛・福岡・長崎(佐世保)・鹿児島・那覇の自衛隊施設を標的としている。
「そういえば護衛の戦闘機は付いていないのでしょうか?出発時には無かったような気がしたんですが・・・」
「無いぞ?」
「はい?」
「護衛の戦闘機は無いぞ?」
「え?!何でですか!我々死にますよ?!」
「我々はアスキー指導様のためならばいくらでも命を捨てられる。ましてや敵国に対して一矢報いるこちが出来るならば私は軍人として本望だ」
今回の行動にて爆撃機飛行隊に護衛戦闘機は付いていないのである。そのため投下目標付近に近づいた場合、彼らの的となるがアスキー指導やこの中隊長は何を考えているのだと考えた。
「というと・・・我々はいったいどうすれば・・・」
「燃料も半分だけにしてある。つまり二度と本国の地を踏むことは出来ないという訳だ。だが敵に攻撃を加えられて死ねるのなら光栄だろう」
さらに作戦行動中の全爆撃機には燃料が半分しかないことに驚きを隠せなかった。これにより第334爆撃機飛行隊員3万人が死ぬこととなる。
「本気ですか隊長!無駄死にですよ?!」
「わがまま言うな!これはアスキー指導様の意向である!逆らうことは不可だ!良いな?!」
「・・・っ!はい・・・」
その後、作戦概要を知らない隊員らに特攻を行うことを伝えられた。伝えられた隊員は最初は反対の意思を示していたが隊長らの威圧によって隊員らは了承した。
「残念だがこれは運命だ。悔やむなら我々ではなく我が国を危機に貶めようとする国際同盟に文句を言ってくれ!これより今後一切の私語を厳禁とする!集中力を高めその時に備えよ!」
「・・・」「・・・」「・・・」「・・・」「・・・」
「返事は!」
「・・・はい!」
ノルテ基地出発から数時間が経過し日本領空に接近した。爆撃機には護衛戦闘機がついていないため相手航空戦力から攻撃を受けたら試合終了である。
「総員!しかるべき時が来た!今こそアスキー指導様に最高の結果を与えようではないか!さぁ!これより特攻を開始する!」
「隊長、1時の方向に敵戦闘機を確認!」
北海道付近に接近した瞬間、航空自衛隊の戦闘機が向かってきた。空自戦闘機からは警告文が送られてきた。
『こちら日本国航空自衛隊。5分以内に領空から退去せよ。指示を無視した場合我々は貴機らを撃墜する』
航空自衛隊のスクランブル発進によるものであった。交戦国であるため撃墜も可能だが護衛戦闘機がいないことから5分以内の退去が命令された。しかし、まだ空自側からはボルドー空軍が特攻を仕掛けるとは予想することが出来なかった。
「5分以内か・・・我々はこの5分で多くの命を奪う。だが今後の我が国のためになるならばやむを得ない。第1爆撃飛行中隊!突撃!」
ボルドー空軍第334爆撃飛行隊の第1爆撃飛行中隊長の指示のもとミサイルや爆弾を載せた爆撃機5機が札幌市や函館市、釧路市など北海道の各都市に墜落した。空自戦闘機も市民の安全を考慮して撃墜を試みるも間に合わなかった。墜落の瞬間飛行中隊長はアスキー指導に感謝の意を示した。
「ボルドー国に感謝。アスキー指導に感謝。私たちはこれからもアスキー指導様の力となれるとことを祈っております・・・」
北海道に墜落した5機のボルドー空軍の爆撃機は千歳市にも大きな被害をもたらした。これらの特効により自衛隊の対応責任がとられた他、30万人の市民が犠牲となった。ボルドー空軍の爆撃機による特攻がまだ続くと予想されることから日本政府は敵空軍機を確認次第速やかに撃墜せよとの命令があった。また、スクランブル発進した空自戦闘機も爆発に巻き込まれ墜落し北海道は地獄と化した。
334などの数字の設定には深い意味はございません




