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日米転生   作者: 照山
第9章 新戦争編
209/524

9-53 八丈島解放 10

c地区解放任務中にて第1第2大隊はボルドー兵によって無差別に殺害されたことを確認した。神宮寺大隊長はボルドー兵に提示した15時間のタイムリミットを解除した。


「タイムリミットを解除してもよかったのでしょうか大隊長」


「構わない。何せ彼らは我が国の民間人と捕虜を殺害した国の兵士共に猶予を与えるべきではない。今より1時間の20:00(フタマルマルマル)よりボルドー兵への殲滅を開始する」


「了解!」


その後、食事や水分補給、一部の隊員は遺体の安置などを行った。ボルドー兵による無差別な殺害により第1第2大隊の隊員は彼らに怒りを覚えた。


「許せねぇ!あいつら罪無き人間を殺しておいて平気で隠れるとか悪魔だろ!」


「まぁまぁそう怒らず・・・怒っても時間は戻ってこない。1時間後にボルドー兵の部隊を排除する作戦が始まるから準備しておきな」


そして1時間後の20:00、神宮寺大隊長は殲滅行動開始命令を出した。


「総員に告ぐ!これよりこの時間を持ってボルドー兵の殲滅にかかる!明日6時までに任務を完了せよ!また、ボルドー兵に対しては速やかに射殺せよ!」


「了解!」


殲滅行動が開始され、第1第2大隊はc地区のあらゆるところを駆け回った。その間に薬漬けとなったボルドー兵を500人以上と接敵した。


《日本の兵士も皆殺しだぁぁぁぁぁぁ!》


《あひゃひゃひゃひゃひゃ!!捕虜を殺したぐらいで怒ってきやがるよ!貴様らも同じようにしてやるよぉぉぉ!》


「構うな!射ちまくれ!」


民間人や捕虜が殺された以上、それなりの対抗処置は取らなければならない。しかし、薬漬けで感覚がバグっているボルドー兵には民間人を無差別に攻撃したあげく、笑顔を見せていることに怒りではなく怖さを覚えた。


「自爆攻撃来るぞ!気を付けろ!」


《日本兵もここで死ぬ運命にあるのだぁぁぁぁぁぁ!》


《我々が勝利をもぎ取る!悪を排除せよぉぉぉ!》


「(くっそ!倒してもキリがない!ボルドー兵の使用した薬は一体全体どうなっていやがる!それにもう自我保ててないぞ!)」


日中に見たボルドー兵にはまだ顔色は良かった。しかし、この時間にてボルドー兵はさらに過剰に薬物を接種したのかどうかは不明だが顔色はとても悪くなっており、発言のヤバさが一段と上がっている。


「第1空挺団!現在地を伝えよ!こちらに救援頼む!」


『こちら第1空挺団、現在c地区外側にてボルドー兵と交戦中。負傷者多数有り。そちらへの救援は不可能だ』


「了解。健闘を祈る!」


第1第1第2大隊がc地区に突入してきた反対側にて待機していた第1空挺団は少ない装備で戦っている他、負傷者が多く出てしまっている。ボルドー兵は負傷した隊員に対して飛びかかって暴行を加えたり銃で射殺したりするなどやりたい放題であった。もちろん飛びかかったボルドー兵は射殺して排除していると無線で報告があった。


「(向こうはこっちよりもひどい状況か・・・早くここを解放せねば!)」


しかし、さっき以上に薬漬けにされたボルドー兵が攻撃してきた。味方の死体を何度も踏みながら攻撃してくるボルドー兵を次々と倒していくも、ゾンビの如く飛びかかってきた。


「誰か助けてくれぇぇ!」


「今行く!」


「ぐぁぁぁ!」


「大丈夫かぁぁ!」


ボルドー兵は大隊員7名に飛びかかり身動きを取れなくさせ暴行を加えた。暴行を加えられた隊員は意識を失ってしまった。神宮寺らはこの状況に怒りに身を任せて次々とボルドー兵に発砲していった。


「射ちまくれ!ボルドー兵の行動を少しでも食い止めるのだ!」


「ですが大隊長!攻撃しても起き上がってくる兵がいます!」


「何!?そいつに集中的に攻撃しろ!こちらに一ミリたりとも近づけさせるな!」


「はい!」


攻撃しても立ち上がるボルドー兵を動けなくさせるために集中的に脚部を狙った。ボルドー兵が摂取した薬物をどれ程体内に取り込んだのか聞きたいところであったが誰一人も投降してこない状況である。


「一人でも投降してくれれば良いのだが・・・」


その後、第1第2大隊は8時間以上も戦闘を繰り広げた。途中航空支援も要請したが燃料補給などで遅れるということもあり、多くの犠牲者を出した。


《アスキー最高指導》「最後一人射て!」


8時間後、日付をまたいでしまったがc地区に潜伏していたボルドー兵を全滅に追い込むことに成功した。しかし、第1第2大隊は240名の負傷者、94名の死者を出す被害を出した。神宮寺も左腕に怪我を負った。


「ボルドー兵への報復行動終了。これより第1空挺団の支援に向かう!」


「了解!」


「こちら第1第2大隊、これよりそちらへ向かう」


『こちら第1空挺団、その必要はいらない。ボルドー兵の殲滅は完了した。死者多数有り』


「了解。すぐに合流する」


その後、第1第2大隊は第1空挺団と合流した。これにより第1任務部隊が編成された。神宮寺は第1任務部隊の部隊長に着任、上本第1空挺団長は副部隊長に着任した。


「第2任務部隊へ連絡する。我々は先ほど第1任務部隊として再編成した。これより八丈島空港のあるd地区へ向かう」


『こちら第2任務部隊。了解。d地区は激戦区となると予想される。しかるべき準備と休憩を怠るな』


「了解」


第2任務部隊はすでにd地区にて一部のボルドー兵と交戦中である。薬を服用していないボルドー兵を投降させ捕虜としたという報告もあった。


「神宮寺隊長、少し休まれた方が・・・」


上本副隊長は神宮寺の目にクマが出来ているのを確認した。一旦仮眠をとるため第1任務部隊は数時間の仮眠を取った。仮眠中、d地区の方からは銃撃音が響き渡っている。また、ボルドー兵の奇声等も聞こえてきて不愉快極まりなかった。


6月15日 10:00


2時間半の仮眠後、第1任務部隊は最後の地区となるd地区へと向かった。するとようやく追加支援物資や追加の部隊が到着した。


「第3水陸機動団と第1統合連隊と第1特殊医療衛生大隊、到着したしました!」


「やっと来た・・・これよりあなた方は第1任務部隊へと組み込まれます。よろしいですか?」


「了解!」


到着したのは第3水陸機動団の第7第8第9大隊、迫撃砲や装甲車、機動戦闘車などを配備し、第1統合連隊として派遣された。また、第1特殊医療衛生大隊はこの時間から負傷者の手当てや死者の移送などを行っていく。


「たった今君たちは第1任務部隊に編成された。よろしく頼む」


「よろしくお願いします!」


その後、戦力が強化された第1任務部隊は第2任務部隊のいるd地区に入っていく。このd地区が解放されれば八丈島の奪還は完了される。

少し長くなってしまいましたが八丈島解放終了までは残り2話で終わります。よろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[一言] 兵士を薬漬けにして、まともな判断力を失わせる。昔から、軍隊が行う外道な振る舞いの代表ですね。 こんなことをする国には、もはや容赦する必要は有りません。さっさと滅ぼすべきでしょう。 少なくとも…
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