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日米転生   作者: 照山
第9章 新戦争編
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9-14 スパイ 1

海上自衛隊 八丈島基地


ここには現在母港・横須賀基地がボルドー海軍のミサイル攻撃によって機能不全に陥った他、停泊することは可能なものの船体と乗組員の安全を考慮した結果八丈島基地に一時駐留することになった。


この八丈島基地には第3哨戒隊が駐留している。政府は2040年までに第17護衛艦隊を新設する方針を固めている。また、陸上自衛隊の特科団の分屯基地を設置し、驚異に対処する。2033年を目処に整備を進めている。


「第1護衛艦隊艦長の野々江です。この度は横須賀基地所属艦艇の一時停泊を許可してくださりありがとうございます。昨日の戦闘ご覧になられましたか?」


第3哨戒隊の隊長・玄田秀平は渡された資料を確認しながら話し始めた。


「もちろん見させてもらったよ。特に厄介なことに彼らは変則軌道の攻撃ミサイルを保有している。我々はそれを対処できる武器を持たなくてはならない」


「なるほど・・・対処できるようにするにはどうすれば・・・」


「本土に不発弾が眠っている可能性がある。防衛省に連絡し、不発弾の有無を確認しなければならな。

い」


「了解です」


玄田の指示のもと防衛省に連絡を行った。


「こちら海上自衛隊八丈島基地」


『八丈島基地所属の第3哨戒隊と一時停泊中の護衛艦隊へ。トラブル発生ですか?』


繋がったのは加藤防衛大臣である。


「いいえ違います。ボルドー海軍の強力なミサイルが首都圏各地に着弾しましたが、その際に爆発せず地上または地中に埋まっている可能性があるある不発弾を探して欲しいです」


「分かりました。探せる限り探してみます」


しばらく連絡はなかったものの24日に不発弾の報告が4件あった。防衛省は慎重に運びだし八丈島基地に輸送した。


「防衛大臣の加藤です。不発弾発見しました。これをいったいどうするのですか?」


「防衛研究所で十分な研究を行った後、我が国独自で改良後にG7主要国に配布してください。また、この4発の内1発は我々が管理します」


玄田は八丈島周辺が敵により危機に瀕した場合に使用することを想定した。


「分かりました」


その後、防衛大臣は再び3発の不発弾を海上自衛隊護衛艦で慎重に本土へ持ち帰った。


「この1発は最後の切り札でもある。これはG7の防空システム技術の改善に大きく前進するかもしれない」


「ですね!」



ボルドー国 国防省諜報部


ここでは相手国に諜報員(スパイ)を送り込み、軍事施設や特別兵器の研究施設の調査を行わせ、夜11時に定期交信での情報共有時間がある。


「日本に5人、アメリカに7人、グレーシスに3人、エルヴィスに2人、アズールに4人、アコースティに3人、武蔵連邦に4人の諜報員を派遣する。戦時中であるため相手国の国民は政府に不満を募らせている。既に18人の諜報員をG7主要国に派遣したのだが13人が行方不明の状態である。心配なのは分かるがこの国が勝つために各国に潜入しなければならない。君たちが無事に帰国できることを祈っている」


諜報部長のアゼンダは各国に向かう諜諜報員に激励の言葉をかけた。その中には日本人の姿があった。この日本人は捕虜の一人であり、陸上自衛隊員の久慈晴海と向原晃樹である。また、諜報員21人の内8人が日本人である。


「特にクジとムカイバラ。我々を裏切ることは絶対にするなよ?良いな?」


「・・・はい」


諜報員のメンバーには日本人の他にアズール人なども含まれている。日本に派遣される諜報メンバーは日本風に色替えした空水離着陸輸送機で海上自衛隊基地を避けて入国する。


「君たち二人の働きが今後にかかっている。しっかりやるんだ」


「分かりました」


その後、日本に諜報に行く5人の諜報員が出国した。久慈と向原は日本諜報中に逃亡しないために監視員が付きっきりで見張ることになっている。


そして数十時間かけて和歌山県に上陸した。空水両用機はバレないように撤収した。


「戻ってきたぞ日本に・・・」


「あぁそうだな・・・」


「おい、早く行くぞ。怪しまれずに注意するぞ」


「了解」


日本政府がまとめた捕虜及び行方不明者の一覧の中に久慈と向原の名前がある。名前バレはいけないため名前を名乗るときは名前を一部変更が命じられた。また、一般人に紛れ込めるように仲が良い雰囲気を出すようにした。


「二人はどこ出身何だ?」


「自分は北海道です」「自分は栃木です」


久慈は北海道、向原は栃木出身である。このように何気ない会話も許可されている。


「そうなのかぁ。俺は諜報員として初めてこの国の地を踏む。色々と教えてくれ」


「分かりました」


その後、5人は電車を乗り継ぎ大阪市内に向かった。町中をよく見ると暴動が起きないか監視するための自衛隊員が【現在警戒中】と表記したものを首から下げていた。また、武器を持っていた。


「楽しい時間はここまでだ。敵国の軍人がうろちょろしている。下手な動きすると捕まるぞ」


「分かりました。善処します」


しばらく歩いていると自衛隊員が5人に声をかけた。


「そこの方たち!そっちは駐屯地ですよ」


5人は陸上自衛隊堺駐屯地の方向に歩いていた。


「いやぁすみません。ちょっと友達がミリオタでして・・・是非堺駐屯地内を見て回りたいとのことなんですがどうですかね?」


「最近はスパイ活動している人が活発しているから見せられないんですよねぇ。どうしてもというなら身体チェックと荷物の預りをお願いします」


「分かりました」


その後、警戒活動中の自衛隊員は上の方に確認を取った後、許可を得て案内された。向原はミリオタ設定となっている。


「身体チェックと荷物の確認をしたところ問題ないようです。ではどうぞ中へ」


「ありがとうございます!(どうですか諜報員長!)」


「(中々の出来だ。楽勝だな!)」


「(はい!)」


その後、堺駐屯地内での普通科連隊の装備や訓練確認後各地にある自衛隊基地でバレないように諜報活動を行った。また、バレかけたこともあったものの何とかウソを貫き通したのである。

次回もよろしくお願いします。

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