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日米転生   作者: 照山
第9章 新戦争編
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9-13 海戦の翌日

4月16日、日米本土の強襲上陸で大敗北を喫したものボルドー国は未だに余裕を見せている。1000隻弱の艦艇を失ったもののアスキーにとって痛くも痒くもない。


「指導、日米への強襲上陸に失敗しました。派遣した全艦艇を失い、更に我が国の駆逐艦数隻を鹵獲されました」


「そうか・・・やはり数より質と言う訳か・・・で奴らの弱点は?」


「日米側は超動力対地制圧ミサイルに対する迎撃に苦戦していたようです」


「ほう!それは良い報告だ。全弾発射と聞いたがどれくらい彼らに痛手を追わせたんだ?」


「日本に対して大きな被害を浴びせることが出来ました。特に首都圏には」


ボルドー国の超動力対地制圧ミサイル攻撃によって陸自武山駐屯地、海自横須賀基地、伊豆基地、空自横田基地、成田基地、羽田基地等が一部使用不可または全面的運用不可能になった。


「ふむ・・・アメリカは?」


「アメリカではハワイ基地、ロサンゼルス基地のみだけしか攻撃できませんでした」


「分かった。それとこの戦争は私としては年内に終わらせさせる。降伏ではなく勝利というかたちで」


「了解です」


アスキー指導は修復中の都市を眺めながら呟いた。


「我々に敗北の2文字は無い」と。



4月16午後2時 日本国 東京 新渋谷駅前


現在大規模なミサイル攻撃による怪我人続出によって消防・警察・自衛隊は多忙に追われている。特に被害が大きかった横浜・新宿・大宮・蒲田・板橋・水道橋・千葉・成田・横須賀・逗子・伊豆では13万人規模が救助されたものの行方不明者はまだ多くいる。勝負の72時間とも言われることもあり、捜索隊員は死力を尽くしている。


「くそ、折角修復されたばかりなのに・・・」


「今はそんな悠長に言ってられない!一刻の早い救助をするんだ!」


「分かりました。津久毛先輩!」


津久毛浩吉と金泉甚吾は消防隊員とともに崩れた新渋谷駅構内を捜索した。


「誰かいませんか!いらっしゃったら返事お願いします!」


「・・た・す・け・・て!」


「先輩!奥の方で声が!」


「すぐ行きます!」


すると売店近くで瓦礫に挟まれていた女子高生を発見した。


「要救助者を発見!慎重に瓦礫をどかす!」


「了解です!」


二人は瓦礫を慎重にどかしていく。


「痛くないですか?」


「大丈夫です」


10分後、救助された女子高生は命に別状は無いものの救急車で病院に運ばれた。数分遅れいたら危なかったかもしれない。


「よくやった。次いくぞ!」


「(初めて先輩に誉められた!)はい!」


その後も多くの民間人の救出活動が続いた。



一方、日本政府はこの被害状況を説明しなければならないため緊急記者会見を開いた。


「総理大臣の大島です。この度我々はボルドー国に甚大な被害をもたらすミサイル攻撃を受けました。亡くなられた方に深くお詫び申し上げます」


大島総理は深くお辞儀をした。すると記者が質問した。


「総理、突然ですが質問があります。日本新聞の郡司です。先ほどボルドー国へのミサイル攻撃による被害が大きいと説明しましたが自衛隊の防空ミサイルでの迎撃は不可能だったのでしょうか」


「海上自衛隊からの報告によりますとボルドー海軍は変則的な軌道かつ極超音速ミサイルよりも速いミサイルが発射されたため迎撃が難しかったということです。大丈夫でしょうか?」


「大丈夫です。ありがとうございます」


「質問にありました通り、ボルドー海軍が保有しているミサイルは我々の防空網を数秒で突破できるほどの力を持っています。PAC3,4での迎撃も厳しいということです」


「総理!この責任はどう取られるおつもりですか!」「そうだそうだ!罪のない民間人までも攻撃を受けたんだぞ!」


大島は覚悟を決めた顔をして話を続けた。


「この責任は国民の皆様を守ることが出来なかった私の責任です。この戦争が終了次第、私は内閣総辞職を行うつもりです。他に質問ある方はいらっしゃいますか?」


大島総理はボルドー国といずれ終戦を迎えた末に内閣総辞職を行うことを決定した。ボルドー国と開戦以降僅かながら支持率が下がって来てしまっている。


「総理、この戦争はいつ終わるのでしょうか!具体的に教えてください!」


「現在の戦況でありますと来年までかかると私は思っています」


「それは何故でしょう!」


「ボルドー軍は1億近い規模の兵力を有しています。例え1000隻失ったとしても相手としては痛くも痒くもないでしょう。ですが我々には限りがあります。そのため年内または年越しまでは続くでしょう」


「ボルドー国軍総兵力が1億近いとおっしゃいましたがどこからそのような兵力を集められるのでしょうか?」


「彼らの国は資源大国です。燃料・石油・石炭・鉱物・農林水産業・造船技術・軍需産業が発達していいるからです」


「なるほど・・・ありがとうございます」


その後会見は終了した。2029年度内を目処に内閣総辞職を行うことを発表した大島総理は記者に現時点での戦況を報告した。




アメリカ合衆国 国防総省


「長官、報告がございます」


「何だ。敵が核でも撃つのか?」


「いえ違います。ロサンゼルス近郊にて浮遊物体を確認しました。現在空軍が調査中ですが不足の事態に備えて撃墜も許可しています」


「了解した」


『こちらF22X。未確認浮遊物体を確認。文字認証を行った結果・・・【bordeaux】を確認しました』


未確認浮遊物体はボルドー空軍であるものが分かった。


「ボルドー軍だと!?何故領空に入られるまで気づかなかった!」


「ステルス性能が兼ね備えられていた可能性があります」


「そうか・・・奴らステルス性能まで・・・」


するとF22Xから緊急連絡が入った。


『緊急事態発生!緊急事態発生!』


「どうした!」


『ボルドー空軍浮遊物体から爆弾投下を確認!』


「何発だ?」


『5発です!』


「直ぐに浮遊物体を撃墜せよ!それと落下予想地点にいる民間人に避難勧告を!」


「『了解』」


その後、F22X戦闘機は浮遊物体を撃墜した。撃墜した瞬間大爆発が起きた。また、投下された爆弾はロサンゼルス近郊付近に着弾した。幸い都市部に落下しなかったため死傷者は出なかった。


『浮遊物体撃墜完了。ですが撃墜時に大爆発が起きたため機体の一部が損傷してしまいました』


「了解。速やかに基地に戻り修理を行え。また、投下された爆弾による被害状況も確認するんだ!」


「『分かりました』」


ボルドー空軍が浮遊物体を飛ばした挙げ句、爆弾まで投下される始末となった。この事態を受けて国防総省は東西沿岸部の複数箇所に対空レーダー基地と対爆小型弾を配備した。

誤字等がありましたらよろしくお願いします。

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