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日米転生   作者: 照山
第9章 新戦争編
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9-10 激戦海域 1 

4月15日、ボルドー海軍は日米本土上陸計画が遅れが生じたため一時的に行動を停止した。修理・改良を行った後再び行動を開始した。上空には日本の小型偵察機が飛び回りリアルタイムで監視している。


「敵駆逐艦隊、再行動を確認!海上自衛隊第1,第3,第6,第7,第10,第12護衛艦隊と第1,第4護衛空母艦隊と第1,第7潜水艦隊は全艦出航し本土上陸を阻止せよ!」


海上自衛隊は52隻の護衛艦、護衛空母艦、潜水艦を出航させた。


『こちら米海軍第7艦隊、ハワイ周辺に敵艦隊あり。至急応援求む』


「了解」


日本遠洋域には現時点で250隻以上の同盟軍艦艇が警戒行動中である。また、G7各国周辺海域にも同盟艦隊が航行している。第7艦隊の支援に向かったのはグレーシス海軍潜水艦隊である。


「艦長、次なる作戦は?」


「この数だと敵もかなり苦戦するに違いない。だが前回の交戦で使用していた対艦散弾ミサイルは予算そして消費量と生産量の逆転と節約の観点から使用は一回のみになった。だからタイミングが前回よりも重要になってくる」


対艦散弾ミサイルは一発使用するごとに莫大なコストがかかる。また、生産する量よりも消費する量が上回ってしまうため防衛省と財務省が使用制限を設けた。


「ですが再び敵艦がわんさか来ると厄介ですよね~」


「あぁ。今のうちに敵の母港を叩いておきたいのだがまだその命令が出ていない。製造元を叩いておかないとどんどん出てくるというのにな」


「いつ頃出るのでしょうか?」


「それは俺に聞いても分からんよ。だが出るとしたらG7連合艦隊で攻撃するときだな」


「それまでの辛抱ですね」


「あぁ。ほらお前は怪しい船舶が無いか確認しろよ?」


「了解です」


今回の本土防衛における海上戦闘は国民の安全及び幸福追求にも大きな影響を及ぼす。もし仮に上陸を許したとすると市民が捕虜又は殺害の危険性が高まる。しかし国際同盟が定めている人道権利には捕虜殺害及び非武装の民間人殺害を実行するのは国際機関から非難と最悪の場合は国際同盟軍が編成される。


「艦長、レーダーに不明艦「unknown」を確認」


「来やがったか!「さくら」から全艦へ。前方にて「unknown」を確認。敵艦隊と推測される。攻撃準備を許可する」


レーダーには味方として設定されておりどこの国のものか分かるものの「unknown」が出た場合国籍不明の艦艇であることが通知される。


『「なよろ」から「さくら」へ。小型無人機を上昇させます』


「了解。相手に察知されないよう警戒せよ」


そして飛ばされた小型無人機は【bordeaux navy】と表記された文字を確認した。護衛艦「なよろ」は司令艦「さくら」に報告した。


『「なよろ」から「さくら」へ緊急連絡。「unknown」は敵艦隊と認定』


「了解。全艦艇へ一斉攻撃命令!敵に攻撃の隙を与えるな!しかし、対艦散弾ミサイルの使用は一回までとする。使用時は許可制だ!攻撃開始!」


ボルドー海軍が横須賀遠洋域に出現した。横須賀海域にて警戒していたG7艦艇45隻は攻撃を開始した。また、新大湊遠洋域と名古屋・大阪海域に数十隻出現し、交戦を開始した。また、米国東西海岸とハワイ海域、グレーシス共和国沿岸部等でも出現した。


「目標敵駆逐艦対艦ミサイルJN-30、SM-4,AM-撃発射用意!」


各国の艦艇から一斉に通常の対艦ミサイル130発が放たれた。


「数秒後に目標に命中。・・・敵駆逐艦76発を迎撃!残りの54発命中を確認!」


「よし。敵艦艇数は?」


「約450隻です。それが他地域にか・・・」


「敵艦隊、ミサイル発射!通常の倍の大きさのミサイルです。狙うのは我々ではなく本土です!」


「くそ奴ら民間人を巻き込む気だな?総員迎撃体制!一発も撃ち落とすなよ?」


ボルドー海軍から発射されたのは対艦ミサイルではなく5発の超動力対地制圧ミサイルである。このミサイルは艦艇攻撃用ではなく軍事拠点や都市部攻撃に使用する。


「迎撃ミサイル発s」


「何だあの速さは!」


超動力対地制圧ミサイルは普通の迎撃ミサイルでは歯が立たない程速度が速く極超音速ミサイルよりも速く、変則的軌道であるため迎撃困難である。


「艦長、どうしますか?通常の迎撃ミサイルでは撃墜不可能です!」


「防衛省に連絡し、J-アラート発令要請と第1師団の全ての特科団に連絡するんだ」


その後、自衛隊司令部と防衛省に連絡後国民保護情報とJアラートが発令された。対象は関東甲信越地方である。また、航空自衛隊のPAC3とPAC4と2陸上自衛隊の24式地対空ミサイルによるミサイル破壊措置命令が下された。


「艦長、陸自と空自によるミサイル破壊が開始します」


モニターに映し出されたには陸上自衛隊と航空自衛隊のミサイル破壊部隊が発射を開始しようとしている場面である。


《敵高速ミサイル撃墜開始!撃て!》


発射された自衛隊の地対空ミサイルは10発の内4発を撃墜することに成功した。がしかし残りの一発が神奈川の第1特科団の武山駐屯地に目掛けて落ちてきた。


《総員退避!》


「不味いです!撃墜に失敗しました」


数秒後駐屯地を中心に大爆発が起きた。そのため武山駐屯地との交信が途絶えた上、駐屯隊員の安否も不明である。


「報告です。先ほど武山駐屯地に墜落した敵ミサイルは大爆発を起こしました。迎撃対応を行った第1特科団との交信と生体反応が途絶えました。おそらく全滅かと・・・」


「そんな・・・」


第1特科団が一瞬にして全滅した。被害状況は不明だが現地は大変なことになっているだろう。「さくら」艦長の香林は全艦に命令する。


「全艦に達する。各自の判断で対艦散弾ミサイルの使用を許可する」



読んでいただきありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

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