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日米転生   作者: 照山
第7章 ハワイ編
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8.5-10 第2期地上演習 インフィニティ 6

2月7日、夜間戦闘演習が行われた。夜間での戦闘は仲間とのチームワークが求められる。夜の戦闘は仲間まで撃ってしまう可能性があるため連携が鍵となってくる。時間帯は夜10時くらいの時間帯となっている。


参加部隊は自衛隊から第13普通科連隊・第20普通科連隊、米軍から陸軍第7歩兵師団・第13歩兵師団、グレーシス軍から第11歩兵団、エルヴィス軍から第4師団、アコースティ軍から第29野戦師団、アズール軍から第1普通科師団、武蔵連邦軍から第31歩兵連隊が参加した。


「これより夜間戦闘演習を実施する!この演習の目的は昼間だけ戦闘が起きるとは限らない。いつ敵が攻撃してくるか分からない状態での戦闘は仲間まで射撃する可能性がある。部隊の連携を取ることは作戦に大きく影響する」


演習内容は長期戦により敵武装勢力の抵抗が激しく夜まで戦闘が続き、敵勢力を殲滅するため夜間総攻撃を開始するというシナリオである。


「何度も言うが夜間での戦闘は視界が悪くなるため目を慣らすのが重要である。また、暗視装置を装着し、味方がどこにいるかを把握するのも重要だ。それでは開始する!」


十分後、訓練演習開始の合図があった。敵役の隊員は先に演習区域潜入しゴム弾を構えて待機した。


「まさかくじ引きで敵役が決まるとは思わなかったぜ」


「本当だよなぁ」


敵役隊員や演技する隊員を選ぶ方法はくじ引きで決まる。


「そろそろ来るぞ?」


「了解」


その後、夜間戦闘演習が本格的に始まった。弾薬はもちろんゴム弾である。


「暗視ゴーグル装着!各員足元に注意せよ!地雷がある可能性もあるからな」


「隊長、5時の方向から飯の匂いあり。敵の可能性かと思われます。襲撃しますか?」


「総員対地・対空を厳と成せ」


するとゴム弾が飛んできた。


「敵発砲!応戦します!」


「了解!味方に撃たないようにしろよ?」


「もちろんです菱沼隊長!」


「総員射撃用意!撃てー!」


夜間戦闘が開始した。暗視ゴーグルを付けているものの、照準が定まらない。その間に敵射撃は隊員の的に命中させていっている。


「闇雲に撃っては危険だ。落ち着いて慎重に」


「焦らず・・・落ち着いて・・・ふ~ ここ!」


すると命中のサインがあった。


「敵の位置分かりました!攻撃します!」


「総員目標茂みに潜む武装勢力!射撃用意!撃て!」


一方の敵側では


「やっべ当たるところだった。相模、松本は敵の位置把握を」


「すみません神楽岡隊長。当たってしまったのでスタート位置で待ってます」


「分かった!」


隊員の服に付いたセンサー付の的は当たると赤色に光る。当たった隊員はスタート地点に戻り、終了まで待たなければならない。


「敵の位置は・・・」


「敵兵士発見!確保!」


「くそ見つかったか・・・」


敵役側の隊長・犬上を確保し、夜間戦闘演習を終了した。


「夜間戦闘演習終了!夜間戦闘演習終了!参加隊員はスタート地点に集合し担当司令の指示に従え」


この放送後全隊員がスタート地点に戻った。


「これにて夜間戦闘演習を終了する。今日の演習は眠気との戦いでもある。それにも打ち勝った時君たちは大きく成長するだろう!明日は紅白戦だ。午後からであるため午前はしっかり休むように!以上」


終了後


「いやぁ疲れたなぁ。帰って何かしようぜ!」


「いいなそれ!」


終了後、宿舎に戻った各隊員は疲れていながらもトランプを何回かして楽しんだ。



翌日、最終日。第4回紅白戦が行われた。組み合わせは紅組が自衛隊、米軍、アコースティ軍、白組が武蔵連邦軍、アズール軍、エルヴィス軍、グレーシス軍の組となった。


「今日は第2期地上演習最終日第4回紅白戦である!思う存分リフレッシュ出来たらと思う。それと注意すべきことがある。それは実弾の誤射だ。気を付けるように!良いな?第3迫撃戦闘隊」


「「「「「「「もちろんです!」」」」」」」


第3迫撃戦闘隊は口を揃えて言った。


「それではまもなく開始する!」


「それでは・・・第4回紅白戦開始!」


第4回紅白戦が開始した。紅白戦でのルールはは実弾使用の不可、頭部は無効、時間制限外での戦闘不可、エリア外からの攻撃無効、敵味方が不愉快になる言動・行動厳禁、過剰攻撃の禁止等である。


紅組第7狙撃連隊陣地


「第5迫撃隊陣地を確認。狙撃を開始します」


「了解。目標7時の方向第5迫撃隊陣地、狙い撃て!」


柔らかい音と共にゴム弾とスポンジ弾が発射された。ゴム弾の威力は当たると少し痛いという感覚が残る。痛みはデコピンされた時の感覚である。


「目標に命中、陣地移動を開始する」


「了解」


白組第5迫撃隊陣地


「マジかどこから狙ってきやがった!」


「あの丘らへんでしょうか」


「別隊に伝えるか」


「そうですね」


「こちら第5迫撃隊陣地より終了報告。我々の部隊は紅組の狙撃により全員脱落した」


『こちら第7装甲団から第5迫撃隊へ。今後狙撃に注意にする』


「了解」


紅組偵察部隊第1偵察隊第10オートバイ中隊陣地


「隊長、12時の方向に白組装甲車接近中です。先制攻撃しますか?」


「距離は?」


「800mです」


「200mになったら全員で出撃だ」


「了解です」


第10オートバイ部隊は偵察オートバイクを12両保持している。車対車の戦闘はタイヤのみが命中目標であるため走行不能になったら脱落する。


「敵装甲隊、我々の絶対防衛陣地に接近中!応戦します」


「総員戦闘体制!目標敵装甲車タイヤ!走行不能が第1条件だ!出撃せよ」


陣地から7両のオートバイクが出撃した。残りの5両は陣地で待機である。


「目標との接敵まで10秒!9、8、7、6、5、4、3、2、1・・・今撃て!」


第10オートバイク中隊と第7装甲団が接敵した。万が一に備え援護のために第7狙撃連隊を移動させた。


「敵部隊一両走行不能に成功!第7狙撃連隊、一斉狙撃!」


第7狙撃連隊は崖から狙い打ちした。


「くそタイヤパンクか・・・」


「車長、部隊の残存装甲車輌残り7両です」


「もう8両やられたのか!むむむ・・・撤退だ!」


「全車撤退せよ!」


第7装甲団は5両20人が脱落して撤退した。


「敵装甲団、撤退を開始!総員戦闘停止!」


第10オートバイク中隊は7両のうち4両4人が脱落した。その結果第10オートバイク中隊は残り車輌8両となった。


「4人脱落は残念だが向こうは20人脱落だ。引き続き警戒していくぞ!」


「おー!」


お昼を周り、現時点での紅組残存隊員は359人、白組残存隊員は326人と紅組が優勢となっている。スタート時点では500対500でスタートしていた。


白組第9空挺団仮設飛行場


「これより紅組第4特殊作戦軍への強襲を開始する!総員例えこれが紅白戦だとしても気を引き締めて取り組むこと!それでは搭乗!」


グレーシス軍製のD-3輸送機に40人搭乗した。


「着陸目標は第4特殊作戦軍の陣地前と陣地内に20人ずつ攻撃を開始する。速やかに陣地占領を行えることを祈る。それではまもなく降下する!」


紅組第4特殊作戦軍陣地


「隊長、6時の上空にて敵輸送機接近中。空挺強襲かと思われます」


「分かった。すぐに全隊員を集めよ。非常呼集だ」


第4特殊作戦軍隊長平沼は15人の隊員を呼集した。


「これより白組の空挺団に対する攻撃を開始する。空挺降下中にある程度の敵を脱落させるんだ。それでは出撃だ!」


「隊長!」


「どうした!」


「敵が二手に分かれました。一つは陣地上空、もう一つは陣地外に来るかと思われます」


「7,8に分けて対応するぞ」


特殊作戦軍隊員は降下中の隊員を狙った。40人のうち18人を脱落させ、残りの降下隊員は22人とかなり減らせることに成功した。空挺団側からでは


「マジかあいつら撃ってきやがった!団長!どうしますか?」


「」もう18人やられてる!当たらないように回避しろ!」


「分かりました!まもなく着陸します!」


陣地内に着陸できたのは12人、陣地外に着陸できたのは6人となった。


「敵捕捉!撃て!ゴム弾どんどん撃て!」


その後、特殊作戦軍陣地内にて激しい銃撃戦が繰り広げられた。その結果白組が勝利し、紅組は全員脱落した。白組は紅組の陣地を占領し、白組の空挺団分隊基地となった。ちなみに交戦後にどちらかが負け、全員脱落した場合勝利チームは負けたチームが使っていた陣地を使用することが可能である。


「敵陣地占領完了!」


「良くやった!」



紅組第8機械化中隊陣地


「現在時刻は15時を回った。ここまでの紅白どちらとも五分五分である。ここで我々が主力の第8機械化中隊で一気に突き放すぞ!」


「おー!」


第8機械化中隊は紅組主力部隊であり、装甲車・偵察オートバイ・迫撃砲を兼ね揃えた部隊である。また、紅白戦開始時刻は10時、終了時刻は21時となっている。


「まずはどこから片付けますか隊長!」


「ここから近い敵部隊はどこだ?」


「近い敵部隊はここからだと白組第9歩兵連隊ですかね」


「そうか・・・そこを攻撃しよう」


「分かりました!総員出撃準備!出撃目標白組第9歩兵連隊!」


白組第9歩兵連隊


この部隊は白組第2の主力部隊であり、偵察戦闘車や強襲ヘリなど強力な装備が揃っている。


「連隊長、紅組第8機械化中隊が動きを見せました。こちらの偵察動画をご覧ください」


「どれどれ・・・奴等はここを攻めるに違いない。総員迎撃準備!迫撃砲を用いて敵を脱落させるんだ!」


「了解!」


15時を回った時点での紅組残存隊員は307人、白組は298人となってきた。


「連隊長、敵です!」


「迫撃砲砲撃準備!撃て!」



迫撃砲砲撃に気づいた紅組第8機械化中隊は


「敵部隊、ゴム弾砲撃!回避!」


「回避成功!反撃開始せよ!」


「了解!」


その後、迫撃砲によるゴム弾攻撃の応酬が起こった。


「第8機械化中隊、敵部隊装甲車全車獲得完了!敵部隊は籠城の模様。突入します」


数十分後、第9歩兵連隊は第8機械化中隊に降伏した。第8機械化中隊からの脱落者は12人となった。


「陣地占領完了!」


時刻は午後17時を回った。薄暗くなってきたため、部隊内での連携が必要となる。また、最後の一時間は全部隊集結での交戦が開始される。


紅白戦監視司令室


「司令、状況は今どうなってますかね?」


「そうだなぁ、紅白戦も残り4,5時間となってきたから各部隊士気は上がりつつある。最後の一時間の交戦が楽しみだ」


「そうですね!」


この監視司令室では各陣地に設置されている監視カメラを見ながら危険な行動をしていないかどうか、実弾誤射が行われていないかどうか、規則違反を犯していないかどうかを20人態勢で監視をしている。


「さぁ次は紅組第1機械化中隊を見てみよう。彼らはもう暗視ゴーグルをつけ白組の第2装甲団にゲリラ戦を展開している」


第1機械化中隊第2小隊


「音を立てるな・・・合図でいくぞ?」


「分かりました」


「行くぞ」


「はい!」


第1機械化中隊は第2装甲団陣地周辺を取り囲み、一斉に突撃した。


「うお!いきなり現れるとかやべぇ!」


白組部隊は混乱していた。その結果不意を突かれた第2装甲団は全隊員脱落した。


「敵陣地制圧完了!ゲリラ戦成功!」


「良くやった!総員次の目標を定めるぞ!」


「了解!」


その後、紅組は2時間かけて他の部隊と共に白組部隊を攻撃した。


「これは終了前に白組全員脱落するんじゃないか?」


「そうかもしれないな・・・」


その後紅組は白組に総攻撃を仕掛け、全ての陣地を制圧した。21時終了だが19時時40分に紅白戦終了の合図があった。所要時間は9時間40分となった。


「紅白戦終了!紅白戦終了を宣言する。第4回紅白戦は紅組勝利となった。全隊員は集合場所に集結せよ」


20分後、全隊員が司令前に集まった。


「これにて第4回紅白戦を終了する。今日の君たちの動きを見ているとこれまでの演習が役に立っていると見ている。今回は紅組勝利だったが白組も良く奮闘した。また、今日で第2期地上演習を終了する!これで終わりだが今後とも頑張ってもらいたい!それでは解散!」


第2期地上演習が終了し、全ての隊員は疲れた顔をしていながらも宴会を開くもの、遊んで疲れを癒すものそれぞれだった。




ボルドー国


「指導、G7の地上軍演習が終了しました。次なる演習は海軍主体のようです」


「そうか・・・そろそろ動きを見せないとな」


「ですね」


ボルドー国は更なる計画を企てていた

次回以降、海上演習に入ります。よろしくお願いいたします

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