8.5-8 第2期地上演習 インフィニティ 4
2月1日、第4回紅白戦と砲兵演習が行われた。紅白戦の新ルールとして迫撃砲等を用いての戦闘が許可されたため、予定された砲兵演習はこの紅白戦に盛り込まれることになった。しかし、迫撃砲使用の際、怪我の無いようにスポンジ弾を装填して行う。
「今日は第4回目の紅白戦だ!明日・明後日の休み後、大変な訓練になることだろう!だから今のうちに英気を養えることを祈る!それではまもなく開始する!」
今回の組み合わせは紅組が自衛隊、米軍対アコースティ軍、アズール民主国軍、エルヴィス軍、グレーシス軍、武藏連邦軍の2対5の組み合わせとなった。
「それでは始め!」
と同時に各組銃を構えて戦闘体制に入った。
「梶原と前池は敵の注意を背かせろ!ベニーラとシュミットは後方での援護攻撃を!」
「「「「了解!」」」」
この紅白戦では結束力向上が求められている。実際の戦闘で部隊の指揮が乱れてしまっていたらいくら最新鋭の装備を保有していたとしても最終的に装備品や部隊を動かすのは人間であるためここでの統率力も鍵となる。
「前方300mに敵兵20!迫撃砲準備!」
「迫撃砲準備完了!いつでも撃てます!」
「そうかそうか。目標距離300の敵兵!撃て!」
迫撃砲を発射し、相手陣地を攻撃した。一方の白組は
「敵から迫撃攻撃を受けた!怪我は無いか?」
「スポンジ状の弾薬であるため柔らかいので怪我はないです!」
「それは良かった!これから反撃だ!」
武藏連邦軍のサイートウとエルヴィス軍の栄野田はtype-7迫撃戦闘車で反撃する。
「迫撃砲装填完了!目標敵陣地敵兵に撃て!」
「さぁいったぞ!スポンジ弾だから痛くなかったな・・・あれここに置いといた実弾は?・・・まさか撃ってないよな?」
「スポンジ弾と間違えて実弾を撃ってしまいました!すみません!」
「何してんの!?早く向こうに通信送らないと!」
その頃の紅組第1迫撃隊は
「梶原!敵から反撃を確認!迎撃に入るぞ!」
「了解!見てくださいあれスポンジ弾にしては威力が強すぎませんか?」
『こちら白組第3迫撃戦闘隊から紅組第1迫撃隊へ。実弾を手違いで撃ってしまった!回避行動を!』
「全員待避!迫撃砲も移動させろ!磯原走れ!」
「了解!」
その後、着弾前に部隊全員怪我無く逃げることができた。
『こちら紅組第1迫撃隊から白組第3迫撃戦闘隊に報告。先程の実弾は手違いと見てよろしいか?』
「我々のミスであります。再発防止に勤めます。この事は司令には・・・」
『隠すのはどうかと思いますよ?それに偵察監視ドローンが飛び回っているから厳重注意は受けるかもね!』
「大変申し訳ない!」
『もう大丈夫だ!さぁ紅白戦を続けよう!』
第3迫撃戦闘隊のミスで実弾を撃ってしまったものの怪我人ゼロということになった。終了後、勝敗が発表され、紅組の勝利となった。紅組は26勝13敗1分となった。引き分けは迫撃戦闘隊のミスで両者引き分けの結果になったからである。
「これにて第4回紅白戦兼砲兵演習を終了する!各員宿舎に戻り、明後日以降の訓練に備えよ。後、紅組第1迫撃隊と白組第3迫撃戦闘隊はこれが終わったら私のところに来るように。それでは解散!」
その後、2つの部隊は安曇野監視員と茨城担当司令に怒られた。
「実弾禁止なのに装填するとは何事か!一歩間違えたら大事になるところだった。君たちに怪我がなくて私はホッとしているよ」
「見てた時はヒヤッとしました。まさか実弾を撃つなんて考えられませんからね!次からは再発防止に備えることを徹底してください!」
「了解です!2度とこのようなことがないよう最大の注意をします」
「うむ。これで行って良いぞ!明日明後日は休みだからゆっくり休め!」
「了解!それと第1迫撃隊の皆。大変申し訳ない」
「もう大丈夫!何故って?私が許したから!」
その後、仲良く彼らは宿舎へと戻りゆっくり休んだのであった。2日間の休みであるため各隊員は何をしようかと考えていた。
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