8-5 G7 ~7ヵ国主要国首脳会議~ 弐
午後、各国の首脳は会議室に再び集合した。この時間では今後の外交方針や国と国との間での関係について話をしていく。
「午後の議題に入りたいと思います。さてまず現在の世界情勢は世界戦争、アコースティとの武力衝突後比較的安定していますが今後調子に乗る国が現れる可能性はゼロとは限りません」
「そうですね・・・我が国が警戒しているのはボルドー国です。この国は海洋進出を目指しており度々我が国領海に侵入していることがあります」
そのように話したのは武蔵連邦国のコバーヤシ国家海洋安全局長が言った。武蔵連邦の近海にあるボルドー国は海軍に注力し、海洋進出により他国を武力でねじ伏せることを重点的に置いている警戒ランクSの国である。
「ボルドー国か。我が国でも警戒した方が良いなとは思っていた。対話は出来ないか?」
「ボルドー国は軍事政権であまり政府機関が機能していないこともあるのであまり良い成果は得られないかと・・・」
ボルドー国は国軍主導の軍事国家であり、内閣が存在するがその内閣の機能も全て国軍が持っている。武蔵連邦国軍偵察部は現地に諜報員を以前派遣し、情報収集に徹したところボグドー国軍の総戦力は約8000万人と判明した。ボルドー国民は約13億人いるがかなりの数となっている。内訳は陸軍3500万、海軍5000万、空軍500万人と超軍事国家である。
「すごい数だ・・・どこからそんな金があるんだ?」
「ボルドー国は大量の資源があるため借金等はないそうです。特に多いのが燃料らしいです」
「だからか・・・我々もボルドー国の事についてもう少し調べてみよう。どのような経済・文化・国民性・外交方針それらを日本と共に調べていく」
「我が国はボルドー国周辺に無人小型偵察機を飛ばし監視にあたりたいと思います」
「分かりました。くれぐれも一線を越えないようにお願いします」
「もちろんです」
そして7か国はボルドー国の調査を開始することで一致した。いつ暴走するか分からない強大な軍事国家は果たして尻尾を見せるのか。ベッセマーはそう考えていた。
「さて次に貿易関連ですがまだこの中で輸出入関係がない国はありますか?」
「まだ我が国はアズール民主国と貿易関係がありません」
「分かりました。では関係成立の書類にサインなどをお願いします」
アコースティはまだアズール民主国と貿易関係がなかった。G7構成国で輸出入関係があることにより自国にはないものが手に入る。
「これで大丈夫ですかね!はいこれで第1回会議を終了します。ありがとうございました」
「「「ありがとうございました!」」」
「それと共同演習の演習日程と演習場所は後日通達します」
会議終了後、各国首脳らは自国航空機へ搭乗し、帰国した。もうすぐクリスマス。日本とアメリカにしかないこの行事をこの世界でも広めたいと大島総理は考えていた。
少し遅れましたがよろしくお願いします。