8-4 G7 ~7ヵ国主要国首脳会議~ 壱
12月16日、アメリカのワシントンD.C.でG7が開催された。G7構成国は日本・アメリカ・グレーシス共和国・エルヴィス民主主義共和国、武蔵連邦国、アズール民主国、アコースティ王国の首脳が一同に集まった。
「本日はお集まりいただき感謝します。アメリカ合衆国大統領をしているベッセマーです。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
「さて本日集まっていただいたわけですが、来年予定している共同演習についてです。先月まで我々はアコースティ王国と交戦していました。こういうことがあった以上、国家間での相互防衛は非常に重要になってきます。私は今が好機だと考えています。どうでしょうか?」
「日程とかいつになるのですか?」
グレーシス共和国・ジェシー総統が質問する。
「そうですね・・・来年1月か2月に演習を行えるよう日程を調節するつもりです」
「演習計画はありますか?」
「まだ大まかな内容は決まっていませんが、陸海空別々に演習を行いたいと考えています」
「というと?」
ベッセマー大統領の考えは以下の通りである。
・陸軍、海軍、空軍それぞれ演習を行い、結束力を高める。
・有事行動時の部隊連携
・情報共有能力
である。また、演習場を1つに限らず7か国それぞれの場所で演習を行うことで実践的な訓練を行うことができる。また、それそれの部隊に分かれ、各自の苦手や弱点を見つめ、克服することで達成感を得られることが目的である。
「なるほど・・・部隊の規模はどれくらい派遣すれば良いですか?」
「各国持ってこられる量だけ派遣していただいても構いません。数と質は多ければ多いほどたくさんの学びや経験が生まれてきます」
「分かりました!是非やりましょう」
「他に意見はある方。いないようでしたら次の話に移らせていただきます」
全会一致であるため来年実施する共同演習の話が終了した。次の話題が各国駐留中の自衛隊・米軍の一部の部隊撤退である。
「現在グレーシス共和国には自衛隊・米軍両者合わせて8万人以上駐留しています。我が国は両国部隊の一部撤退を申し込みます」
「我が国も同じです。少し日米駐留部隊の規模が大きいため来年度に部隊の撤収をお願いします」
自衛隊・米軍の国外駐留部隊の数は20万人を越える。そのため軍事力が整った国にも自衛隊などが駐留しているため各国の首脳部は多すぎるのではないかと思ったらしい。
「分かりました。貴国らの安全保障情勢を考慮した上で部隊の追加または撤退を行いたいと思います。だいたい数千人まで落とした方が良いでしょうか?」
「そこまでやらなくても大丈夫です。大体1万~2万人程度を希望します」
「了解です。来年度中に部隊削減を行います」
「ありがとうございます」
これでこの日の午前中の会議が終了した。午後は今後の外交方針や経済協力、文化相互交流などの話をしていく予定である。
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