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日米転生   作者: 照山
第7章 ハワイ編
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8-3 王国外交使節会合 3

翌日、朝食を食べ終えた使節らは昨日と同じ会合場へと向かった。この日の会合の議題が農林水産・経済関連である。


「おはようございます。昨日は眠れましたか?」


「もちろんだ!素晴らしい布団で眠れたこと大変嬉しく思う」


「それは良かったです!では本日の議題は4つあります。まず1つ目が農業についてです」


「なるほど農業か・・・」


「王国の農業は何が盛んですか?」


「我が国の農業では農業省を主導として各地で米麦や黄粒の栽培をしています」


「黄粒とは?」


「黄粒というのは日本国にあるようなものだとトウモロコシですかね~」


「なるほど!」


アコースティ王国は日本でいうお米や麦などの稲作が盛んで、農業生産率は世界3位に位置する。世界一はアメリカ、二位はレモール共和国の次にランクインしている。ちなみに日本は8位に位置している。


「王国ではトウモロコシを黄粒というのですね~初耳です。我が国では輸出に偏りがあるので自国で生産できるように栽培技術の提供をお願いしたいです」


「分かりました。我が王国からは日本の米を輸入したいです」


「日本産の米をですか?それはなぜです?」


「王国にもアコス米があるのですが日本国の米も味わってみたいと考えております」


「そうなんですね!」


アコースティ王国にはアコス米がある。王国民全員が毎日好んで食べており、しっとりした食感が癖になるらしい。しかし毎日同じ米を食べていることから飽きてくる者も多くなってきたため日本の米を食べてみたいと国王は考えていた。


「大島殿、試しに我が国の米を食べて見ませんか?」


「良いですよ!」


大島総理の目の前に出されたのは一粒一粒輝いているように見えるお米が出された。大島総理はアコス米を口に運び


「すごい!美味いですね!」


「ありがとうございます!是非輸入の検討をお願いします」


「分かりました。農林水産省にこの件は持っていきます」


総理は王国の米に満足していた。その代わり日本の米も試食させた。


「こちらは秋田県産もあきたけまちです!是非お召し上がりください」


「おぉ!とても美味しい!」


使節らはとても美味そうに試食していた。


「さてさて・・・次に漁業・林業関連の話をしていきましょうか!王国では海産省があることを聞いています。魚は何が釣れますか?」


「我が国ではメジマス、ノジキ、ハルザワなどの新鮮な魚が釣れます」


アコースティ王国で釣れる魚は脂が乗っていて美味しいと他国からも好評である。世界漁業国ランキングで2位の位置にいる。1位はテーパ島国である。ちなみに日本は世界13位、アメリカは7位に位置している。


「我が国で釣れる魚は顔まで食べられるのが特徴です。日本ではあまり顔まで食べる人はあまりいないと聞いています。こちらのメジマスは顔部分に美肌を促す成分に入っているのが特徴です」


「おぉさすが異世界。地球世界とは違って色々な魚があるのですねぇ」


「ありがとうございます!日本で釣れる魚は王国で釣れる魚と違って尻尾も食える魚があり、四季折々の魚を味わえるのが最大の特徴です」


その後、魚料理が完成する間林業についての話をした。


「王国ではあまり林業は発達していません。あまり木がないので・・・」


「なるほど・・・我が国の国土面積のうち4分の3程度が森林となっているので林業技術が発達しているので王国に林業に関する技術や人員などを提供します」


「そうですか!是非お願いします」


丁度林業の話が終わったときに魚料理が完成して運ばれてきた。日本側には王国で釣られたメジマスの塩焼きが出てきた。調理は日本人シェフが調理した。アコースティ王国側にはアジフライ等が出された。また両国政府は交換シェフ留学を行い、日本と王国との間で調理技術の交換を行うことも検討している。


そして魚料理を食べた使節らは美味しいと大好評であった。


「いやぁ美味しいですね~今度は観光で来たいです!」


「私もです!では次に・・・経済関連ですね!」


漁業の次に入った議題が経済に関することに移った。


「経済は両国の友好的関係に極めて重要です。アコースティ王国からの資料から見るに王国経済省での国家予算は教育費の次に国防費が高くなっていることが読み取れます」


「王国では次世代教育を施しており将来担う子供たちの育成のために教育費を費やしています。次に国防費が来るのは国を守れないと子供たちも守れずに水の泡になるからです。これは現国王の意向によるものです。」


「なるほど・・・参考になります」


「王国側からして日本国の資料から見るに社会保障関連が頭一つ抜けていることが見受けられます。理由は何でしょうか?」


「我が国では一時期よりはゆっくり傾向となりましたが少子高齢化が発生しています。現在は一定のペースを保ててはいますがいつまた再発するか分からないです」


「なるほどそれは国家運営していく上での試練となりますね・・・」


異世界に転移してからの日本は人口の増加・減少が激しかった。しかし現在は安定して来ているが不安要素も多い。


「我々に出来ることがあれば何でも頼りにしてください!」


「ありがとうございます」


そして4つの議題が終了した。日本とアコースティ王国との関係はアメリカ交えてこれからも続いていくことになる。また、この会合により両国の今後の課題等が見えてきたことに大島総理は今後の総理の役目は今以上に重くなるかもしれないが誠心誠意励むことを心の中で誓った。

読んでいただきありがとうございます。次回もよろしくお願いします

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