8-2 王国外交使節会合 2
日本とアコースティ王国との外交会議は昼食を挟み、午後も行われた。昼食で初めて日本食を食べた使節らは「美味い!!」「素晴らしい!!」と称賛していた。また、どのように料理を作っているのか興味を持ち、厨房を覗く者もいた。落ち着いたところで、午後の会議が始まった。
「それでは午後の会合を始めます。皆さんお昼はどうでしたか?」
「とても美味だった!あれはスシというのだな?」
「はい!」
「日本がますます好きになった!もっとたくさん食べたい!」
「それは喜ばしいことです」
「そうだな!おっと話が逸れてしまった!話を始めましょうか!」
寿司の話で話題が逸れたものの話を元に戻した。
「話が少し逸れましたが両国の安全保障に関することを話します。まずはアコースティ王国軍の国防方針について教えていただけますか?」
「我が国が毎年発表している王国国防方針にあるのが積極的防衛です」
「なるほど・・・王国には国防に関する法律はあるのですか?」
「もちろんです!王国法第15条に我が国又は同盟国に対する武力攻撃事態に対処すべく、王国軍を用いて排除しなければならない。第二項にて王国軍の地域占領に関することが書かれています」
「どのようなことが書かれているのですか?」
「王国軍の戦闘地域の確保及び占領を認め、占領地域での一定数の徴兵を行うことが可能である。と書いてあります」
「そうなんですねぇ。王国軍の戦力はどうなんですか?」
「王国軍は日米との戦闘終了後に戦力削減を行いました。現在陸軍32万、海軍17万、空軍23万、特殊任務軍6万の合計78万人です。陸軍は15個の歩兵隊、13個の戦車隊、3個の航空隊、海軍は9個艦隊、2個掃海艦隊、空軍は10個戦闘機隊、7個輸送機隊、3個爆撃隊、特殊任務軍は2個特殊歩兵隊、3個特殊戦車隊、2個の航空隊を有しています」
王国軍は戦力削減後、78万人の人員を有している。新たに新設された特殊任務軍は陸海空いずれかの場所でテロや事件が起きたときに出動する。外交使節はそのように説明し、日本に問いかけた。
「日本国軍はどうなのですか?」
「我が国は日本国軍ではなく自衛隊と呼んでいます。自衛隊に関する法律として自衛隊法が定められています。また、憲法第9条を制定しています」
「憲法第9条にはどのようなことが書かれているのですか?」
「憲法第9条は王国法第15条に書かれていることに似ています」
「なるほど・・・戦力はどれくらいです?」
「自衛隊は陸上自衛隊30万人、海上自衛隊10万人、航空自衛隊12万人の合計52万人です。我が国では90式戦車、10式戦車、20式戦車や地対空ミサイルなどの最新装備が揃っています。また、海上自衛隊には護衛艦を保有し、護衛空母という空母があります。航空自衛隊にはF15、F16 F2 F35 F22、現在研究中のF3などの多数の戦闘機を保有しています」
「おぉすごいですね・・・是非自衛隊と訓練したいです!」
「良いですね!では来年に出来るよう調整しときます」
「ありがとうございます!」
午後の会議は順調に進んだ。両国の国防力は極めて重要となる。また、使節らは自衛隊との合同演習を実施したいと言われたため、来年に実現できるように訓練海域、訓練場の調整を行っていく。
「次に両国の生活や政治体制や産業関連など色々と聞きたいことが多いのですが時間が押しているので明日でもよろしいですか?」
「もちろんです!」
時間は午後5時を回っていた。集中して話を聞いているうちに予定時刻を過ぎていた。会議を終了後使節らは夕食会場に連れられた。
「これはすごいな・・・」
使節の目に映ったのは王国では見られない野菜や肉、果物が置かれていた。全部平らげられる自信を持った目である。
「美味しいです総理!総理は毎日食べているのですか?」
「いえいえ!毎日食べてたら健康に悪いです。たまに食べるのが美味しいと感じる秘訣です」
「なるほど・・・」
その後、王国使節らは夕食会を楽しんだ。初めて食べる食材もあり、農業や貿易で輸出を行いたいと考えていた。
「総理明日もよろしくお願いします!」
「こちらこそよろしくお願いします!」
両国の関係は順調に進んでいた。また、日本との交流終了後にアメリカにも行く予定である。母国に帰れるのは年明けかもしれない、
来週以降投稿が遅くなるかもしれないですがよろしくお願いします。




