表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日米転生   作者: 照山
第7章 ハワイ編
140/502

7-8 11月(1) 撤退と調査

日米とアコースティとの戦闘は国際同盟の警告介入で終戦した。3カ国は11月30日に終戦合意を結ぶ。その間いかなる理由であろうと、自衛のための措置であろうとしても全ての戦闘を認めないことが通達された。違反した場合、国際同盟軍による軍事的制裁が科され無期限の武装解除と分割占領が行われる。


11月8日、ハワイから自衛隊が撤退を開始した。


「短いようで長く感じた・・・」


小林一雅第1戦車隊長は20式戦車を操縦しながら呟いた。


『小林戦車隊長に通達。移動開始の準備を開始せよ。輸送艦に載せ次第下車し休息をとること。』


「了解。」


ハワイに派遣されていた自衛隊員は4万人。完全撤退には少し時間がかかる。その間自衛隊員は筋トレを行い、己を鍛えることに専念する。


『こちら輸送艦「おおすみ」艦長の目黒咲桜。第1戦車隊12両の輸送艦搬入を許可します。』


「了解です。総員速やかに準備をし、輸送艦「おおすみ」に向かう。」


「小林隊長!任務ご苦労様です!」


「おう!君たちもご苦労様!」


撤退待機中の赤島恵三第1ドローン隊長は小林戦車隊長に敬礼した。両者ともに敬礼した。撤退中は米兵にも挨拶される。


「ジエイタイの皆さんアリガトウゴザイマシタ!」


小林隊長は笑顔に敬礼をした。任務遂行は出来なかったがこの経験は大きなものとなった。輸送艦「おおすみ」搬入後、小林ら戦車隊48人は20式戦車下車し、仮眠室でぐっすりと寝た。


一方ミサイル攻撃を受けたハワイでは復興工事が行われ、日本政府は早期復興を目指すため国内No.1建築会社や復興支援を目的に生活必需品の給与などを行った。アメリカ政府は「日本政府の復興支援援助と国際同盟の国家支援機関に感謝を示す。」と表した。



11月17日、自衛隊のハワイ撤退任務が完了した。また、日本政府はハワイからの部隊撤退を報告し、3カ国に派遣される国家調査団の受け入れを認めた。その日の夕方に国際同盟空軍輸送機で到着した日本調査担当のモーゼ調査官は大島総理に迎え入れられた。また、儀丈隊が特別儀丈を行った。


「ようこそおいでくださいましたモーゼ調査官。この度は遠路はるばる感謝します。」


「いえいえ。我々も日本に興味がありましたのでとても嬉しいです。がしかし、今回の件で我々はこのような形で日本に来ることとなってしまいました。」


「日本がお好きなのは大変嬉しい限りであります。今回の調査よろしくお願いします。」



羽田空港到着後、モーゼ調査官は内閣官僚と食事会を行った。明日から27日まで各省庁の調査及び研究を行う。




モーゼ調査官は食事会にて大島総理や加藤防衛大臣らと談笑した。モーゼ調査官は日本の文化に興味があり、大島総理はアニメが好きであるためモーゼ調査官は日本のアニメを見てみたいと思った。後に【秋葉のモーゼ】と呼ばれることになる。


「日本食美味しかったです。ありがとうございました。」


食事会終了後、モーゼ調査官らは政府が予約したホテルに宿泊した。



翌日、調査隊は防衛省に向かった。モーゼ調査官は日本の国防を担う重要な組織とは一体どのようなところなのか、そしてどのような形態なのかを研究してみたいと思った。


「ここが日本国の国防省ですか!」


「正確には防衛省ですね!日本防衛を担う自衛隊は我が国の安全保障の要です。では中へ入りましょう。」


モーゼ調査官はまず先に防衛省に入った。


「防衛省は自衛隊の管理・運営や日米安保に関する業務を行っています。」


「ふむふむ・・・突然ですがなぜ自衛隊はハワイに部隊を派遣したのですか?」


「日米安全保障条約があるからです。そこの第5条に日米のどちらかの国が武力攻撃を受けた際に共同で防衛を行うことを明記しているので、派遣せざるを得ませんでした。」


「なるほど・・・つまり国際同盟が推奨している集団防衛権と似ていますね?」


「そうなりますね!」


その後、モーゼ調査官らは防衛省館内を見て回り、見解を深めた。また、防衛省と防衛装備庁の調査を行い、異常がないことが確認された。


「ありがとうございました!調査ご協力に感謝します。」


「いえいえ!」


モーゼ調査官は防衛省から出た後、5日間かけて官僚省庁の組織やハワイでの件の調査を行った。モーゼ調査官らは帰国前に寿司とラーメンを食べ、大島総理から多くのアニメの全話挿入BOXを受け取った。


11月27日、モーゼ調査官らの調査隊は羽田空港に向かい、儀丈隊に再び迎えられた。モーゼ調査官は次来るときは調査ではなく、観光目的で日本に行くことを決意した。


「モーゼさんこの度は我が国にお越しいただきありがとうございました!」


「いえいえ!私もまだ知らない日本国のことを知れて良かったです!次は観光で来れたら良いと思います!」


その後モーゼ調査官らを乗せた国際同盟空軍輸送機は夕方の空を飛んでいった。今後モーゼ調査官らはアメリカ合衆国での調査も予定している。

次回もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ