成立
短めです。
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※ユリシュティ視点
「ユティ、パパとママは良いと思うよ。だからユティも良いと思うなら結婚を承諾しよう。まぁ、最低でもユティが16歳にならないと結婚できないから、まずは婚約からだけどね」
「父様、でも今日会ったばかりでいきなり婚約は早すぎるのでは」
いつも以上にニコニコしている父様にそういうと、目の前の父様からではなく隣にいるリュリアーナから返事が来る。
「あら、会ったことのない男性と婚約関係になることもありますわ。一度でもお会いできたら良い方だと思いますわよ!それに、もし今日お会いできなかった場合でもわたくしはユティ様に結婚を申し込みましたわ」
少し赤くなっている頰に手を当てて少し首を傾げながら、ふふっと微笑むリュリアーナがとても可愛く見える。
胸が甘く温かくときめくのを感じ、どうやらこの子にやられてしまったかもしれないと思っていると、リュリアーナの顔から微笑みが消える。
「ユティ様は、わたくしのどこが嫌ですの?」
悲しそうな顔でそう問われ、そういえばリーナが嫌と言うわけではないなと思い至る。
むしろこの元気で明るいこの少女の隣でどんな奇想天外なことが起こるのか見ていたいとも思う。
そんなふうに思えている自分に驚きながら「リーナの嫌なところなんてない」と答えると、リュリアーナに微笑みが戻った。
「でしたらユティ様、わたくしと結婚してくださいませ!」
本日2度目のプロポーズにユリシュティは笑顔になる。
「分かった。結婚しよう。後日改めて僕からもプロポーズさせてほしい」
そう返事をするとリュリアーナの顔が真っ赤に染まった。
もう耳も首も真っ赤になっているのを見て、ユリシュティはリュリアーナの耳元に顔を寄せる。
「僕と結婚するからには覚悟してね。魔王は独占欲が強いから」
耳を押さえてさらに全身赤くなったリュリアーナを見てとても機嫌が良くなるのを感じる。
あぁ、面白いかもしれない。
楽しいかもしれない。
なぜかは分からないけれど僕に無性の愛をくれる愛らしい存在。
今までこんな感情を感じることはなかった。
大事にしよう、とても。
もう誰にも渡さない。
リュリアーナはまだ言葉が出せないようで、驚いたまま真っ赤になって固まっているのをいいことに、リュリアーナの頰にキスをする。
———リュリアーナは気絶してしまった。