表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRMMOでアイテムの全自動量産体制を整えてみた  作者: 恵笛
生産の拠点とMPポーション
36/72

より高品質なものを求めて

 完全に卸売市場の存在を忘れていた。量産をするという生産スタイルでやっている以上、卸売市場は原材料の仕入れにおいて必須の存在となるというのに忘れていたのは結構損をしていたのではないだろうか。


 とにかく色々とものを見てみよう。


 特に欲しいのはマナタケだが他にはガラス瓶、あとはさり気なく毒耐性持続薬に使う蜂蜜なんかも大量に欲しいところだな……



 前回と同様一万Gというお高い手数料を払って市場の中に入る。早速薬剤の部門のところに向かって行く。

 かなりここは騒がしく多くの人が取引をしているな。市場と言っても大きめの屋台がそこらじゅうに並んでいる感じだ。


 出品なんかも出来るのだろうか。もしHPポーションが大量に余り出してきたりしたらそのあたりも調べてみよう。


 取り敢えず一万G以上お得な仕入れをしなければ行けないので早速マナタケを見てみよう。


 やはりマナタケは割りと貴重なものみたいで、まとめ売りは50個からであった。前回と同様に強引に値下げをしていく。


 最終的に5000本を820000Gで仕入れることができた。一本あたり164Gの計算か。今普通の市場で買うと一本あたり300G前後なのでかなり得だ。


 まあ今後チーム内での消費が増えるとこっちの支出も増えるから利益の増大には至らなそうだが。

 瓶は雑貨屋ですら一本10Gだからどれだけ安くなるのかと期待したが、最終的に一本7Gだった。まあ今後も大量に使うものなので約10万本全て買い占めたが。


 蜂蜜も2週間分くらい買っておくか。予想通り卸売市場は量産においては必須の存在だな。しかし質重視の生産者のほうが圧倒的に多いと聞くから、思っている以上に卸売市場に来るプレイヤーは少ないのかもしれない。


 レメント人はかなりいるが、プレイヤーは数えるほどしかいない。ここで購入したアイテムは加工しない限り捨てるしか処分方法が無いという一般プレイヤーから見ると結構不便な仕様付きだからな……。


 おれはとっととクランハウスに戻った。アイテムは指定した時間に届けてくれるようだ。しかし今気がついた。


 このクランハウスのインベントリ、俺が使える容量は9万個分しか無いのだ。今回瓶だけで10万個も買ってしまった。


 早急に拡張しないといけない。といってもクランハウスの倉庫棟にいってメニューを開き、「倉庫拡張」を選ぶだけである。


 もちろん多額のGは取られるが。まあそれなりにGに余裕があったのでなんとかなるだろう。


「必要G 1,000,000G」


 おっと、意外と取られるようだ。まあ今週分のローン返済金を残してもギリギリセーフだな。


 早速アップグレード、と。


「一時的にプレイヤー全員が外出する必要があります。2分後に全員敷地から出てください。」


 お、一時強制退去か。まあ残りの5人は俺が市場に行っている間にすでにクランハウスを出ているので、特に問題はない。




 よし、二分経ったな。しっかりとクランハウスに入れるようになったようだ。

 倉庫の容量は――


 30万個か。これだけあれば十分だ。確か一時間後に来てもらうように注文していたのであと20分ほどか。


ティウ:m


 おっと、MPポーションを渡さないと。慌ててその場に転送魔法陣を置き、その上にMPポーションを置いた。


 その後俺はまた自分の寝室に行き、五人の転送機をセットした。


 本当にMPポーションばかりが消えていくな。絶えず要求が来るというわけではないので金属の精製を自動でするための魔法陣を書いていく。精製してできた金属はほとんど魔法陣の下地になる合金版に消えていく。


 いま思えば合金板も卸売市場で買うことが出来るのだろうか。今度時間が合ったらよってみても良いかもしれない。それでもいま手持ちの金属があるうちはコストがゼロに近いから特に買うメリットはないな。


 お、みんなからのポーションの要求が終わった。そろそろ次の周回に入るな。


 基本ボス戦以外はたまに魔法使いのティウからMPポーションの要求が来るだけなので忙しくはない。この間に高品質なHPポーションの研究でもしようか。



 たしか中級薬剤の書に上級HPポーションの作り方というのが書いてあったはずだ。まあ上級なHPポーションといってもアイテム名の後ろにつくランクが良いものになっていっているというだけだろう。


 作り方としては高品質な薬草に加えて「命の果実」をすりつぶしたものを加えるだけだな。


 命の果実は市場に売っていた。一個300Gほどするようだ。しかしこれ栽培とかできそうなものだが……。大きさはさくらんぼより少し大きいくらいで、色は明るい赤色だ。


 ひとまずこれを買い、ついでに「薬草C」も買ってきた。

 作業としては薬草を細かくして、そこに果実をすりつぶしたものを加える。

 その後に水と混ぜ、加熱をして薬剤錬成と詠唱すれば完成だ。


 加熱時間は()20分か。



 もう信用しないぞ。どうせ今回も20分でやっても良い品質にはならないのだろう。検証用に材料を10個ずつ買ってきたから順に試していく。


 加熱器具も5台用意した。材料を加工して……と。


 加熱を始めてからは暇なので再びマナタケを加工する作業に入る。最近こればっかりやっている気がするぞ……。


 みんなから時々アイテムの要請も来るので渡していく。MPポーションはなんとか生産が追いついているようだ。


 よし、それぞれ決めた時間HPポーションを加熱し終えたから順番に詠唱していこう。


「薬剤錬成、薬剤錬成、薬剤錬成、薬剤錬成、薬剤錬成!」


 いつもの光のエフェクトと共に出てきたアイコンは――


「HPポーションC-」「HPポーションC」「HPポーションC+」「HPポーションB-」「HPポーションC+」


 お、HPポーションB-の作成に成功したようだ。これは確か加熱時間を21分にしたやつだな。




 その後も5つで検証したがどうやらB-以上のポーションは作れないようだ。さて、4個のHPポーションB-をみんなに転送できるように準備しておかないと……


 HPポーションの回復量はいまのところ絶対的に決まっているため、高Lvになればなるほど高いランクのHPポーションが必要になってくる。


 しかしある程度HPポーションの作成に慣れている人はみんなC+を作ることが出来るので市場での価格差はC+以下はそこまで無い。


 しかしB-以上はかなり値段が高いところを見ると回復量もかなり増えるのだろう。


エリウム:ロージェ、ボス行くけど良いか?

ロージェ:おけ



 みんなからのアイテムの要求には出来る限り速く答えなければならない。これも自動化する仕組みとか作ることはできないだろうか。


 まあ何か信号を転送するような仕組みが必要になるだろうから少し開発は手間取りそうだ。そんなことを考えている間にもマナタケの加工をしながら要求に答えていった。


ボーロン:はいh


 お、来たか。ということはいよいよ終盤戦に入ったか。いまはおそらく前回ボーロンが倒れてしまったところと同じボスと戦っているから前回よりは早く倒せるのだろう。


 「はいh」はさっき決めておいた高品質HPポーションの略称だ。単純に「ハイHPポーション」から取っている。


 それにしてもここまで回復アイテムをゴリゴリ使うチームなんて他にいるのだろうか。確かにこのゲームで長いダンジョンに潜るときにはアイテムを多く使わなければならなくなることも多いが、それにしても多すぎる気もする。


 それでも自分で作っているものだし、大量生産で稼げているからGは足りているから問題はない。



 おっと、結構残り時間が少なくなってきたんじゃないか?


 俺は残り15分になってしまった。そんなことを思っていたらみんなからのアイテムの要求が止まった。無事に倒せたようだ。



 ゲームからログアウトしたら、迷宮内で何をやっていたのか聞こうかな……。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ