4話 風音の罠
ちょいエロ、下ネタ注意です
「今日はもう何もしなくて良いんじゃない?」
彼女は突然そう言った。
「え?」と俺は聞き返す。
「どうせ今は警察がうろうろしてて出れないだろうし一時はここで安静にしておく方が良いかと思って」
確かにそれは一理ある。 だがこの家なら安全とも限らないし、早くこの戦争を止めるために行動したい気持ちも抑えられない。
「とりあえず今日はゆっくりしますか…」
明日からは行動する事にして今日は明日に備えてゆっくりしよう。
俺の中でその結論に辿り着いた。
「Viiのゲームでもして遊ぼ?」
と彼女は言ってきた。
まあ、今日くらいは良いか。
そう思って「はい」と俺はそのゲーム機のリモコンを貰った。
いろんなゲームをして遊んでいたが、やはり体を動かすゲームは本当のスポーツ程じゃないが多少は疲れるな。
熱中していた俺達は部屋の温度も少し上がっていることに気付かずに少し汗を掻いていた。
喉が乾いて俺はさっきのお茶に手を伸ばした。
何も思わずそのお茶を一気に飲み干す。
彼女は飲み干す俺をまじまじと見ていた。
「どうかしました?」
「いや、何でもないよ」
少し彼女の顔はニヤっとしていたが、飲んでいる姿もカッコいいとか思ってただけだろうと思い、特に深追いはしなかった。
それからゲームに戻ろうと思った時だった。
視界が急にぼやけて見えなくなってきた。
「あれ…」
だんだん立っているのも辛くなり、ソファに凭れ掛かる。
視界が暗くなっていく中、俺は立ち上がって満面の笑みを浮かべている彼女の姿が見えた。
だが、俺はそのまま意識を失った。
目が覚めると何の変哲もない天井が目に映る。
しかし、すぐに異常に気付く。
目を擦ろうと腕を顔の前に持ってこようとしたら、俺の体は大の字になったまま動かない。
ガシャっと聞こえる音に気になり見ると、手錠が掛けられていた。
「へ…?」
俺は思わず馬鹿っぽい声が出た。
もう片方の手と両足も見るが、四肢全てに手錠が付けられている。
「何だこれ…?」
夢でも見てるのかと思って俺は深呼吸をした。
冷静になって周りを見るとすぐに場所が分かった。
さっき見た寝室だ。そして風音先生の家に来ていたんだ。
それを思い出した時、彼女は姿を現した。
その彼女は思わぬ姿だった。
生まれたときの姿に布一枚だけ着ている、俗に言う下着姿だった。
「おはよう、やっと起きたんだね」
下着姿の彼女はそう言った。
「え、何でそんな姿なんですか…」
俺はそう聞きながらも近くに時計があるかを探して時間を確認する。
もう夜9時になろうとしていた。
ゲームをしていたのは4時前だったはず…
約5時間は寝ていたのか…
「炎怒くん、もうあたし我慢出来ない」
そう言って彼女は俺に近付いてくる。
まずい、これは本当にまずい…
まさかこんな事を企んでいたとは…
「ちょ、先生落ち着きましょう? こういうのはあんまりよろしく無いかと…」
俺が必死に説得しようとするが、彼女は止まらない。
仰向けに寝転んでいる俺の上に彼女は座り込んだ。
二十歳を超えてる女性ではあるが、見た目はJKだ… 流石に理性が…
必死にいろんな物を抑える。
無心だ。無の境地に立つんだ俺。
そんな俺の思いを無視して彼女はおもむろに俺の上に倒れこむ。
その時、ちょうど顔に柔らかい感触が当たる。
あっ、ダメだこれ。
体が反応してしまった。
男の生理現象が起きてしまった。
気付かれなかったら良いんだが…
「あっ… 大きくなってる…」
と彼女は俺に呟いた。
無理ゲーすぎました。
修行僧でも無理な話ですよ、これは。
彼女は大きくなったそれを軽く触ってくる。
「ちょ…本当に先生やめてください…」
我慢出来なくなる…
「我慢しなくていいんだよ…?」
彼女は俺に微笑みながらそう囁く。
いや、考えろ俺。何か道はあるはず…
だが、そう考えている間にも彼女は俺のズボンを脱がしていた。
タイムリミットは短いぞ俺。落ち着け。
これも一つの戦いだと思え俺。
戦いに重要なのは相手の弱点を突くことだ。
相手の弱点を… 弱点…?
そう考えた時に思い出す。
最近の彼女への対策があったじゃないか…!
彼女の顔は目の前にある。
だから今しかないと思った。
彼女の方を見てキリッと顔を決めて呟いた。
「風音… 愛してるよ」
そう言った瞬間、彼女は「はうん!!」と言ってアッパーを食らったかのように仰け反った。
そのまま気絶したようだった。
良かった… 危うく禁断の関係が成立するところだった。
俺は何とかなったと思って冷静になってから気付いた。
炎使えるんだから手錠燃やせば良かったわ…
手錠を燃やして俺は何とか起き上がった。
ちなみに大事な部分は起き上がったままだった。
正直下着姿で倒れてるこんな可愛い人が居たら男性の9割は襲うだろうな。
だが、俺は残りの1割になる。
風邪を引かないようにと毛布を被せて、とりあえずもう夜だしソファで寝る事にした。
それにしても、俺を裏切るような事をしていたんじゃなくて安心した。
悪い事を企んでいた事に変わりは無いが…。
こんな事をされても大切な仲間だ。
俺は彼女に何かがあれば守るだろう。
そう思いながら俺は深い眠りについた。
家電戦争Ⅱの中でおそらく唯一のちょいエロです。もうこれからは無いと思います。