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47城下町

優しい日差しが降り注ぐ中、爽やかな春の風が私の髪を通り抜けた。パサリと脱げてしまった白の羽織を頭から掛け直す。


「リハルト様、本当にこんなので大丈夫なの?」

「行商人も多いからな。同じ様な格好の者など、腐る程いるから安心しろ」

「ふふ、楽しみ!」

「紗良様。離れれないで下さいね」

「分かってるよファルド様」


今日はリリーファレスでリハルト様が約束してくれた、ローズレイアの城下町である王都ロザントリアに来ています!お忍びの格好なので白い羽織を頭から掛けて、行商人の振りをしております。貴族のお忍びなどにも使用されているのだとか。


「きゃー!凄い人!!さすが城下町ね」

「紗良様。あまり騒がないで下さい。バレてしまいますよ」

「…御免なさい。だってシェトルテの時よりも凄いんだもの!」

「当然だ。規模が違う」


本当はマリーも連れて来たかったけど駄目だったので仕方ない。代わりに私のお金を一部貰ったので買い物をするんだ!ぎゅっと皮の布袋を握った。落とさないようにしなくちゃね。


ドン

「わっ」

「てぇな!気いつけろ!」

「すみません」


キョロキョロと辺りを見渡しながら歩いていると、すれ違った人とぶつかってしまった。人が多いから気を付けなくちゃ。美味しそうな食べ物を見つけたので、一つ貰って頬張った所で気付いたことがある。


「はれ?…ふふぁひわひょこら?(二人は何処だ?)」


蒸した芋のような物をを口の中で咀嚼しながら、キョトンと辺りを見回すも、見つけられなかった。もう私じゃなくて二人がはぐれてどうするの!?仕方ないので、一人でこの町を満喫する事にした。私のやりたい事がこれなら出来るしね!


「ココは何の店だろう?」

「此処は薬屋だよ」

「薬屋かぁ。…ん、貴方誰?」

「はは、僕はジラフ。君はこの町初めてかい?」

「私は紗良。そうなの、だから詳しくないの」

「良かったら道案内しようか?」


ジラフと名乗った男性は、リハルト様と同じくらいの年に見えた。金髪の長い髪を後ろに束ねており、風に靡く。見た所、町人だと思うのだけど…。


「案内料を取るの?」

「へ?いや、困ってそうだったから」

「…貴方仕事をしてないの?」

「ははは!いや?此処の薬屋で働いているよ」

「中を見ても?」

「どうぞ?お客様」


ギイッと木製の扉が開かれると、独特な匂いが鼻についた。色んな薬が混ざった匂いだ。中には棚があり、色々な小瓶や薬草などが入っていた。


「おージラフ帰ったか!ってお客様か」

「店の前にいたから案内したんだよ」

「そうかそうか。何かお探しかね?お嬢ちゃん」

「私そんな年齢じゃないわ」

「はは!こりゃ失礼した」


店の中からはジラフに似た年配の男性が出て来た。どうやら父親らしく、家族で営んでいるそうだ。特に欲しい物があった訳じゃないのだけどな。


「そうね…ココにはどんな薬を置いてるの?」

「そうだなぁ、何でもあるぞ。怪我から病気の薬までな」

「消える薬とか空を飛ぶ薬とかは?」

「ぶっ!あはは!やっぱ、君は幼いじゃないか!」

「これジラフ、失礼じゃないか。そういう薬は無いんだよ。ごめんな」


大爆笑するジラフを尻目に、優しく頭を撫でてそう言ってくれたジラフ父。ちょっと期待しただけで本気じゃないのに、あんなに笑われると腹立つわね。


ドガッ

「ゔっ!」

「貴方失礼ね!分かってるわよそんな事!」

「何も殴る事ないじゃないか…」

「ふん!あ、そうだ。疲労回復薬の扱いはある?」

「あぁあるよ。君が飲むのかい?」

「ううん、いつも仕事ばかりしてる人に上げるのよ」


お父さんにかい?と聞かれてしまった。何故私の顔はあまり見えない筈なのに、幼く見られてしまうのだろうか?背はさほど低くはないのに。


「違うわ!私彼より年上よ」

「はは!いやぁ、あれでも息子は19なのだが…」

「私25だもの」

「…え?本気で言ってる?なのにあんな幼稚な事を聞いたのかい?」

「ちょっと聞いただけじゃない」


ムスッとして幾つか出された回復薬を吟味してると、フッと影が重なった。不思議に思い顔を横に向けると、ジラフに羽織の中を覗き込まれた。


「っ、嘘だろ…」

「ちょっ!覗き込むなんて最低よ」

「父さん、この子超美少女なんだけど」

「だから少女じゃないの!」

「ほぅ、これはこれは。お嬢さんら何処かの貴族様かい?連れはどうした?逸れたのか?」

「私じゃなくて向こうがはぐれたの。あ、そうだ!ジラフ!顔を見た罰で買い物に付き合ってよ」


神子とバレたら大問題なので、訂正しなかった。ジラフに指を突き付けてお願いという名の命令をする。この町に詳しくないし、最初の申し出を受けるだけだもの。


「…いい、けど」

「?顔が赤いわよ。熱でもあるの?」

「な、ないさ!父さん、案内してくるよ」

「あぁ、お嬢さんこれをどうぞ」

「え?あ、お金を…」

「いいんだよ。馬鹿息子のお詫びだ。さぁ楽しんでおいで」

「あ、ありがとう」


先程の薬が幾つか入った袋を貰い店を出た。ジラフが此方をチラチラ見ながら歩いてくるので、何?と聞いたら何でもないと返ってくる。なら気になるので見ないで頂きたい。


「な、なぁ!もうその年なら結婚してるんだろ?」

「ううん、まだ」

「は?何で!?」

「したい人が居ないもの」

「君なら選び放題だろ?」

「まさか!そんな事ないよ」


あ、嘘でもしてると言った方が良かったかな?この世界だと完全な行き遅れになるんだっけ?ジラフにも結婚してるのか聞いたら、まだと返ってきた。リハルト様までとはいかないけど、中々爽やかな青年だと思うんだけどな。


「…あ。奥手なのかな?」

「ばっ!違う!!」


この慌てた反応はビンゴだな。可愛いわね、まだまだ初心うぶで。ジラフをからかうのはこれぐらいにしといて、本題に入らなくちゃね。


「ねぇ、男の人って何をプレゼントされたら喜ぶの?」

「へ?男?恋人か…?」

「ううん、お世話になってる人」

「ほっ、そうか。君からなら何だって嬉しいんじゃないかな?」

「…それじゃあ困るのよね。まぁいいわ、探しながら見つける事にする。宝飾店はどこ?」


ジラフに案内してもらい、宝飾店に入る。商品はガラスケースの中に全て仕舞われていた。どれも豪華な物ばかりで趣味に合う物はなかった。


「あ、ねぇ男性のってある?」

「おやプレゼントですかい?男性用でしたら、ピアスや指輪などがありますよ」

「見せて」


眼鏡を掛けたふくよかな店主に商品を広げてもらい、手に取りながら吟味をする。指輪は派手すぎて却下なのでピアスを選ぶ事にした。


「わぁ、綺麗な青ね」

「お嬢さんはお目が高い。それは他国で取れる宝石でしてね、そこまで透明度の高い物は希少なのですよ」

「ふぅん、サファイアかしら?」

「宝石の種類とか分かるのか?」

「何となく」

「そうです!最高級のサファイアで御座います。まぁこれは高額なので、中々売れる物では御座いませんがね」


いそいそとそのピアスを仕舞おうとしたので、待って貰った。ピアスの横の装飾は王冠の形になっており、その真ん中に最高級のサファイアが鎮座していた。凄く素敵だけどリハルト様付けてくれるかな?


「いくら?」

「はは、これはさすがに何処ぞの貴族のお嬢さんでも買えないと思いますよ?」

「私は客よ?客がいくらか聞いてるの」

「分かりましたよ。38000メルです」

「38000メル!?いくら何でも高すぎだろう!ピアスだぞ?」

「ですから最高級品ですと申した筈です」


ジラフが店主に食いかかっているのを眺めながら、38000メルって幾ら何だろうか考えていた。ただ、反応から見るに物凄く高い物なんだろうな。皮袋に入っている硬貨を眺めながら考える。


「金色の硬貨で何枚になる?」

「は?」

「金の硬貨は30枚程になりますが…」

「待て待て!いいか?金貨30枚もあったら平民は一生遊んで暮らしていけるんだぞ?」

「そうなの?」

「そうだよ!世間知らず過ぎる!」


ジラフが何故か怒っているけど、私は冷静に金貨の枚数を数えてた。そこそこ重いと思ってたら、多めに入れてくれたみたいで余裕で足りるや!


ジャラジャラジャラ

「まっマジかよ!?」

「これで足りる?」

「しょ、少々お待ち下さいませ!!」

「あ、こっちはいくら?」

「こちらは銀貨3枚程です!」

「じゃあこれも一緒に」


近くにあった緋色のピアスも一緒に買った。小娘が出した金貨を冷や汗を流しながら数える店主と青ざめてブツブツと何やら呟いているジラフに何だか可笑しくて笑ってしまった。


「確かにきっちりと代金頂きました!いやぁ、お嬢さんの様な方に買って頂けて宝石も幸せだと思いますよ。こちらをサービスで付けさせて頂きますので、今後ともご贔屓にして頂けたら」

「えぇ、これたらまた来るわ」


商品を受け取り店を出る。サービスで貰ったのは黒曜石の入ったブレスレットだった。金の輪っかの中心部分に石が埋まっており、蔦のような装飾が入っていた。あの店主にもしかしたら神子とまで分からないが、黒髪黒目なのは確実にバレている。まぁジラフもジラフ父にもバレてるだろうから、気にしない事にした。


「ジラフ!後は女性が喜びそうな小物や髪留めが置いてある所知らない?」

「知ってるけど、そんな高価な物売ってないぞ?」

「別に高価な物を買いたい訳じゃなくて、あげる人に似合う物を選んでるのよ?」

「はぁ、貴族様ならお金はあるかも知れないけど、自分で稼いだ金じゃないだろ?」

「そう思って自分で稼いだお金を持ってきたのよ?」

「なっ!あんた何者なんだよ!?その年齢でそんだけ稼ぐって相当だぞ!!」


神子だからです!とも言えないしな。しかもこの金額で一部って知られない方がいいみたいね。イマイチこの世界の金額が分からないわ。硬貨自体今日初めて持ったのだから、仕方ない事なのかも。


「秘密。ささ、案内して?」

「…分かったよ。こっちだ」


案内してくれたのは、可愛らしい店だった。ジラフは店内に居づらそうにしているので、店外で待つように言えば、目を離すのが怖いと言われてしまった。どんだけ子供扱いなのだろうか。


「よし、プレゼント買えたわ。ありがとうジラフ」

「自分の物は買わないのか?」

「特にないわ。食べ物ぐらいかな?」

「貴族なのに変わってるんだな」

「良く言われる!」


薬屋の前まで送ってもらっていると、誰かに名前を呼ばれた。気の所為かと思ったけど、そう言えば二人とはぐれた事を思い出して青ざめる。ギギギと首を後ろに向けるとリハルト様とファルド様が居た。


「紗良!お前何処に行っていた!?」

「きゃっ!ごめんなさい!」

「大丈夫か紗良!こいつら何なんだよ!?」

「お前こそ誰だ!何故紗良といる?」

「まっ待ってリハルト様!この人は私を案内してくれただけなの!!」


えらい剣幕でリハルト様に怒られ、ジラフが庇ってくれるものの、火に油注いでる状態になってしまったので慌てて仲裁に入った。


「はぁ?お前ははぐれた挙句に他の男に案内を頼んでいたのか!?」

「あ、あのですね…」

「リハルト様ってもしかして王子の!?」

パンパン

「皆様、此処は外ですよ。民にバレて騒がれてはまずいので別の場所に移動しましょう」


ファルド様が手を叩いてこの騒ぎを取り敢えず落ち着かせてくれた。ジラフが家である薬屋の場所を提供してくれたので、店を一時的に閉めてそこで話をする事になった。リハルト様の顔が怖くて直視できません。


「事情は分かった。帰るぞ紗良」

「…はい」

「ま、まさか神子様だったなんて…」

「ごめんねー。でも見えないでしょ?」

「見た目は神子様だけど中身がね…」

「殴っちゃおうかなー?」


右手を出して拳を握れば謝ってくれた。分かれば宜しい。ジラフとジラフ父にはこの事は内緒ねと口止めをして、別れの挨拶をした。


「あ。ファルド様、荷物ちょっと貸して」

「何するのです?」

ガサゴソ

「んーと…あ、これこれ。はいジラフ」

「は?これはあの時に買ってた緋色のピアス?」

「うん。貴方の目に合うと思って!珍しくて綺麗な色よね」

「…ありがとう紗良。大事にするよ」


ジラフはとても綺麗な緋色の目をしていて、ピアス見つけた時にコレだ!って思ったのよね。私が神子と分かっても変わらずに接してくれるし、案内してくれたお礼もあるしね。


「さっさと帰るぞ」

「またねジラフ」

「あぁ、また」

「今度は絶対にはぐれないで下さいね。分かってますか?言った傍から離れるなんて子供ですからね」

「う、気を付けます…」


ファルド様にチクチクと嫌味を言われながら城に戻るのでした。勿論、はぐれない様にリハルト様に手を繋がれているので、逃げ出せないけどね。


「まさか神子様だったとは驚きだな」

「また逢えるかな?」

「どうだろうね。あの神子様ならひょっこり来そうだな」

「目を褒められたの、初めてだ…」

「良かったなジラフ。お前の目は母さん譲りで綺麗だぞ」

「父さんに言われても気持ち悪い」


去っていく三人の後ろ姿を眺めながら、また逢える日を夢見てピアスの箱をギュッと握った。羽織を覗いた時の君はとても可愛いかった。けれど羽織を取った君は美しく、声が奪われた様に出なくなった。分かってる、不毛な恋だって皆が笑うだろう。だけど仕方ない、中身も含めて好きになってしまったのだから。この緋色の瞳の様に赤く情熱的な気持ちは、消える事はないだろう。




☆ー☆ー☆ー☆ー☆




城に戻って来たものの、リハルト様はずっと不機嫌だ。そりゃはぐれた私も悪いけど、二人も悪いのよ?大体見張りの騎士はどうしたのよ?サボってたんじゃないの?と思っていると、見張りはあくまで見張りらしく、危険な状態にならなければ出て来れなかったらしい。つまり見張っていて、リハルト様達に連絡するのに時間がかかったという事である。無線とか無いもんね。まぁいざとなったら守護者ガーディアンがいるし!


「もう、まだ怒ってるの?」

「紗良様、リハルト様は薬屋の男性にプレゼントを渡した事を気にされてるのだと思います」

「っファルド!!」

「あれはついでに買ったやつなの!メインはこっち」


袋から取り出した重厚感のある小箱をリハルト様の目の前に差し出した。するとキョトンとした顔でその小箱を見ているリハルト様。何だか少し可愛いわね。


「いつも沢山貰ってるからそのお礼!気に入らなかったら付けなくてもいいからね」

パカッ

「ピアス、か?」

「うん、リハルト様の目の色と一緒。綺麗でしょ?」

「…あぁ、付けてもいいか?」

「うん!」


リハルト様は付けていたピアスを外して、私のプレゼントをしたピアスを付けてくれた。うん、思った通り凄く似合うわ!嬉しくて色んな角度から見たら、リハルト様に顔を押さえられてしまった。隙間から見えたのは、顔が少し赤く染まったリハルト様の横顔だった。私もつられそう…。


「上等な物ですが、お金は足りましたか?」

「うん。ジラフが驚いてたわ」

「お前の金なのだから、自分の好きに使えばいいものを」

「だから自由に使ったのよ?私はもう沢山あるから要らないの!」


屈託のない笑顔で笑う紗良が愛しすぎて、無意識に手が伸びて抱き締めてしまう。最近自制が効かなくて駄目だな。あの時の夜会の時もそうだ。他の男にキスをされているのも、他の男の所為で泣いているのも許せなくて、思わずキスをしてしまったのだ。いや、泣き顔が可愛かったのもあるのだが…。


「り、リハルト様?」

「大事にする」

「リハルト様の貰ってきた物と比べたら大した事ないかもだけど…」

「いや、お前のが一番だ」

「っ、そう言ってくれるなら嬉しいな」


あの日の一件以来、悲しい程に何も変わらないのだが、こうして俺の為にプレゼントを選んでくれた気持ちが嬉しいのだ。笑って側に居てくれるのなら、今はそれだけで十分な程に。


「ん、これは何だ?」

「リハルト様のピアス買ったらサービスでくれたのよ?」

「…このピアス幾らしたのだ?」

「プレゼントの値段は気にしちゃいけません!」


紗良の腕に付いていた腕輪について聞くと、そう返ってくる。もしかして渡したお金をほぼ使って来たのか!?価値を知らないにも程があるだろう…。だが紗良が満足したのなら、それでいい。何より俺の為に使ってくれたのだから。


「あ、この腕輪ファルド様にあげる!ちょっと大きいし」

「私はこういった物は付けませんので」

「そう?じゃあ、この辛いものセットあげるね」

「…ありがとうございます紗良様」


リハルト様から離れて、辛いものばかりを集めた食べ物セットをファルド様に渡せば、ほんのりと顔を緩めて受け取ってくれた。良かった。ファルド様って本当に辛いもの大好きなのね。


「お前は何か欲しい物はあるか?」

「ううん、何もないよ」

「……そうか」

「リハルト様はいつだって、紗良様に何かしら用意したいのですよ」

「ファルド!!お前は…」

「もう充分過ぎる程あるもの。その気持ちだけ受け取っておくね!」


部屋に戻りマリーやリチェにもプレゼントを渡したら、喜んでくれた。ダーヴィット様とマーガレット様、守護者ガーディアンの二人にも勿論あげた。城の皆には帰り道に、まだこの国に来たばかりのお菓子を行商人が売っていたので、全て貰って配ったのだった。


「お金余っちゃったな。しまっておこう」

「また出掛ける前に貰えるのですから、ファルド様に預けては?」

「お忍びで抜け出したい時にどうす…あ」

「紗良様?お説教がお好きみたいですね」


マリーに皮袋を奪われて、ファルド様に返しに行ってしまった。ポッケに入れた金の硬貨一枚になっちゃったので、バレない様に引き出しの奥にしまっておいた。いつか来る抜け出しの日を楽しみに、今はおとなしくヘソクリでもつくるかな。


ジラフ=麒麟。特に意味はないです。

紗良が消える薬や空を飛べる薬を聞いたのは、異世界なので微かな希望を込めて。

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