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働け、魔法少女!  作者: 螺子
第一章「宝石王子と魔法少女」編
25/26

【閑話】疑似天使と運営さんのお茶会 その1

「……それで、僕を此処にわざわざ呼び出した理由は?用があるならさっさと言ってくれ、僕も暇じゃない」

「特別なことはなんにもありませんよぉ~?ただ自分の子供とお茶会がしたくなっただけですぅ、ほら、美味しいお茶に、サンドラちゃんが好きな和菓子もありますよぉ」

「そんな物に本気で釣られる訳ないだろう、…………、……まあ、たまになら聞いてやってもいいけど。あとその気色の悪い呼び方は止めて」


天使のような翼を生やした少年は、座りながら向かいのフードを被った子供のような背丈の人物に懐疑的な目を向ける。



「………引き留めるからには、茶請けの話は面白くないとね?」



フードの子供は疑似天使へ、にこりと笑みを向けた。



「もっちろんですよぉ。それではぁ、運営さんのお茶会、はじまり、はじまり~」




●ヒーローってそもそもなあに


運営さん「サンドラちゃん、ヒーローって何か知ってます?」

サンドラ「いきなり何?当たり前だろう、嫌になる位知ってるさ。ヒーローは約300年前、人口増加と共に顕著になってきた"魔物"という未確認生物の活動を抑制するために作られた組織の構成員、ヒーロー組織の社員の事だろう。教科書にも載ってる、………何これ、僕に歴史の授業でもしろって?」

運営さん「いや~、さっすが歴史オタクですねえ!(拍手)」

サンドラ「……やっぱり馬鹿にしてない…?」

運営さん「いえいえぇ、説明回ですから。ラジオですから!リスナーの質問に答えるのは義務ですよねぇ」

サンドラ「ラジオ………って、はぁ、?ちょっと待って、っ説明しろ!」

運営さん「次回はゲストもお招きしましょうかね~」

サンドラ「………次があるの…?」


●ヒーロー組織というもの

運営さん「さぁてさて、どんどん行きますよぉ。次はヒーロー組織内部についてですね。ふふん、私が作った体型は完璧なのです」

サンドラ「……効率的じゃないと思うけど。確かに個人の補償は手厚いけれど、プラント職員の負担が大きすぎるね」

運営さん「むむむ、意見は百葉箱に入れるのですよサンドラちゃん?」

サンドラ「目の前に居るのにわざわざ紙に書くかい?馬鹿らしい」

運営さん「そうしないとロマンがないのですよ!それにこのコーナーの尺を取る為にもですねぇ~、何てったってお茶会は二十五話に一度しか無いんですよぉ?出番がただでさえ少ないんですから~、一回で沢山喋らないと」

サンドラ「ちょっと何言ってるか理解出来ない。話を戻して、ヒーロー組織は厳密に言えば一般企業とは違う特別行政法人に近いものだけれど、プラント職員はその限りじゃない。彼らは主にヒーロー達のサポートや、彼らが生み出した技術の特許収入、グッズ、ヒーロー組織への国家·民間からの依頼の仲介、魔法具販売によって資金を稼いで、ヒーローやプラント職員分の給料を稼いでる訳だ。"ヒーローの存在は政治と分離しなければならない"なんて、どだい無理な話だけどね。影響力の桁が違う、いくら魔物が減ったって言っても、消防活動やボランティアで直接人間に接するヒーローと、演説と無駄な議論だけが能の政治家、どちらが人気を博するかなんて明白。その知名度を利用している国は多い」

運営さん「うーん、分かってはいるんですけどねぇ。でも、それって有名な神社とかお寺の近くに参道が出来て、その町が賑わって地方自治体が税金収入を得るのと似たようなものじゃあないですか。ヒーローと政治の分離を掲げたのは私ですけど、そこまでは管下しない……と言うかぁ、直接利用しない限りは目くじら立てる事もないなぁって感じですねぇ。文明の存続が大前提ですから、私にとっては」

サンドラ「へーぇ……君の口から、そんな話が聞けるなんてね。何時もそれぐらい真面目に喋ってくれればいいのに」

運営さん「馬鹿にしてますぅ~?これでも!ヒーロー組織の!トップなんですよぉ……あっ、何笑ってるんですかぁー、ちょーっとー!」

サンドラ「笑ってないってば。ふふっ、じゃあ外郭の話はしたから次は内郭かな。そっちはそんなに詳しくないんだよね……僕はヒーローじゃないから」

運営さん「はいはぁい、それなら私が。ヒーロー達は現在47人です!7年前……もう少しで8年になりますけど、その時にヨーロッパで起きた大規模な魔物害……イプス·ノワール大魔災によってヒーローの数は31人にまで激減しましたけれど、復興で少しずつ元通りになってきてますねぇ。現代のヒーローちゃん達は皆、才気溢れる素晴らしい子達です!」

サンドラ「ああうん、そうだねはいはい。ヒーロー達に序列は無いって言うけど、実際はどうなの?」

運営さん「うううん、明確に偉いとかは無いですけどぉ……世間一般で非公式に、ヒーローの強さのランキングがあるじゃないですかぁ?結構それを皆知ってるのか、一緒に戦うから分かるのか、強いヒーローほど敬われやすいですねぇ。あとは複数人での作戦をするときに司令塔になりやすい子ですかねぇ~、なるべく均等に任せるようにしてるんですけど、なんせ皆個性が強いですからぁ………向いてる子、いない子の差が酷くてですねぇ。大抵同じような子たちでローテーションしてますぅ」

サンドラ「それで、ヒーロー達にも無意識に序列意識がついたって事か」

運営さん「上だからどう、下だからどうってのはあんまりないみたいですけどねぇ~……其処は流石英雄(ヒーロー)だと思いますぅ」

サンドラ「…………全員平等という意識を植え付けるよりはよっぽどマシさ、きっとね」


●言語の壁

サンドラ「そう言えば、今更だけど……()()()()なんて便利なもの、どうして売ろうと思わないんだい?」

運営さん「あー、翻訳魔法ですかぁ………ヒーロー個人と、プラント内での会話には適用されるんですけどぉ、アレ、私が掛けてる扱いなので人数が増えると負荷がすんごいことになっちゃうんですぅ」

サンドラ「世界のシステム体型に組み込めば……って、流石にそこまでの大規模改編は不可能か」

運営さん「そんなこと出来ないししないんですよぉ~、それに、言語の壁って、ある程度は必要だと思うんですよねぇ」

サンドラ「ヒーロー達にはないけどね。あれ、どういう仕組みなの?」

運営さん「それは企業秘密……と言うか、難しすぎて言葉で言っても分かんないと思いますぅ。取り敢えず、ヒーローには全員、聞き取る言葉を自分の母国語に翻訳できる魔法、話す言葉を相手の母国語に合わせる魔法、自動翻訳調整魔法とかが掛けられてるって認識で大丈夫ですぅ。それらを合わせて"翻訳魔法"って言うんですねぇ」

サンドラ「使わないで自分で覚えた方が良いでしょ、絶対。便利な道具は人を腐らせるよ」

運営さん「うーん、それもそうなんですけどねぇ……個人で切ってる子とか、活心時以外は使ってない子も居ますよぉ?でも、ヒーローのお仕事は時間勝負ですからぁ、言葉が通じないと色々大変なんですぅ。色んな国出身のヒーローが居ますからねぇ」

サンドラ「…………まあ、そうかもね」

運営さん「サンドラちゃんはもう翻訳魔法を使わなくても色々喋れるんでしょ~、?凄いですねぇ、偉い、偉い~」

サンドラ「撫でなくていいから!!……子供扱いしないでくれる?」

運営さん「私にとってはみぃんな子供ですよぉ~、ふふふ」

サンドラ「はぁ………」


●それでは今回はこの辺りで

運営さん「さーて、そろそろ終わりの時間ですかねぇ……次にお茶会があるのは五十話ですぅ!あぁ、長いですねぇ………」

サンドラ「何、作者からのメモって……えーと、『第一章の中盤すらまだまだ遠いのに、第二章まで行ける気がしないよ助けて。皆様末長くお付き合い宜しくお願いします(土下座)』……だって。誠意のない文章だね、誰これ?」

運営さん「まーまー、そのうち判りますよぉ。それでは皆さん、次をお楽しみに~!」

サンドラ「次が有れば、ね。暇だったら来るぐらいはしてあげるよ、じゃあね」

前回の更新から大幅に遅くなり、本当に申し訳ございませんでした………!!

(言い訳を致しますと、はたまほの世界観を見直してこの話を書くにあたりかなり難航を極めたと言うか……設定を改めて整理し、細かくしていくのにかなりの時間を費やしました。ごめんなさい。)

今年は私著者が多忙を極める年ですので、さらに更新ペースが遅くなる可能性があります。

気長にお待ち頂けると幸いです。

今回から、一話の文章量を少し増やそうと思いますが、見にくいなどありましたらお気軽にご意見お寄せ下さい。

何時も見てくださりありがとうございます!

良ければ評価·感想·レビューをお願い致します。

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これからも宜しくお願い致します!

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