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⑺『迷宮の入り口と出口の、トポス』
⑺『迷宮の入り口と出口の、トポス』
㈠
混迷の内に、その開拓的被害を鳥瞰するならば、我々のトポスも、迷宮入りだろう。まさしく、その迷宮の内に、出口を見出さなければ、事の運びは順調ではないだろう、ということなのであるが、着地点が、何せ、難しいということなのである。
㈡
我々は今日も、我々であるが、我々を超える我々を、常に望んでいる。それは、確かなことである。時代の先を見通すためには、新しい芸術が必要だからである。しかし、その位置とは真逆に、我々の場所はここだ、と明言されるから、苦しくなるのは、当然のことだ。
㈢
つまり、トポスの提示、が必要なのであって、世界には様々な価値観があるが、そのどこにもない、新しい価値観が、世界を瞬く間に変容させるのだろうから、息の根が止まってしまう。恐怖の対抗するためにも、我々は、新しいトポスを、発見しなければならないだろう。