表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋人たちの人狼ゲーム(検索除外)  作者: naru
死が2人を分かつまで~恋人達の人狼ゲーム~
4/103

ルール説明と役職決め

「では今からやる『リアル人狼ゲーム』のルールを説明する」


 と覆面集団のリーダー格の男が話し始めた。


「『リアル人狼ゲーム』とは、これからプレイしてもらう『人狼ゲーム』で出た脱落者及び敗北者に実際に死んでもらう――実際に命を奪う――ゲームだ。

殺害方法は安楽死の薬だ。

こちらで用意した安楽死の薬を注射する。

苦しむことはないから安心しろ」


 と男はニヤリとした。

 

 話を続ける。


「次に『人狼ゲーム』の説明をする。

『人狼ゲーム』とは村人の中に潜んでいる人外――人狼と妖狐――を駆逐(くちく)するゲームだ。


昼の時間はプレイヤー全員で人狼及び妖狐を探す話し合いをし、それぞれ1人人狼あるいは妖狐と思われる人間に投票する。

その投票で最大多数票を獲得した者がその日処刑される。

もし同票が2回続いたらその日の処刑は中止される。


夜の時間は人狼の襲撃が起きる時間帯だ。

人狼は夜になると人狼以外の1人を襲撃する。


そのサイクルを人狼が全て駆逐されるか、人狼と人狼以外の数が同数になるまで続ける。


今回は……


村人陣営……村人3人、占い師1人、霊媒師1人、騎士1人

人狼陣営……人狼2人、狂人1人

第三陣営……狐1人


と言う役職でプレイしてもらう。


まず村人陣営。


村人は何の能力もなし。


占い師は夜の間に1人の人間を占うことが出来る。

人狼なら黒、村人なら白、妖狐なら白と言う占い結果になる。

妖狐は占い結果は白になるが、占い師に占われると死んでしまう――『呪殺』される――。


霊媒師は夜の間に昼の投票により処刑された者が人狼かどうか知ることができる役職だ。

人狼だったら黒、その他――妖狐含む――白。


騎士は夜の時間、人狼の襲撃から1人だけ護衛することができる。

自分は護衛できない。   


次に人狼陣営。


人狼は夜の時間に1人襲撃することができる。

妖狐を襲撃しても、妖狐を脱落させることはできない。


狂人は人狼陣営だが、占われても霊媒されても『白』と出る。


最後に第三陣営の妖狐。

妖狐は人狼に襲撃されても死なない――人狼に妖狐は殺せない――。

しかし、占い師に占われると死んでしまう――呪殺されてしまう――。

占われても霊媒されても『白』と出る。


村人陣営の勝利条件は人外を全て駆逐すること。ただし人狼より先に妖狐を駆逐しないと、妖狐の勝利になってしまう。


人狼陣営の勝利条件は妖狐が駆逐された状態で、村人陣営と人狼が同人数になること。

妖狐を駆逐しない状態で村人陣営と同人数になってしまったら、妖狐の勝利になってしまう。


第三陣営の勝利条件は、人狼が全て駆逐されたときに生き残っていること。

あるいは人狼と人狼以外の数が同数になったとき生き残っていること」


 私は男の『人狼ゲーム』の説明を話半分で聞き流していた。

 と言うのも『人狼ゲーム』は知っているし。

 よく使われる役職ばかりだし。

 特別変わったルールとかもなさそうだからだ。

 と言っても、人狼ゲームを知らない人が聞いてもよくわからない、不親切な説明なんじゃないかなあ……。

 

 男の説明を半分聞き流しながら私は考えていた。


 第三陣営ありかぁ……。

 キツネになった人、カワイソー。


 私はイヤよ!

 だってキツネになったら……その時点で、ナカジマさんと同じ陣営じゃないってことじゃない!


 私、占い師か騎士がいいなあ。


 騎士になったらずっとナカジマさんだけを守るの。


騎士『私があなたを守る!』


 いいわあ!

 まさに『恋人達の人狼ゲーム』!


 占い師になったら一番にナカジマさんを占って、『黒』だったとしても『白』だったって言ってあげるの。

 別にいいんだあ、私それで騙りだと思われて吊られても。

 ってこのセリフも『恋人達の人狼ゲーム』っぽ~い!


 でも、もしナカジマさんがキツネだったら占ったら死んじゃうね。てへぺろ☆


占い師『わ、私が彼を殺した?

嘘だぁあああ!』


 闇堕ち占い師誕生だ!

 これはこれで『恋人達の人狼ゲーム』っぽい!? 

 いいね! 


 現実逃避だったのかもしれない。

 そんなことを呑気に考えているうちに『人狼ゲーム』説明は終わり、いよいよ本番。


「じゃ、お前ら自分のスマホ持ってんだろ。

今から言う『リアル人狼ゲーム』アプリ、インストールしてくれ」


 どうやら『リアル人狼ゲーム』ができるアプリがあるらしい。

 誰がそんなの作ったんだろ……需要少な過ぎないの?

 採算取れてる?

 CM、10分くらい流さないと駄目なんじゃない?


 『リアル人狼ゲーム』アプリインストール完了後。

 私たちはアプリをタップした。

 オープニング映像が流れる。


 男女が走っている。

 人狼が追いかける。

 男女が振り返る。

 すぐ後ろに人狼がいる!

 画面が赤一色に塗りつぶされる。

 タイトルが表示される――『リアル人狼ゲーム』。


 う~ん、ベタだ。


「はじめる、をタップしろ。

妖狐村、をタップしろ。

役職を決める、をタップしろ」


 男の言うとおり、操作を進めて行く。

  

 私は役職ボタンをタップした。

 しばらくすると、私の目の前にあるカードが表示された。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ