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ドラゴンプラネット  作者: 葉月 優奈
十話:つながろうとするRPG
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僕たちの戦いは続いていた。

それは初めて試みる戦い。ヤトノカミである彼を殺さないための戦い。

二人に会って、愛子はある指示を棗に出した。

短い時間で、棗は同意をして愛子に従う。


作戦通り、ナツナイトは戦線から離脱していた。

シェルターにいた愛子と一緒に冬規のいたビルへと向かっていく。

竜器を手に入れてヤトノカミを説得する、二つの役目が棗に課せられていた。


現在もゲーム内でK・シューターの『蔦の術(バインド)』が効果を発揮していた。

ヴァルキリアは、ダメージがあるので木刀で殴るのもやめていた。

必殺技ゲージもマックスになったし、何よりヤトノカミの体力がかなり減っていたから。


「ヤトノカミはやっぱりボスボス感がないわ。やわらかすぎる」

「やわらかいって」

「木刀で殴っただけでも体力半分まで減ったのよ」

ヴァルキリアはさも不満そうだ。

当然ダメージを喰らわないので、ハルヒメとしては基本的にやることがない。

スマホを見ながら僕はシェルターで、さっきヤトノカミに切られた右腕を包帯で止血していた。

そんな時、K・シューターが一言。


「バインドが解けた!」

ヤトノカミの周りに絡みついていたつたが消えた。

つたが消えると、ヤトノカミは離れて逃げ出そうとしていた。


「逃がさないわよ」

「いいや、逃がしていい」

僕はヴァルキリアを制した。リアルで不機嫌そうな結衣の顔が隣で見えた。

同じシェルターにいる僕と結衣だから当然か。


「ねえ、弘明はどこにいるの?」

「俺か?俺は豊洲駅。電車が発車しない」

「まだ秋葉原に来ていないの?」

「ドラゴン警報中だからな」

秋葉原はそのヤトノカミが現れた。

ドラゴン警報の秋葉原は、被害こそ出ていないものの交通機関は動かないのは仕方ない。

そのヤトノカミはまもなくして、上の方に逃げて消えた。

そしてドラゴン警報が解除された。サイレンが無くなって静かになった。


「あとはナツの方だ」

「ナツなら大丈夫よ、ナツは随分強くなったと思うから」

ヴァルキリアが棗のことを高く評価していた。


「強くなった?」

「うん、ナツは成長しているの。きっとドラプラのおかげね」

「どういう……」

「当然だ、守ろうとするものができれば人は強くなれる」

K・シューターの言葉に、僕は思い当たる節があった。


今の僕にとってそれは晴海だった。

晴海の彼氏になった僕は、積極的になれた。僕は強くなれたんだ。

でもその晴海は、この世界にもういない。ドラゴンに理不尽に奪われた。

ならば僕は何のために戦っているのだろうか。


などと自分のことを考えていると、僕に一通のメールが届いた。

差出人は……愛子。いやエキドナだった。


「エキドナからだ、チャットルームに行こう。ルームのパスワードは……」

僕はそう言いながら二人にメールの内容を話した。


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